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改めて合掌!!、台風19号(東日本台風)上陸より1年!

2020-10-13 23:27:46 | 日記
令和元年台風19号(東日本台風)上陸から1年経過しました。

1年経過した現在でも、東北や関東甲信といった台風の被害が甚大であった地域では、土砂崩れや浸水痕が生々しく残り、未だに応急仮設住宅住まいの方々が立つ海受けられます。
復興未だ半ばといったところでしょうか。

今回は、令和元年台風19号(東日本台風)を改めて振り返ってみたいと思います。


①令和元年10月12日12時、15時、18時、21時の天気図aと全国レーダーエコー図b天気図は気象庁HPより引用、レーダーエコー図は国土交通省川の防災情報HPより引用
※レーダーエコー図凡例
12時
a:

b:


15時
a:

b:


18時
a:

b:


21時
a:

b:

日本の南海上で、一時猛烈な勢力にまで発達した台風19号、各方面とも厳戒態勢の中、12日19時過ぎに、静岡県伊豆市付近に上陸、その後、神奈川県西部から東京と町田市付近を通過し、関東平野を北東へ進んで13日未明に福島県沖へ達しました。

台風の進路に当たった地域では猛烈な暴風に見舞われ、東京都心では、12日21時14分に最大瞬間風速41.5㍍毎秒(戦後最高)を観測しました。

さらに、台風19号の規模は大型だったためと台風の進行方向前側には前線もあったため、引用図①より、関東地方山間部や甲信越地方、東北地方の太平洋側には発達した雨雲がかかり続けてしまい、引用図②の各画像ご覧のように、あちこちで24時間雨量が500㍉以上と記録的な豪雨となり、関東、東北、甲信越、静岡県の1都11県に一時、大雨の特別警報が発表されて、東北や関東、甲信越では
、河川の氾濫、土砂災害が相次いでしまいました。

②令和元年10月12日の24時間雨量日最大値画像 気象庁HPより引用
岩手県周辺:

東北南部周辺:

関東北部甲信北部周辺:

関東南部甲信南部周辺:

引用図②各画像図より、

24時間降水量日最大で、
岩手県では、沿岸地域で150㍉~200㍉程度、

宮城県では、牡鹿半島東側と仙台湾沿岸沿い~南部地域でおおむね200㍉~300㍉、南部では一部600㍉超えた地点もあります。
さらに
福島県では浜通り地域や中通り地域山間部で200㍉以上、一部で300~600㍉程度。、

関東地方甲信越地方では、千葉県や甲府盆地、長野県東部地域の一部を除き、おおむね200㍉以上、関東北部西部山間部や甲信越山間部では、軒並み400㍉以上を観測して、
神奈川県の箱根では942・5㍉を観測しております。

筆者調べですが、
一級河川程度の河川で

源流地域で

おおむね総雨量200ミリ以上で、河川沿線洪水注意、内水氾濫発生し始める。
おおむね総雨量300ミリ以上で、河川沿い洪水警戒、氾濫危険水位達する箇所で始める。内水氾濫多発。


でありますから、これらの地域にこのような記録的な降水量を観測したため、当該地域に源を発する、阿武隈川、信濃川、那珂川、多摩川などの、一級河川の氾濫につながったわけです。

さらに今回の台風19号、台風自体及び周辺部の風の吹き方に、以下のような特性が見られました。

③引用図①と同時刻の、令和元年12日12時、15時、18時、21時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図※気象庁HPより引用

12時:

15時:

18時:

21時:

引用図③各時刻とも、北陸西部地域では、上空2000㍍、3000㍍よりも、上空1000㍍での風速が強めとなっており、この傾向は、15時、18時と、台風が本州へ接近とともに、
新潟付近から東北南部地域へと広がっています。

このように、上空2000㍍、3000㍍よりも、下層(上空1000㍍)での風速が強い地域は、寒気移流が強まっている証拠!で、併せて、下層や地上付近での風速が強まりやすい状況下にある と言えます。山越え颪風が強ま誌やすい状況下でもあるわけです。

事実、当該状況下にあった、12日昼頃からは、東北南部、北陸、近畿北部中部、山陰、九州北部にかけて、台風の中心から比較的離れているのにかかわらず、20㍍毎秒を超す暴風があちこちで観測されております。

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