「小熊座」9月号〈小熊座の好句〉高野ムツオ主宰選評

2019-10-30 21:53:53 | インナーポエット
                老蛍闇に爪かくごとく飛び     渡辺誠一郎  蛍は古来詩歌で最も関心をもたれている昆虫の一つ。和歌で蛍といえば    物思へば沢の蛍のわが身より      あくがれいづる魂かとぞ見る    和泉 式部 であろう。「男に忘れられて侍りけるころ」貴船神社の御手洗川で詠んだと伝わる。 「あくが . . . 本文を読む
コメント (1)

「小熊座」10月号〈小熊座の好句〉高野ムツオ主宰選評

2019-10-30 12:21:22 | インナーポエット
               ビール缶握り潰せば流星群    春日石疼  「二物衝撃」という用語がある。山口誓子が連作俳句の配列や構成を述べる際に使用したもので、やがて、一句の中での素材や言葉の組み合わせを意味するようになった。二物衝撃はソビエトのエイゼンシュテーインらが映画の編集に用いた「モンタージュ」の訳語である。視点のことなる複数 . . . 本文を読む
コメント (1)