勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

出会い

2005-08-16 22:43:45 | Weblog
 一昨日の日曜日、涼を求めて出掛けた郊外への散策で出会った方がいる。
日焼けして健康そうなその年配の男性、写真を撮ったりしている僕に話しかけてきた。
何の違和感もなく話をすると、話しながらバッグから手作りのメモ帳を取り出す。そして「私は耳が全く聞こえません」という。話し方もごく普通、言われなければわからない。

 一般に耳の不自由な人は話し方も不自然なことが多い。その人は、数年前に聴力を失ったとかで、話すことは不自由ではないが、自分の声の大きさがわからないという。
筆談を交えながら、手振り身振りでの会話は自然と音のない世界の話題になってしまう。僕にとっては不思議な世界であるが、彼はそんなことが全く苦にならない風であった。

 人は見かけではわからない。それぞれが、それぞれの中で生きている。自分だけの尺度で測ってはいけない、見ただけでは計り知れない障害を持っている人もいるのだと気付かされた。

 見た目ではわからないところを感じとれる優しい人間になれるだろうか? 彼はそんな疑問も残してくれた。
       
 見上げると夏の花、百日紅(サルスベリ)が赤く美しい花を見事に咲かせていました。《クリックすると大きな画像になります》
2005.08.16