ぎっしりと本やら資料やらの詰まったトラベルバッグを引きずって、仕事場を出る。
ヨドバシカメラの交差点の信号で立ち止まる。
以前から気になっていた、
ここには夕方以降ずっと立ちん坊をしている若い男女が数名いるのだ。
若いというよりは、幼い、に近い。見るからに十代後半の男女だ。
私が夕方仕事場に向かって歩いていると、駅の近くのマンションあたりからふらりと現れて、深夜までずっと、ヨドバシカメラと向かいのファミマの間の横断歩道を行き来している。
一度声をかけられて、気が付いた。
居酒屋の呼び込みだったのだ。
緊急事態宣言下で、店が全て閉まっている期間でも、『深夜まで飲めます、タバコも吸えます。』と声をかけていた。
最近のお酒を提供できなかった時期も、同じである。
さらに驚くことには、それについていくサラリーマン集団が結構いるということなのだ。
チャラチャラした若い子や、『呑みたいオーラ出まくり』のおっちゃん連中、じゃなくて、きちんとしたシャツを着た、見るからに『まともっぽい』仕事帰りのサラリーマン集団が、である。
世の中、本当にわからない。
東京はもっと凄いんだろうな。
お上がダブルスタンダードなんじゃ、下々の者はどうしたらいいか分からなくなる、というか、馬鹿らしくなる。
それでも私はしっかりマスクを着けて、俯きがちに粛々と、仕事場と家を行き来するのでした。
(表情はこんな感じ↓)