カラス

カラスと共に生き物の世界を覗き見る

成長4

2006-08-18 05:54:33 | 行動

 6月の記事の「家族愛2」「巣立ち1」で登場したボソのその後の暮らしぶりをご披露したいと思う。このボソは毎年一番乗りで営巣を始める。当然ながら巣立ちも一番乗りである。とても大人しく繁殖している事すら気が付いていない人が多いのでは?と思っている。

 今年は巣立ち前に雛がなくなってしまい悲しい思いをしたのでは?と心配していたのだが、残りの雛が無事に巣立って何よりだと思う。相変わらずこのボソの雛は小柄で、今年もやはり小柄だった。水飲みボソの第2婦人(旧養子)も小柄だった。♀は最初から小柄なのだろうか?

♂と雛

♂と雛

 ある朝にこのボソの♂が捨ててあったゴミを解体し始めた。その様子を後から眺めていた雛は段々と興味が出てきたのかにじり寄ってきた。「ねぇ、お父さん、どんなご馳走が入っているの??」と言っているように見える。その際に♀はどうしていたかというと、まるで♂の用に見張りをしていたのである。ゴミの中身はそれなりに豪華な物で、肉がたくさん付いていた「骨付きチキン」をゲット!!雛もご相伴に与っていた。

 雛はこのチキンをくわえて移動を始めた。画像では表情が分分かり難いのだがこの時の雛は「ワァ~!!盗られたら大変だ!!どうしよう!!」といった感じで実に落ち着きがなかったのである。運んで行き木の根元に隠すつもりらしい。♂もその後を付いて行き同じ行動をしていた。実はこの雛は「お父さん子」なのだ。常に♂の後を付いて行く事が多かった。

親子

 その様子を見て♀が見張り場からやって来て「私の分はないの~?」といった感じで2羽の様子を伺っていた。これがとても可愛いく思えてしまった!!

 その後ボソ一家は暑さをしのぐ為に木陰に入り休み始めた。♂と雛が同じ枝に止まり、♂が雛の換羽の手伝い?をしていた。♀は暑くて仕方がなかったのだろう。口を開け、足の指まで開いてしまっていた。しっかりつかまっていないと落ちてしまいますよ!!

 独り立ちが近くなり親もおねだりをする雛を無視する事が多くなった。しかし最近になってこの雛の足の様子がおかしい。歩く時に右足をかばっている。痛いのだろうか?もしかしたら栄養が偏ってしまい「クル病」に罹ってしまったのだろうか?

 歩く時は何となくぎこちないのだ、ちゃんと飛ぶ事が出来るので心配はないだろう。最近は換羽が始まったせいで妙に痩せて見える。最近ではボソの首の辺りは「ツキノワグマ」のようになっている。この首の白さを見て「月の輪ガラス」と呼んでいる人もいる。

 独り立ちまでに親から生きる術を学び、自分で考え行動し、野生の世界の厳しさを感じ取っている事だろう。やがて成鳥になり自分が親になった時、自分がして貰ったと同じように雛を大切に育てる事だろう。ボソ雛、もう少し楽しませてね!!

コメント (2)
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