逃げたパン菓子

近くのパン屋さんにマイブームなパンがある。白いふんわりした拳くらいのパンで、ほのかな小麦の甘みがする素朴な味。この優しい味が気に入っていて専ら朝食用にしている。「逃げたパン菓子」っていう幼稚園の頃のお気に入りの絵本があるのだけど、その主人公パン菓子君ってこんなパンだったんじゃないかな？そんな事を考えながら食べると幸せ感が2倍！

ただ残念な事に、幸せはそう簡単には手に入らない。これはパンに関しても同じようで、作る数が少ないのか、ファンが多いのか、お店に行っても1/2程度の確率でしか手に入らないのだ。今日は仕事帰りに行ってみたのだけど、パン菓子君は一足先に逃げた後だった。次は週末に、来週分の幸せを捕まえにいく予定です。

小さな花火

職場の隣の神社で花火があった。噂には聞いていたけど、実際しょぼ～い花火大会。4分間隔で5発の花火があがるのを何回か繰り返し合間にスターマインがちょこっと。

それでも職場から人ごみもなく眺められるので、同じ研究室の人2人とビールを持って建物の非常階段へ。花火が少ない分、間を埋めるように話をする。「来年は寄付をして花火の数を増やそう！」なんて言いながらビールが減っていく...。

ビールのせいか、花火のせいか、いろんな話をした。足元の猫じゃらしを毟って、ブラブラ揺らしながら話す。学生時代の話、知り合いの話、太陽の光の下じゃ恥ずかしくて話せない事もあった。お酒に弱い話し相手は、もう真っ赤な顔をしている。花火はとっくに終わってギャラリーも私たちだけだったけど、まだ話していたくて気づかない振りをしていた。

いつかはこの職場を離れる日が来るけど、この花火のことは忘れないだろうな。楽しい花火だった分、少し切なくなった。

動物として

最高気温が40度近い日、最低気温が30度を下回らなかった日と異常なくらい暑い日が続いている。職場でも、家に帰っても窓を閉め切ってエアコンをフル稼働させていた。

今朝、出勤のために家を出たら外は爽やかな風が吹いて、キレイな青空が広がっていた。エアコンを切った途端に蒸し暑くなった家の中とは大違い。「.....、もしかして昨日の夜から涼しかったのかな？」

エアコンって便利だけど、自然を感じる事が出来ないのが痛い。そして、エアコンが作り出した人工の環境の中で、自然を感じようという欲望を完全になくしていた自分はもっとイタイ。現代人であると同時に、動物であることを忘れちゃいけない。

実験と料理

「料理と実験は似ている」と以前に聞いた。どちらも量とタイミングを守り、決められた手順で進める。そして成功と失敗の差が明確。料理好きな私にはとても説得力のある言葉だ。

以来その言葉を思い出しながら仕事＝実験をしているのだけど、今日ふと気がついた。研究は真理の解明が目的で、実験はあくまで手段なのだと。その手段が好きで仕事を続けている自分は間違っていると。。。仕事は趣味ではない。結果を出す事が仕事なのだから、プロセスのみを楽しんでいてはいけないんだ。

今更だけど、気がつくことが出来て良かった。明日からは明確に目的を持って実験をし、謎解きも楽しめるようになろうと思う。今までだって実験操作は楽しんでいたのだから、楽しみをもう一つ増やす事くらい簡単だって思う。

プロローグ

いつもの日記帳がデジタルになっただけ。うん、確かにそうなのだけど...。これをきっかけに何かが変わればいいなっていう期待と、逆に何かを変えるための新しい一歩だっていう心構えと。それを忘れずに書いていきたい。

A Small,Good Thingを感じる毎日を過ごす努力を惜しまないように。そして、いつか振り返ったときに、その日々が自分の自信と支えになりますように。