カタカナ・ミステリー大全

洋物のミステリーの読書日記。原則は文庫本のみ。

アメリカの警官は、ドーナッツが大好き!

どうぞ、召し上がれ。

『あと少し、もう少し』瀬尾まいこ 新潮文庫

2015-10-18 20:07:53 | 番外
 帯に 「青春小説の傑作」などと、よくある表現は使いたくない。しかし、たしかに傑作と言うほかない作品だ。三浦しをん(作家) とあった。で、手にとった。中学生の駅伝小説。舞台は田舎の中学校。だんだん生徒も少なくなりつつある、全校生徒百数十人の学校。駅伝が盛んな県のようで、地区の大会に6位に入賞で県大会に進む。主人公の桝井日向(三年生)は焦っていた。駅伝メンバー6人。陸上部には3人しか選手がいない。あと3人を集め、県大会に出たい。18年連続県大会出場を途切れさせたくない。去年までの顧問の教師が転勤、新たな顧問は美術教師の上原。陸上のことはまるで知らない。1区から6区まで。走者を主人公とした短編小説の襷がつなげられていく。いいのだ、これが。不覚にも何度涙ぐんでしまったことか。☆☆☆☆☆。


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