環境ブログ:
政府は29日午前、沖縄県の米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に向けた、辺野古沿岸部での埋め立て本体工事に着手した。地元沖縄はもとより、本土でも高まっている反対の声に耳を傾けない強権発動である。これより先の26日、政府は首相官邸で辺野古の周辺地区の住民代表と懇談会を開き、地区が進める地域振興の事業費を直接交付する方針を伝えた。移設反対派の稲嶺進市長の頭越しの支援で、稲嶺氏らをけん制する思惑がありありである。過疎地への原子力関連施設の設置の目論みで金をばらまき、地域社会の分断招いた手法の繰り返しである。
筆者の住む東京都世田谷区でも、安倍政治を許さないという様々な草の根市民運動が行われている。そのうちのひとつ、「せた連」という区民グループは、駅前等での小規模集会とリレートーク、動画のようなプラカードを掲げて繁華街を歩くお散歩デモ、大学・高校などへの通学路でポスターを掲げるスタンディング、チラシ配布などの活動を行っている。沖縄出身のJさんも常連で、リレートークで穏やかに語りはじめるが、故郷沖縄に寄せる思いが募ると熱を帯び、先日の下北沢駅前では、この動画のように「沖縄を返せ」の歌の熱唱に及んだ。冒頭の図版はその歌詞である。
筆者は初めてこの歌を耳にしたが、「沖縄を返せ、沖縄を返せ」の歌声に沖縄の方々の熱い思いが心に響いて、言葉だけではなかなか伝わらない感動を覚えた。緊迫度が益々高まる沖縄状勢、Jさんはじめ沖縄の方々の思いが実現するよう応援したい。
歌の持つ力で思い出したのが、小学校低学年で教わった「平和日本の歌」である。或いは「新日本の歌」といったかも知れない。筆者は終戦翌年の昭和21年に小学校に入学した。低学年の時代、授業中にこの歌を何度も歌った覚えがある。この動画のような間に合わせの楽譜を作り、ハーモニカで吹いてみた。
この歌には無謀な戦争の惨禍のあと、平和国家として立ち上がろうという思いが込められている。小学校低学年だった筆者に、歌うことで平和憲法の精神が学ぶともなく身についたのであった。この歌はいつのまにか歌われなくなってしまった。国内的には労働運動の抑圧、国際的には東西対立の激化の中で、再び軍備を持つべきだとの内外からの圧力の高まりで、この歌を不都合と見る圧力がかかったのではなかろうか。憲法の解釈も全くの戦力不所持から自衛権に限って持っても良いのでは変わってきた。しかし、日米軍事同盟による抑止力強化のための集団的自衛権行使容認は、法曹界の重鎮や圧倒的多数の憲法学者が指摘しているように憲法に違反している。自国の軍事産業振興のために人を殺める武器輸出や軍事技術の海外移転容認は、歌に込められて崇高な精神への邪悪な挑戦である。来夏の参議院選挙では、安倍政権に手痛い一撃を与えて暴走を止めなければならない。
下図はその楽譜と歌詞である。
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