(日刊ゲンダイ2012/11/8)
健康な子どもは6%――。昨年4月にウクライナ政府が発表した衝撃の事実。被曝(ひばく)者から生まれた子どものうち、健康なのは、チェルノブイリ事故から6年後の92年で22%だった。それが08年には6%に激減。一方で、慢性疾患のある子どもが20%から、78%に急増したという。
恐ろしい結果だが、他人事ではない。ウクライナの放射能汚染レベルは、さいたま市と同じなのだ。
9月24日~10月4日にかけてウクライナで現地調査を行ったNPO法人「食品と暮らしの安全基金」代表の小若順一氏がこう言う。
「3地域の学校を調査したところ、一番線量の低かったコバリン村学校は0.03~0.1マイクロシーベルト。さいたま市と同じ水準なのです。残りの2つ、ピシャニッツァ村学校は0.09、モジャリ村学校は0.12でした」
小若氏らが子どもたちの調査を進めると、新たな問題も発覚したという。コバリン村学校の生徒の7割が足の痛み、2割が頭痛を訴えた。ピシャニッツァ村学校では足の痛みが6割、頭痛は5割に。モジャリ村学校では7割が足の痛みを、8割が頭痛があると答えている。小若氏は、「これらの健康障害は、食品摂取による内部被曝しか考えられない」と言う。
「食品の検査で、モジャリ村のキノコは1キロあたり200~400ベクレルでした。
ウクライナの田舎では、森でキノコやベリー類をとって食べる。
キノコは肉の代わりとして使われ、食事の5%を占めるのです。
どれぐらいで健康被害を起こしているのか調べると、彼らは平均して10ベクレルの食品を摂取していた。
10ベクレルは日本の基準の10分の1。
訪れた地域の線量はうちの事務室とだいたい同じでしたが、その地域でとれたライ麦を検査に出したら昨年の埼玉の小麦より低い線量でした。さいたま市でとれる食物が、どのくらい汚染しているか分かりませんが、汚染度が高い地域ほど危ないのは間違いない。
政府は責任を持って調査すべきです」
9月24日~10月4日にかけてウクライナで現地調査を行ったNPO法人「食品と暮らしの安全基金」代表の小若順一氏がこう言う。
「3地域の学校を調査したところ、一番線量の低かったコバリン村学校は0.03~0.1マイクロシーベルト。さいたま市と同じ水準なのです。残りの2つ、ピシャニッツァ村学校は0.09、モジャリ村学校は0.12でした」
小若氏らが子どもたちの調査を進めると、新たな問題も発覚したという。コバリン村学校の生徒の7割が足の痛み、2割が頭痛を訴えた。ピシャニッツァ村学校では足の痛みが6割、頭痛は5割に。モジャリ村学校では7割が足の痛みを、8割が頭痛があると答えている。小若氏は、「これらの健康障害は、食品摂取による内部被曝しか考えられない」と言う。
「食品の検査で、モジャリ村のキノコは1キロあたり200~400ベクレルでした。
ウクライナの田舎では、森でキノコやベリー類をとって食べる。
キノコは肉の代わりとして使われ、食事の5%を占めるのです。
どれぐらいで健康被害を起こしているのか調べると、彼らは平均して10ベクレルの食品を摂取していた。
10ベクレルは日本の基準の10分の1。
訪れた地域の線量はうちの事務室とだいたい同じでしたが、その地域でとれたライ麦を検査に出したら昨年の埼玉の小麦より低い線量でした。さいたま市でとれる食物が、どのくらい汚染しているか分かりませんが、汚染度が高い地域ほど危ないのは間違いない。
政府は責任を持って調査すべきです」
放射線量が落ち着いているからといっても安心はできない。放っておけば、子どもたちは内部被曝でジワジワとやられてしまう。国は真剣に対策を急ぐべきだ。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121108/trd12110814250012-n1.htm
引用:
チェルノブイリ原発事故の収束作業などに関わって低線量の放射線を浴びた作業員約11万人を20年間にわたって追跡調査した結果、血液がんの一種である白血病の発症リスクが高まることを確かめたと、米国立がん研究所や米カリフォルニア大サンフランシスコ校の研究チームが米専門誌に8日発表した。
実際の発症者の多くは進行が緩やかな慢性リンパ性白血病だったが、中には急性白血病の人もいた。調査対象者の被曝(ひばく)線量は積算で100ミリシーベルト未満の人がほとんど。高い放射線量で急性白血病のリスクが高まることは知られていたが、低線量による影響が無視できないことを示した形だ。
チームは1986年に起きたチェルノブイリ事故で作業した約11万人の健康状態を2006年まで追跡調査。137人が白血病になり、うち79人が慢性リンパ性白血病だった。チームは白血病の発症は16%が被曝による影響と考えられると結論付けた。(共同)
:引用終了
11万人の内、137人から白血病が見つかったということは、約100人に1人は白血病を発症したということになります。日本の白血病統計を見てみると、2009年で年間10万人当り6.3人が白血病を発症しています。
今回発表されたチェルノブイリ事故の調査結果と比較してみると、発症率に20倍以上の差があるのが分かります。
引用:
チェルノブイリ原発事故の収束作業などに関わって低線量の放射線を浴びた作業員約11万人を20年間にわたって追跡調査した結果、血液がんの一種である白血病の発症リスクが高まることを確かめたと、米国立がん研究所や米カリフォルニア大サンフランシスコ校の研究チームが米専門誌に8日発表した。
実際の発症者の多くは進行が緩やかな慢性リンパ性白血病だったが、中には急性白血病の人もいた。調査対象者の被曝(ひばく)線量は積算で100ミリシーベルト未満の人がほとんど。高い放射線量で急性白血病のリスクが高まることは知られていたが、低線量による影響が無視できないことを示した形だ。
チームは1986年に起きたチェルノブイリ事故で作業した約11万人の健康状態を2006年まで追跡調査。137人が白血病になり、うち79人が慢性リンパ性白血病だった。チームは白血病の発症は16%が被曝による影響と考えられると結論付けた。(共同)
:引用終了
11万人の内、137人から白血病が見つかったということは、約100人に1人は白血病を発症したということになります。日本の白血病統計を見てみると、2009年で年間10万人当り6.3人が白血病を発症しています。
今回発表されたチェルノブイリ事故の調査結果と比較してみると、発症率に20倍以上の差があるのが分かります。
http://blogs.shiminkagaku.org/shiminkagaku/2013/04/34-1.html
http://blogs.shiminkagaku.org/shiminkagaku/csijnewsletter_014_ukraine_04_3.2.2-3.2.4.pdf