脱ケミカルデイズ

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外食「添加物ゼロ」は本当?

2012年09月14日 | 食品

週刊東洋経済2012年9月8日号 特集「貧食」の時代 p.61

外食「添加物ゼロ」は本当?

食やコンビニ弁当で気になるのが冷凍保存料。各社は近年、「使用量削減」や「不使用」をうたい始めている。牛丼店「すき家」を展開するゼンショーホールディングスの小0板橋努・品質保証部ゼネラルマネジャーは「牛丼では味の素(グルタミン酸ナトリウム)など調味料と香料以外は、添加物を使っていない」と説明する。外食の場合、毎日工場で食材を加工し店舗へ配送するコールドチェーンが発達、日持ちのための添加物はほとんど必要ない。紅ショウガに使われていた着色料も、数年前に天然由来のものに切り替えた。ファミレス大手すかいら一くも調味料のほか、豆腐のにがりや中華麺の色付けなどどうしても必要なものを除き、「不要な添加物はなるべく使わない」(千島雄二・品質管理チームリーダー)方針だ。

一方、コンビニ弁当の場合、日持ちさせるための添加物がどうしても必要になる。コンビニ弁当の栄養素を分析してきた東京農業大学の堀口恵子客員教授によれば、コンビニは「保存料、合成着色料不使用」などをうたいながら、代わりに日持ち向上剤など保存料としてカウントされない添加物を使っており、弁当1つ当たりの添加物の数は「1996年の8.8個から2010年の14個に、むしろ増えている」と旨摘する。

添加物は、食品衛生法の基準により、毎日一生涯にわたり摂取しても問題がないとされる量をさらに1%に薄めて使われている。ただ、「不使用」と表記しながら代替の添加物を使うのは、消費者の誤解を招きやすい。添加物メーカーに勤務し、30年以上にわたり添加物とかかわってきた中村幹雄・鈴鹿医療科学大学客員教授は「健康に影響を与えないものだけが添加物として残っている」としながらも、ベンゼンやタール色素など危険性が指摘されるものもなお使われており、「不必漢なものは摂取しないほうがいい」とアドバイスする。過去には、安全とされながら発がん性か確認され使用禁止になった、アカネ色素といった事例もある。現在使われている添加物が100%安全とは限らない。業界には、さらなる“安心"の保証が求められる。


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