冷たい雨が降り続いて、洗濯物は相変わらずストーブ頼り。
例年より気温が高いのか?雪でわないのですが寒い福井です。
そんな中でも大寒の前後、当店での恒例かき餅作りは、
皆のハートを暖かくしてくれます。
少しばかり、古き良き昭和の時代?の冬遊びに昂じてもらいました。
餅つきは一年中できるが、このかき餅作りは今の季節にしか作れないのですわ。
水の冷たいこの時季に作るかき餅はカビが生えず、昔は保存食として
作られていて、囲炉裏端に吊るされ、おやつとして食べてたそうです。
早く食べたくて、わざと天井から吊るさがってる餅をつつき落とし焼いて食べたんだと。
親に、まだ早いと怒られると、ネズミが落としたんや!
と言い逃れしては食べたんやざ(笑)
うす取り名人のオバちゃんに、ビシバシ鍛えられた長男は、小突き(こづき)も
どうにか出来るようになった。
写真にある、壁や敷居に貼ってる新聞。
昨年は、ここにペタペタと米粒が飛んだものだが、
今年は一粒も飛ばなかった模様。
ペッタンペッタン、力任せにつく大づきより、この小突きの方が
大事なんですってよ。ペッタンペッタンの前に、
スリコギのようにご飯を潰すのよ。
「腕でなく、腰で潰すんやで!」
一応、餅つき機である程度、小突きしますが、大づきすり前は杵で
小突きます。
「小さい時、友達と頭、小突きあったでしょ?
あんな風にするんやざ」
オバちゃん、楽しそう。
私が外野で、ああだこうだ口出しすると、
「Ahちゃん、喧しいわ!なら自分でついてみっ!
お母さんに言われたないわな、yちゃん?
オバちゃん曰「ああ、そうそう母親ってのわね、、
お母さんてのは、笑顔でいて、それでもって少しくらい
抜けてる位がいいのよ、完璧過ぎる母親より。そうするとこんな、いい子に育つのよ、
喧しいオバさん達の中で、嫌がらず餅つき手伝ってくれる、、」
と、私の宝物の子供達みて言ってくれた。
「Ahちゃんは、ちと抜け過ぎてるけどね、、マスターが良かったんやわ。
」
ハイハイ、厳しい?お言葉肝に命じときます。
年の差40才の名(迷?)コンビ、息ぴったり!
うす取りの手を気にせず、自分のペースでつけば良し。
来年は、チビちゃん(次男坊)も参戦してくれるかな?
このオバちゃんの、餅つき談義が実に面白い。
90をゆうに過ぎてるオバちゃんの父親は85才位まで現役で
餅をついていたそうです。
「餅まわってないっ!」
「手水っ!」
と、餅つき引退するまで、叱られっぱなし?!だったそうです。
若い時は、餅をまるめる役はさせて貰えたけど、
うす取りは、なかなか、させて当たらんかったと。
息子が小突きしてる間、ビール片手に語る。
もう一人のオバちゃんは、ストーブの炎を見つつ、
「昔は、学校から帰ると山に、焚き物(木の枝や杉の葉)拾いに行ったもんや。
木の枝、束にして背負うんや。束の縛り方、今の子知らんやろ。
雪の日も拾いに行って、雪の中から焚き物引っ張り出したんやざ。
帰ると長靴の中には雪が半分入ってるんやで」
映画の宣伝スピーカー聞きながら、その歌口ずさんだもんよ。
(オバちゃん歌いだす、、えっ、河和田に昔、映画館あったんだって!?)
「皆が焚き付けに、すんば(杉の葉)拾いに行くから、山の上、
奥まで拾いに行ったがや。だから山は綺麗だったわの。枯れ枝も落ちてえんかったわ」
人が、山に入ることで、山が人に恩恵を与え(燃料.木の実、山菜)
人が山を育ててたんだね。
偉い学者が何たら言う前から
先人は「人と自然の共存共栄」を
当たり前にしてたのよね。
今じゃ、すんば積もり積もってフカフカになってるわ。
そう、数十年前まで我が家の屋根裏のツシには、貴重なすんば(杉の葉)
が、大量に貯められてたんだなー。
今度は、スンバ集めも、杉の葉集め体験でしてもらおう(^_^)
「栗も、よう取ったなあ、木に登って!」
茶色になってイガ?が割れたのでなく、まだ青いがた
甘いんや、妹に榊持たせて、蚊や虫が来たらこれで、叩けよと言って、栗拾わせたが」
榊??サカキは、蚊よけだそう。
妹の手に団扇の様な榊を持たせ、榊を一面敷いてその中に妹を立たせ
姉ちゃんは栗の木に登り栗を下に落とす。
そして、イガイガの中から栗を取り出し食べたんだって。
そんな、オバちゃん達の話しが新鮮で、泣きながら、
笑いながら聞いてました。
うちに来る客人は、ストーブの焚き付けの
小枝集めや、薪割りなど、喜んでしてくれる。
した事ないから新鮮で、レクレーション?
感覚だからだと思う。
でも、オバちゃん達は小さい時から、家の手伝いとして
学校帰りも、休みの日も、日課としてずっとやってきたのだ。
薪が無ければ、暖もとれず、お風呂も沸かせなかったからよ。
私がやるべき、方向性が見えてきました。
適切な言い方が思いつかないけど、不便さを売る?!
オバちゃん達、大変だった、苦労したんやでぇ~
と言いながらも、懐かしく楽しそうに話す。
その、オバちゃん達こそ、きっと自然学校?(と言うのがあるとすれば)先生であり、
ゲームしたりTVばかり見てる子供達に聞いて欲しい話しばかりなのです。
オバちゃんは、
かき餅作りだけでなし、暮れにはお供え餅つこうっさ!
春に、ヨモギつんだら、ヨモギ餅突いてもいいざ。
一年中、餅つきできるざ!!と言ってくれた。
こうした普段、日常にしていた事を今の人たちに、体験してもらう。
非常事態になった時、生き残れるのは、こう言う体験をした人たちだろな。
電気やガスが止まっても、せめて木を燃やし、
ご飯くらい炊ける事が出来るよ、きっと我が家で
遊びにくれば(笑)
それが、心豊かになる近道なんじゃ?
これも、お茶の心に通じるのね?!
非非茶か茶非茶か?まだわからず。
多分ずっと分からないやろな?
餅つきは、私はギャラリー?で、外野だったけど、
この餅を、スライスするのは私の役目か?
節分が近くなると、この大津絵の
掛物が、師匠の茶室にお目見えする。
年末に剪定してもらった梅の枝に、小さな小さな蕾が付きました。
落した枝の方にもね!
今週末は、鹿の解体をご教授ねがう為山奥に
ジプシー?しに行く予定です。
昔、実家の父が持ってた、ウインチェスター、
今だったら私が手にしていたかったなあ。
西部劇に出てくるガンマンが持つ、レバーをガチャンっと下ろすアレ?!
父は、夏は鮎釣りで全国の川に行き、冬は猟で
鹿や猪追ってました。
私も小さい頃、お爺ちゃんに連れられ、ウサギやスズメ狩りに
長靴はいて着いて山歩いたなあ?
50過ぎても、裸足(一年中、勿論冬の今も)で長靴ばかり履いてるのは、そのせいか??
私ゃ何者になるんじゃ?(^_^)