謎の「すごい人」。

たくさん海外ロケに行ってると、
外国語に堪能な人だと思われがちだ。
番組にもよるとは思うが、自転車探検部などのロケでは
仕事や人生について、相当込み入った会話をするので、
とても片言の外国語では勤まらない。
ゆえに、通訳のプロの方に同道してもらう。


菅さんは、ポルトガルの旅の通訳として
旅をともにしてくれた方。
後ろ姿からわかるとおり、女性だ。
日本で普通に音楽を学んでいたら、ファドにはまり、
気がついたらポルトガルに住んでいたらしい。


テレビ番組の通訳経験はほとんどないらしく、
最初はカメラに映り込んで「菅さん、（カメラに）入ってますよ」などと
私に怒られたりしていたのだが、
その怒られ方が、ちょっと面白い。

まったく慌てないのである。
取り乱すこと無く、ニコニコしながら、
「ごめんなさーい」と言って写らない場所へ駆けていく。

ここで「すいません！ すいません！」と言って
いつまでも申し訳なさそうな顔をするのと、
舌をちょっと出して「すいませーん」と言って笑うのとでは、
大きく違う。
誰の気分も壊すことがない。
その他の行動を見ても、堂々としていて、
出しゃばることなく完璧に我々の行動をサポートしていく。
私は「すごい人が現れたもんだ」と舌を巻いた。


あの落ち着き。
人を後ろからサポートする力。
決して人の意志の邪魔をしない立ち居。


このあと、菅さんの驚くべき本職が判明するのですが、
本日はお時間いっぱい（眠くなっちゃった…）。
続きはまた明日…★

こんな旅がしたい。

私の休みは、たいていお正月の３日間くらいしか取れないので、
正月だけはどこかに旅に出ることにしています。

西へ、北へ、大晦日には毎年、
行き当たりばったりで宿を探して、
正月はその土地の寺や神社に詣でる。
これ、とても楽しいです。


新潟の、白山神社といったと思うのですが、
大勢の人たちが、お札を燃やす火で、スルメをあぶっていた。
あぶったスルメを持って帰って、厄よけにするらしい。
強火で瞬時にスルメを縮ませて、さっさと帰る人。
ゆっくり時間をかけてあぶって、おいしく食べようとする人。
色んな人がいて、みんなスルメを竿先からぶら下げて、
荘厳だけど愉快な光景。


こういう風物をたずねながら、自転車で旅したいなあ。

スタッフへの新指令！？

自転車の番組を作るヤツが、
自転車を持っていないってのは、どういうことだ！
「輪行って何ですか？」なんて寝言言ってるなんざ、聞き捨てならねえ。



番組を始めるにあたり、自転車の知識ゼロのスタッフたちを迎えて、
最初は私が全ての現場で指揮していた。
しかしそれでは、いつまでたっても後進が育たないので、
私は現場に行くことをやめた。
（行きたくて仕方ないんだけど…）

今では事前にロケの方針を示し合わせた後は、
遠くでロケの成功を祈るばかり。


残念ながら、満足のいくロケをしてくれるスタッフは、
いまだに居ない。
いったい何が足りないのか？

それはやはり、自転車で走ったときの感動体験なのだと思う。



というわけで、スタッフたちには
「自転車で旅して来い！ 面白い（＝バカバカしい）レポートも忘れんなよ！」
という指令を与える事にした。
そういう指令が与えられてはじめて旅に出て来る時点で
相当ダメなんだけど。

さあ、これがどう番組に影響して行くか………たのしみではある☆

割れたC59フレーム再生への道／その３

割れた箇所の補修に出して１ヶ月半。
次は最終段階、フレームの塗装です。


どうせ塗装し直すなら、ぜんぶ塗装し直しちゃえ！
てなわけでやって来たのは東京・目黒にある
「ラディカル ブラッツ デザインズ」という工房。

実はここ、自転車フレームやバイクのヘルメットなどの塗装の
凄腕職人さんがやってることで有名なところ。
宇谷さんという男性がお一人でやっている。
番組で組み上げているうじきさんのフレームを発注したご縁で
私も塗装を頼むことにしました。


塗装って、スプレーでプシューっと塗っちゃえば簡単なようですが、
キレイに仕上げるには、たいへんな手間のかかるものなんです。
一色塗るにも、元の色をはがし、ベースの色を塗り、そのうえに
塗りたい色を何層も塗り重ねる。
しかも一度塗ったら、乾くまで丸一日以上の時間がかかる。

つまり、単純に一色塗るだけでも１週間はかかるわけです。


それが３色使いとかになったら？？
たいへんな手間ひまのかかる仕事なのですね。
今発注すると、完成は２ヶ月後だそうです（何台も順番待ちがいるので）。



さて。
私のジョカトーレ。
迷いに迷ったあげく………
むふふ。シンプルだけどこだわった塗りをしてもらうことにしました！

ざっとの見積もりで、１５万円ほどかかるみたい。
２ヶ月後が楽しみです…（涙）