乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

ゾメタの効果

2008年10月17日 | 病気・症状
既製の抗がん剤に、新たな可能性が見つかるかも?と思わせるような記事を見つけました。

「ゾレドロン酸で早期乳癌の骨髄中の腫瘍細胞が減少」

 ビスホスホネート製剤であるゾレドロン酸(商品名「ゾメタ」)が、早期乳癌において骨髄中の腫瘍細胞を減らし、遠隔転移を防ぐ可能性のあることが2年間の治療結果で明らかになった。米国University of California at San FranciscoのA.Y. Lin氏らが、9月12日から16日にスウェーデンのストックホルムで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で発表した。

 ビスホスホネート製剤は、前臨床試験で、細胞増殖の阻害やアポトーシスの誘導などにより、抗腫瘍効果を示すといわれ、ビスホスホネート製剤のclodronateでは骨転移の発生を減少させ、生存を改善したことが報告されている。

 今回の試験は、ステージ1から3の乳癌で、術前補助療法あるいは術後補助療法を受け、骨髄中の腫瘍細胞(disseminated tumor cell、DTC)数が4/mLを超える患者を対象とした。ゾレドロン酸を月に1回4mg静注し、2年間継続した。その間、ホルモン治療は継続可能とした。

 45人が登録され、平均年齢は46歳。追跡期間の平均は19.8カ月(2~38カ月)で、試験開始時の平均DTC数は25.6/mL(4.9~332)だったが、12カ月目では7.9/mL(0~28.5)、24カ月目は14.4/mL(0~168.6)といずれも試験開始時に比べて有意に減少した(それぞれp=0.0006、p=0.0026)。

 また投与1年目で評価のできた32人のうち、25人では開始時に比べてDTCは減少しており(p=0.0018)、2年目では24人中17人で減少していた(p=0.0026)。

 6人で再発が認められ、DTCは平均で101.5/mL(14.2~332.9)、再発までの期間は18カ月(5~40カ月)だった。試験開始時のDTC(>30/mL)は遠隔再発と有意な相関のあることが示された(p=0.007)。

 安全性については、発熱や骨・筋肉の痛み、疲労感などのグレード1/2の有害事象が33人(73%)、副作用のために治療を中止したのは1人だけで、「月1回のゾレドロン酸投与は高い忍容性がある」とした。

 また、45人のうち26人で、末梢血でもDTCが得られており、試験開始時の末梢血DTCも遠隔再発と相関が見られた(p=0.011)。詳細な分析を現在行っているという。
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被検者が45人というのは、こじんまりとした試験だったのですねえ。治療を中止した一人の副作用が何だったのか、とても気になります。

ゾメタの副作用の一つに、あご骨壊死があります。ゾメタを含むビスフォスフォネート(BP)製剤を使用した医師のブログを拾って読んだのですが、薬の服用者が国内で100万人以上、あご骨壊死が少なくとも30人にのぼると報告(日本口腔外科学会)があったが、実際の割合はもっと大きいのではないか?の書き込みをいくつか読みました。特に歯科医がそんなコメントを寄せていたと記憶しています。

ビスフォスフォネート(BP)製剤の副作用が出たのは、抜歯後が16人、インプラントや義歯装着でも発症。歯周病など口内に問題があって発症したケースが5人だったそうな。飲み薬が5人、注射が25人で、注射のほとんどは乳がんなどの骨転移に対して投与されたとのこと。

もちろん、この副作用に出くわさなかった医師は、こんな内容は書かないわけです。必然的にあご骨壊死の副作用を体験した医師が、この副作用があったと書くわけですけど。
あご骨壊死は自分にとってはかなりつらい副作用な気がします。なので、私はちょっと気にしています。もし、自分がゾメタの服用を勧められたら、副作用について楽観視はしないと思います。まあ、抗がん剤治療ですから、最悪の副作用も頭の隅に入れて決断しないといけませんよね。

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なかのひと

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