弁護士NOBIのぶろぐ

マチ弁が暇なときに,情報提供等行います。(兵庫県川西市の弁護士井上伸のブログです。)

全国証券問題研究会の出席と11.8のデリバティブ110番

2011年09月05日 | ⑨投資被害
先日の9月2日(金)と9月3日(土)と札幌で行われた第44回全国証券問題研究会・札幌大会に行って参りました。

私の所属している神戸先物・証券被害研究会の関係の全国組織には,「全国先物取引被害研究会」と「全国証券問題研究会」があり,年2回全国大会を各地域で持ち回りで行っています。

私は,全国先物取引被害研究会の方は,平成19年3月の第57回大会(京都)から毎回出席するようになり,全国証券研究会の方は,平成21年7月の第40回大会(千葉)から前回の広島大会を除いて,出席しました。

今回の札幌大会では,
①入門講座,②東海大学の新保教授の通貨オプション(ゼロコスト・オプション)と10倍EB(ノックインプット・エクイティリンク債)の問題点の解説,③金融庁の担当者による改正監督指針(ガイドライン)の解決,④東京地裁平成23年2月28日のノックイン型投資信託の訴訟担当者による解説,⑤日経225オプション関係の訴訟についての開設,その他判例報告など,とても充実したものでした。

こういう全国的な研究会に出て,毎回思うのですが,スキルアップになるのは当然ですが,何より,投資被害訴訟という専門分野のトップレベルの人の話を聞くことができ,彼らの最先端のスキルと熱意を目の当たりすることができ,さらにそれにより精神的なエネルギーをもらえることがありがたいです。
自分も頑張らなければとテンションが上がります。


現在,デリバティブ被害,具体的には,中小企業の通貨オプション・金利スワップ等についての被害,団体・会社・個人に対する仕組み商品被害(仕組み債,仕組み投資信託,仕組み預金など)の被害が,数多くあると言われ,多くの人がだれに相談してもよいかわからないなど,途方に暮れたり,泣き寝入りしたりしています。

そして,全国証券問題研究会では,全国的なデリバティブ110番を本年11月8日(火)に行います。
現在,明確に参加表明している地域は,確か,東京,名古屋,京都,大阪,神戸です(他にあったかもしれませんが,これ以外は失念しました。すみません。)。

また,詳細については(開催地,開催時間及び電話番号など),このブログ,マスコミ報道,全国証券問題研究会HPに発表されることでしょう。

上記のとおり,神戸のメンバーも参加に向けて,私をはじめとしたメンバーが約1年前から大阪証券問題研究会の勉強会に参加したり,今度,9月,10月と神戸で勉強会をしたりして(私は両方で発表をしないといけません。大変かつ責任重大です。ちなみに,9月はノックイン型投資信託について,10月は通貨オプションと10倍EBについて発表します。),11月の110番に備える予定です。
(先日,研究会とは別に,多くの中小企業の再建にかかわっている方のお話を聞きましたが,やはり中小企業に対しデリバティブの販売が問題となっているケースはかなり多いようです。)


本当にこの手の事件は,一部の人しか,重点的に事件処理をしている弁護士にたどり着くことが難しいです。にもかかわらず,被害を受けたお金は,法人・会社の存立にかかわるお金だったり,個人では老後の大切なお金だったり,被害は甚大です。
ぜひこの機会に一人でも多くの被害者を救済したいと思います。

この手の広報は,一番は新聞・テレビなどの報道です。私はブログで情報発信していますが,近隣の被害を受けている人(主に中高年の方)はあまりインターネットとかで検索していないのか,私の情報にたどり着く人はまれのようです。

最近は,週刊誌(週刊文春や週刊ダイヤモンド等)も私が担当している某銀行のノックイン型投資信託の記事を載せているようですが,それでもなかなか浸透していない気がします。
被害を受けている個人,主に中高年の方は,つい泣き寝入りしたり,最先端の議論をしている弁護士に行きつく手段がないのでしょうね。

広報活動にも個人・研究会は限界があるし,なかなか難しいですね。
昔に比べれば,ネットの普及によりだいぶマシになったでしょうが・・・
どうしたものか・・・


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