チンネ左稜線-3

2006-08-30 18:05:03 | クライミング

3時に起床、3時半出発。朝食は上で摂る事にする。どうも体が重く、歩くスピードが上がらない。この日はチンネを目指すパーティーも多く、雪渓上部に行くまでに3パーティーくらいに抜かれた。

雪が多いとはいえ、さすがに夏。上部はばっくりとシュルンドが出来ていて、ダブルアックスでもない限り直登は不可能。右岸の岩場と雪渓の隙間を登る事にする。が、ここが悪かった!浮石の巣窟で、何度か小石の直撃をくらう。8本爪で行ったのも災いして、アイゼン登攀に手間取る。やっとの事で池ノ谷乗越に出た頃には、すっかり明るくなっていた。

池ノ谷ガリーの下降は悪いと聞いていたが、想像したほどでもなかった。しっかりとした踏跡もあり、慎重に下れば大丈夫。とはいえ気は抜けない。少し遅れて後ろからきた富山労山のパーティーは、結構大きな落石を起こしたりしていたので、自分が大丈夫でも危険な個所であるのは間違いない。

三ノ窓から三ノ窓雪渓に出ると、すばらしい景色が広がっていた。ここまでの疲れが吹き飛ぶ。しかしあまりのんびり景色を眺めてはいられない。後ろのパーティーに抜かれたら、軽く1時間はスタートが遅れてしまうから。ここから再びアイゼンを履いて、取り付きへ急ぐ。三ノ窓から15分ほどだ。

取り付きにはすでに4パーティーほど順番待ちをしていて、おそらく1時間以上は待たされそう。人気ルートとはいえ、まさかこんなに多いなんて・・・。今年の劔は本当にクライマーが多い。

あまり緊張感もないままアンザイレンして、いよいよスタート。結局スタートは9時を回ってしまった。


-写真は取り付きで順番を待つパーティー。「日本の岩場」では2Pのテラスなのだとか-



チンネ左稜線-2

2006-08-22 18:46:04 | クライミング

去年とほぼ同じ日程。

1日目 横浜→剣沢
2日目 剣沢→○の岩、Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート
3日目 チンネ左稜線
4日目 ○の岩→雷鳥平
5日目 雷鳥平→横浜


朝6:00に仲町台に集合。八王子から中央高速に乗って豊科へ。扇沢へは昼前に到着。盆休みのわりには道路は空いていたかもしれない。途中何度か通り雨にあったが、駐車場で準備をしてるとまたしても激しい雨。去年の撤退劇を思い出し、ちょっと鬱になる。北アルプスの山中では、出発前の天気予報などあまりあてにならない。

室堂に着くと雨もすっかりあがり、なんとか持ちそうな気配だ。室堂ターミナルを出たのは14:30を回っていたと思う。剣沢のテン場はカラフルなテントで一杯だった。翌日早いので食事をしてビールを飲み、すぐにシュラフにもぐる。

朝起きると空は晴れている。前日、小屋の人に聞いた天気予報によると曇りのち雨。出発前の山行部長の予想も荒天。山の天気は難しいのだ。

やはり今年の雪は多い。長次郎谷出合の右岸の角にはニッコウキスゲが咲いていたが、今年もきれいに咲いていた。雪の多さで○の岩までシュルンドもほとんどなく、アイゼンをはずす事なく到着。そのおかげで剣沢から3時間半ちょいで到着した。雪渓歩きはその状態で全く通過時間が変わってしまう。たしか去年は5時間くらい掛かったと思う。クライマーが多いというのも良く分かる。

早めにテン場に到着したので、Cフェースの剣稜会ルートをやる事にした。ここは全てⅢ級以下の快適な登攀が楽しめる。4ピッチ目のナイフリッジは高度感満点で楽しいクライミングが出来た。テン場に戻るにはAフェース奥の這松の支点で10mほど懸垂。その下はフィックスで20mほど下り、後はクライムダウン。本当は全て懸垂で降りた方が安全かもしれない。ここで知る人ぞ知る東京雲稜会の人達に会い、ちょっとびっくり。登っている時は相模山友会の人達にも会った。下山日にはアルパインクラブ横浜の人にも会ってみんな名前を聞いたが、最近物忘れがひどくすっかり忘れてしまったけど、まぁいいか。

さて、明日はいよいよ待ちにまったチンネ左稜線だ。


チンネ左稜線-1

2006-08-18 20:31:03 | クライミング

いよいよ始まったチンネ左稜線リベンジマッチ。去年の敗退からはや1年。時が経つのは本当に早いものだ。

記憶が薄れないうちに記録にとどめて置きたいが、仕事が始まると同時に相変わらずの深夜帰宅(涙 でもなんとか頑張ってまとめていこう。色々あってまともなトレーニングが出来なかったが、天候にも恵まれすばらしい山行だった。

なんて、仕事さぼってないでさっさと片付けないと・・・・(-_-;) 



越沢バットレス

2006-08-07 22:29:52 | クライミング
今週末からいよいよチンネのリベンジマッチ。大雨の敗退からもう一年が経ってしまった。月日が経つ早さに本当にいやになる。

とにかく仕事がめっちゃ忙しく、夜のトレーニングが全く出来てない。去年は25㎏を背負ってベースまで上がるのに、えらくバテてしまった。次回はトレーニングを積んで・・・と思っていたのに、むしろ去年よりダメダメかも。もう徹底的な軽量化で挑むしかない。

体力のみならず相変わらず肩もダメで、今年はまともに登ってない。チンネだけはなんとしてもやりたかったので無理をせずにきたが、パートナーとの事前練習と肩の具合をみるために越沢バットレスに行ってきた。

新田次郎の「銀嶺の人」では越沢を「こいざわ」とかなをふっている。しかし、近くの越沢キャンプ場は「こえざわ」と書いてある。「こえざわ」と呼ぶ人の方が多いようで、自分もその一人。ま、どうでもいいけど。

登り自体はなんの問題もなく、気持ちの上でとても安心でき、来た甲斐があった。このところ越沢は夏に一度だけ練習にくるというのが恒例になっている。当然帰りは生ビール!大汗かいたあとの生は本当に幸せ!去年も来た鳩ノ巣駅の下にある釜飯屋で生を飲んでいると、うるさい初老のカップルがいて落ち着かなかった。その人達と帰りの電車で一緒になりしつこく話し掛けられたが、話してみるととてもいい人みたいに思えた。山を始めてからほんとにいろんな人と出会う。そこが山の面白さでもあるような気がした。

さぁ、少しでも早く帰宅して、体力温存しなくては。