daifukusukeのにっき

そのとき思ったことを書くとこ

ライブドアとその周辺の報道等について~続き3

2005-03-17 09:52:01 | Weblog
これまで、報道が結果的に顧客をライブドアのポータルサイト
に誘導していること。
このことがライブドアの戦略にとって重要な意味を持つこと。
そして、これはライブドアにとって負けない(負ける可能性
が極めて低い)ゲームだということを、明らかにしてきた。

ではなぜ、マスメディア(主にテレビ)は、
フジテレビが勝つか?ライブドアが勝つか?
という勝敗の行方が分からない対決のように煽るのか。
前回までに見たように、問題は妥協点であって、
ライブドア側に(ほぼ)負けはない。







5 中立を装う3人目のプレイヤー


今回はさらにこの現象の本質に迫るために、
主にマスメディアの立場について、この問題を
考察していく。

今回の件の、マスメディアにおける利害関係者は、
実はフジサンケイグループだけではない。
その他全てのマスメディアが、このゲームの3人目の
プレイヤーだと言える。
そしてこのプレイヤーはライブドアのしたたかな戦略の
要を担っている。

そしてこのプレイヤーの振る舞いは、複雑なように見えて、
実は餌に向かう飢えた犬のように単純だ。

そしてライブドアは、その餌を持っている。

このことを見誤ると、私たちは今回の報道の本質を
見誤ってしまう。

報道しているのは3人目のプレイヤー(利害関係者)だ。




日本テレビの例を引くまでもないが、
(一応引いておく)

asahi.com より
「視聴率買収」で日テレに行政指導 総務省


テレビの公共性は、視聴率という怪物の前にひれ伏す。

このことは結果的にマスメディアがライブドアに利用
される決定的な原因になった。
私たちは現実として、マスメディアにあまり期待し過ぎては
いけない。

なぜテレビがライブドアをとりあげ、ライブドアの
不利になるような事実、それも立会い外取引の
ルールの不備など本来ライブドアが責められるべき
問題ではないことを、さもライブドアが不利な立場
に立っている原因かのように扱い、現経営陣の支配力維持
が目的の、新株予約権の大量発行などという手法の
違法性を過小評価し、ライブドア側とフジテレビ側が、
拮抗しているかのような印象を、意図的に与えているのか?

そして前回までに、ここで議論してきたような重要な事実
ではなく、放送の公共性などといった、些末(というか不必要に
基礎的、つまり哲学的)な事や、具体的なヴィジョンがない、
などといった将来の経営に関すること(これは公共性が低い話題
というよりも1企業の問題、経営権はほぼライブドアが握る
だろうし、法的問題等が発生すれば、そうなった時に追求すべき)
に終始するのか?
そんなものは専門家が長い時間をかけて議論するような
問題であり、一般の関心を集めなければならないような
問題だとはとても思えない。
そんなことはない!重要なことじゃないか!と思われる
方は専門家になるべきだ。
そしてこの哲学的でもあるデリケートな問題について
長い時間と労力を捧げるべきだ。

そうでなければ、現状ではルールに従うほかないのではないか?
そしてそのルールに明らかな不備があると言うのなら
明らかな不備を放置していた、ルールに責任をもつべき
立場の組織なり機関が、責任を追及されるべきではないのか?
ルールの不備の放置に関する責任をなぜ問題にしないのか?
ライブドアよりも先に追求すべき組織なり機関があるのでは
ないのか?
それともそれをやると、マスメディア(テレビ)にとって
不都合な事があるのか?
あるいは単純に視聴率が取れないからか?
だとしたら公共性とは一体何か?
マスメディア(テレビ)にとって、公共性よりも視聴率と
それがもたらす継続的な取引関係による利益のほうが、
プライオリティが高いということが明白になるではないか!

あるいは私は何か思い違いをしているのかもしれない。
公共性と視聴率がほぼ同意語であればなんの矛盾も
なくなるからだ。


日常生活におけるマナーや、共同体における活動において
私たちは無意識に多くの不文律に従って生きているし、
ある程度そうであるのが正常な社会であろう。

しかしライブドアがやっているのはビジネスであって
明文化されていないルールにみんな従っているのだから
お前も従えといった論理が通用してはならない。
このゲームに参加する誰が見ても公正だと思える
ルールが明文化されてなければいけない。
それは不可能なことだろうが、そのための努力を
怠ってはいけない。
そうでなければ、特定のプレイヤーに対して明らか
に有利なルールが慣例として保存されることになる。


そして私はまた強調しなければならない。

テレビの公共性は視聴率という怪物の前にひれ伏す!

テレビはホリエモン(堀江社長)がもたらす視聴率
にひれ伏して、おこぼれを頂戴することに躍起に
なっている。

そして、結果的にその見返りとして、顧客をライブドア
のポータルサイトに誘導し続けている。

そしてこの事はライブドアにとって当然「想定の範囲内」だ。





こうきょう-せい 【公共性】

広く社会一般に利害・影響を持つ性質。特定の集団に限られることなく、
社会全体に開かれていること。(大辞林)




再び

驚異的なライブドアのPVの伸び






次回もさらに考察していく。







謝意


コメント、トラックバックに感謝します。







4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私も (毒きのこ)
2005-03-18 18:18:21
ホリエモン優勢で揺るぎないかと思えだしたました。



ゲーム理論の様な解説楽しく読ませて頂きました。

広告効果 (涙がピロリ☆ -2号館)
2005-03-18 19:00:43
ライブドアのPVの増え方すごいですね。

私も「一度潰れた無料プロバイダ」程度の事しか知りませんでしたが、今回の事で世間の注目度もうなぎ上り。

テレビでも雑誌でも堀江社長の顔を見ない日なんてありません。

どのメディアもタダで『ライブドア』を宣伝してくれるし、その広告効果を考えたら、諸々の出費も安いもん・・・でもないか。

今回の様なケースは初だし、今後の指針になる訳だし、正しい結論が出される事を願うばかり。
PV (black_chopper)
2005-03-18 23:51:04
堀江氏はリーチをかなり意識しているようですが、本業ではなく?(本業か?)M&Aの話題で伸びているのが良いのか悪いのか……

そろそろ楽天を抜いた頃でしょうか?
PVもさることながら (Hiro)
2005-03-20 00:19:08
PVもさることながら、ライブドアと堀江氏の世論での認知度は急激に上がっているが、ライブドアのコンテンツでの話題で盛り上がっていない。M&A屋さんのイメージが先行しすぎるのも今後の業務に支障をきたしてしまうのでは?なにを行いたいのかにもよりますが・・・