カラス

カラスと共に生き物の世界を覗き見る

繁殖2

2006-04-08 17:38:56 | 繁殖

 公園一早いボソが抱卵を始めた次の日、もう一組のボソが抱卵を始めた。良し!良し!と思ったのも間だった。次の日から天候は真冬のようになり吹雪いていた。気温も一向に上がる気配がない。抱卵中のボソは大丈夫かと思い様子を見に歩いてみた。

 吹雪と低温といっても真冬とは少し違い、べた雪で足取りも重く感じられた。先ずは最初のボソの様子を見ると吹雪きの中ちゃんと抱卵しており、♂も見張っていたではないか!!本当に感心してしまう。

 安心して次のボソへと向かうと何だか雰囲気がおかしい。昨日まで聞こえていた鳴き声もなく、見張っている♂の姿もない。巣には雪が積もっていた。「これはおかしい」と思い、しばらく待って見る事にした。

 しかしボソは戻って来る事はなかったのである。一日で放棄した事になるだろう。抱卵の次に日にこの悪天候だったからだろうか?とても残念である。この番は昨年も雛の誕生はなかった。今年こそは頑張ってもらいたいと思っていたのだが・・・・・。

 その次の日いつものようにカラス達の様子を見がてらゆっくりと散歩をしていた。ブトの早い番は巣がほとんど完成しているようだ。後は時期を見て抱卵に入るだろう。実はこのブトは古巣を使っているので造巣スピードが早いのである。

 一通り観察が終わり、昨日のボソの所へ行くとなんと番で枝を運んでいるではないか!!そう再営巣を始めたのである。これは本当に嬉しい事である。今回の巣も場所的には前回の巣と数メートルも離れていない。しかしちょっと木が低いのと枝ぶりが良くないので巣が丸見えになりそうだ。実はこのボソの縄張りエリアに余り高い木はなく、比較的小降りな木が多いのである。ボソなら大丈夫だろうが、ブトなら物足りない事だろう。

 私が発見した時、巣は半分近くまで出来ていたので、ひょっとしたら昨日の時点で既に造巣中だったのかも知れない。今までの巣からはちょうど死角になり見えないのである。造巣作業はハイスピードで進行し、造巣から抱卵までに要した期間はたったの2日であった。

 結局最初の抱卵は一日で放棄して再営巣までたったの2日だ。下手をすれば再営巣だという事に気が付かない場合もあるだろう。こうして再びあの可愛い抱卵の声が聞く事が出来て良かったと思っている。今度は放棄しないで頑張って欲しいと願っている。

画像:水飲みボソ♀

コメント (2)
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