チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

辺野古・代執行訴訟で最高裁が県の上告を不受理! --- このままでは辺野古の工事が加速する。デニー知事は、今こそ埋立承認の再撤回に踏み切るべき!

2024年03月02日 | 沖縄日記・辺野古

 辺野古新基地建設を巡り、国が知事に代わって防衛局の設計変更申請を承認する代執行を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷は2月29日、審理を開くことなく県の上告不受理を決定し、県の敗訴が確定した。

 昨年12月20日の福岡高裁那覇支部判決には全国の行政法学者らから多くの問題が指摘されていたが、最高裁は不受理と通知しただけで、その詳細な理由などは何も説明していないという。全くの問答無用の切り捨てである。

 この最高裁の上告不受理決定は、地方自治の本旨や民意を顧みず、国の強権的な手法を追認したもので、司法の役割を自ら放棄した不当なものだ。

 すでに国は、昨年12月28日に設計変更申請を代執行で承認し、本年1月10日からは大浦湾での工事を強行している(県は、埋立承認の際の留意事項に違反しているとして、2回にわたって工事中止を求める文書を出したが、防衛局は無視したままである)。今回の最高裁の上告不受理決定により、防衛局はさらに強引に工事を進めていくと思われる。

 それにしても呆れるのは最高裁の強引な対応である。総がかり行動実行委員会とオール沖縄会議は、最高裁に対し、公正・中立な立場で実質審理を求める署名活動を始めたばかりだ。その集約日は3月末日で、4月2日に最高裁に提出する予定だった。最高裁はこうした運動が盛り上がる前に、上告不受理決定をしてしまったのだ。県も、我々市民の側も、最高裁がこれほど早く不受理決定するとは考えておらず、甘かったと反省する他ない。

 

 今、辺野古新基地建設をあくまでも阻止するためのデニー知事の対応が問われている。

 知事は、最高裁の決定を受けて、「極めて残念だ。新基地建設に反対する立場は変わらない。今後も国に対して対話による解決を求め続けていく。今後も設計変更申請が出されることが想定されるが、公有水面埋立法に則って真摯に審査を続けていきたい」(2024.3.2 琉球新報)と述べたというが、さらに踏み込んだ対応が求められる。

 知事は今こそ、埋立承認の再撤回に踏み切るべきである。

 埋立承認後の事情の変化等によりその効力を持続するのが適当でないと判断された場合、知事は埋立承認を撤回することができる。2018年8月に一度、埋立承認を撤回しているから、今回は「再撤回」となる。

 沖縄平和市民連絡会は昨年12月4日、県議会に「辺野古・埋立承認の再撤回を検討するために、第3者委員会の設置を求める陳情」を提出し、県への申入れ等を続けてきた。

 この陳情に対する県の「処理方針」は、「普天間飛行場代替施設建設事業に係る変更承認申請については、令和5年10月5日に国土交通大臣が代執行訴訟を提起したことから、県は応訴しているところであります。裁判所の判断が示された際には、判決を受けてどのような対応がとれるか検討してまいります」というにとどまり、埋立承認の再撤回の要請にはいっさい触れなかった。

 最高裁が代執行訴訟で県の上告を不受理とした今こそ、デニー知事は、埋立承認の再撤回に踏みきるべきである。あくまでも辺野古新基地建設を阻止するために、あらゆる方策を講じるよう頑張ってほしい。

 

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