-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 1 回> 2007_0504
二駆の記事を書くのは久々です。約一年間、みっちりと使い込んだ戴き物のDT-02に別れを告げ、次のマシンとして京商の アルティマ RB5 を選択しました。タミヤ党の私にはDT-03、TRF201Xといった同社のニューカマーを待ちたい思いもあったのですが、結局は新型・国産コンペモデルが放つ魅力の前に屈してしまいました。
実は当初、サンドバイパーには五月のレースまで活躍してもらう予定だったんですね。しかし501X対応として、手持ちバッテリーのコネクタ全てをヨーロピアンに換えたところ…これがDT-02にとって非常に都合の悪い変更であったことが判明。バッテリー格納スペースの周辺形状の問題から、ESCと繋がるケーブルをコネクタに差し込めないのです。これについては干渉部分への工作次第で、十分に解消出来るレベルのものだったんですが…RB5が正にリリースされたばかりという今の状況で、再度そういったことをする気力を奮い立たせることも出来ず。電撃引退の背景には、そんな持ち主の行き当たりばったりな意向も見え隠れしています…。
RB5を組み立てることで、私はDT-02が如何にシンプルな構造であったかということを逆に思い知らされました。似て非なるものとはこのことで、製作中はその合理的、かつ美しい設計に唸らされることも度々。構成部品の材質にしても然りで、樹脂パーツの質感、手触りには独特の安っぽさが感じられません。細かいところにもメーカーの毛色を感じさせる要素があり、作っていて退屈な思いをさせられることはありませんでしたね。この段階で既に、京商という未体験の領域へと踏み込んだのは正解であったと強く感じました。
ではその組立の模様をさらっと見ていくことにしましょう。購入を検討されている方向けに書いてみますので、先にリンクしたページからマニュアルをダウンロードした上で読み進めて頂ければ、なおわかり易いかと思います。
一番上の写真はステア周り(説明図P.9、手順5)を納めた一枚です。DT-02ではホーンにステアタイロッドが直接接続されていました(ダイレクトリンケージ)が、RB5は一般的なワイパー+リン
次の写真に行きましょう。RB5にはボールデフが標準で搭載されますので、ギアボックス(説明図P.13)もDTに比べるとかなりコンパクトです。今回デフボールは最初からタングステン製のものを使うことにしました。メーカー純正のもの(UMW123、1,890 YEN)は高いので、ほぼ半額のヨコモ製(ZD-505T、1,029 YEN)を使います。京商バギーのボールデフはメンテナンスサイクルが長いという話を聞いていますので、その辺には大いに期待したい所ですね。 どんどん行きます。私もオプションの購入についてはやぎーさんの記事を参考にさせて頂いたクチなのですが、その中で唯一、SPサスブッシュ(LAW32、525 YEN)だけはどこに使われるパーツなのかがよくわかりませんでした。で、写真はキット同梱の標準パーツ(黒)とPOMパーツ(白)を並べて撮影したもの。正体はリアバルク側サスシャフトの両端を保持するブッシュでした(説明図P.16、手順19)。改めてノーマルパーツを見てみると、確かにこれでは強度的にも頼りない感じがします…最初から交換しておいた方が良さそうな感じ。 最後の写真はプロライン系ホイールを履かせるようにするためのアクスルシャフト(UMW502、2,415 YEN)ですね。これを使えば、リアホイールは501Xと共有出来ます。 |
RB5のウイングマウントは使い勝手の良いピン固定タイプ(P.24、手順39)なのですが、私はここにウイング角度を調整するためのパーツを使っていません。これを挟むとですね、どうしてもピンがはまらなくなってしまうんです…どうもウイングを塗装している(塗膜分厚みが増)のがイケない様子。しかしこの調整パーツ抜きで留めればちょうど良いというわけでもなく、現状ではホールド性が低過ぎてガタガタです。初回は取りあえず放置しますが、近いうちに対処策は講じてやろうと思います。
タミヤのキットしか作ったことの無かった私にとって、地味ながらも衝撃的だったのがピニオン別売の事実。私、最初に入ってないとわかった時はてっきり欠品だと思ってしまいました。競技仕様モデルの場合、ピニオンはどちらかと言えば付属していないのが一般的なのだそうです。この時手持ちの48ピッチは501Xのものしかありませんでしたから、その中から19枚を選んで装着。しかし501X用は首の長い専用のものですので、同ピッチでもRB5で使うには都合が悪いのです。付けた時には既にイヤな予感がしていましたが、詳しくは後述。
私にとってはもうすっかり見慣れてしまったマイマシンなもので、危うく違和感満開なデカールについてのお話をし忘れるところでした。まぁ…これもある意味前住エディションです。タミヤさん、万が一にも私のブログをご覧になっているのであれば、是非あのカッチョいいTRFのシャツを私にも一枚下さい。
因みに今回、ペイントは塗り塗り作業が大好きな友人Tにお願いしています。シンプルながら、いつものカラーリングでカッコ良く仕上げてくれた彼にはとても感謝しています。
組立に使われるビスのヘッドは基本的に六角ですので、最低でも2.0mmのヘックスドライバー1本は用意しておかないとツラいです。私はタップ(ネジ山を作る道具)を使わずいきなりねじ込んで作っていましたが、RB5の樹脂パーツは相当硬いので、最後の方は手がかなり痛くなってしまいました。舐めてしまうと元も子もありませんので、タップはきちんと立てながら進めた方が良いと思います。
最後に装備品の確認。501Xの時と同じく、基本的には前のマシンに載っていたものをこちらに移し変えただけです。
●モーター:D-1 M + PSII のローター (15TW)
●サーボ:SANWA RS-991(アナログ 0.08Sec / 5.5kg)
●レシーバ:SANWA RX-311(FM3Ch)
●プロポ:SANWA M8 Ver.SS(ホイラー・FM2Ch)
ダンパー周りはオイルをアソシ#30(F)、アソシ#25(R)に換えた以外、全て組立図通りにセットされています。いつもの例に漏れず、当分は変更もなく放っておかれるでしょう…。
迎えたシェイクダウン当日はGWの真っ只中。予報では天気が良いのはこの日までということで、夕刻に雲が少し出た以外は概ね良い日和でした。路面は変わり映えなしのカサカサ+砂浮き状態ですので、今回も先週から使い始めたレッドコンパウンドが猛威を奮いました。
到着後はまずバッテリーの充電準備をしつつ、カメラ小僧のようにRB5の雄姿を撮影しまくります。それにも満ち足りればいよいよコースイン。取りあえず走ることを確認するかのように一周しますが、二周目に入ったところで早くも動かなくなってしまいました。モーターの回転音はしていますので、原因が元々心当たりのあったピニオンの脱落であることは容易に想像出来ます。イモネジがモーターの軸にキッチリ掛かっていない為、少しの走行で即緩んでしまうわけです。連れに持ち合わせがないか当たってみたところ、友人Wが丁度19枚、20枚を持っているとの返答。早速貰い受け、本来付けたかった20枚の方を装着しました。RB5の二次減速比は2.6(キット外箱参照)、スパーは標準の78Tですので、ギア比は10.14となります。イメージ的には少し低い気もしますが、サンドバイパーの時は同じモーターで9.28ですから、問題は起こりにくいはず。
あとは少し緩かったボールデフを締め込んだだけで快調に走り始めた私のRB5。そしてそのフィーリングは…月並みですが、やっぱりスゴかったの一言に尽きます。四駆である501Xのようなドッシリ感はありませんが、それでも丸っきり摺り足のような路面追従性を示しているのにはただただ驚くばかり。回頭性の高さも圧倒的で、低速コーナーではDT-02であった、いわゆる『曲がり待ち』にじらされることがありません。今回はDF-03⇒501Xのようなミドル |
何より嬉しかったのは、サンドバイパーでは全く手も足も出なかった友人Tを早くも圧倒気味な走りが出来たことでした。これはDT-02で150パック、地道に練習を続けてきた成果と考えても良いはずです。RB5はDTのように、突然グリップが限界を超えてすっ飛ぶということがありません。前とは比べ物にならない程安定して周回を重ねられるようになった為、追走してくるライバル達のミスを待つことが出来てしまえるのでした。これで当分、彼を退屈させるようなこともないはずです。
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全くのノントラブル、ただひたすらレース仕様マシンのパフォーマンスを堪能するだけで、初日を終えることが出来ました。今回ほど機嫌よくサーキットを後にした日は、今迄なかったかも知れません。ニューマシンそのものに対してだけでなく、これまでDT-02で頑張っていたことが一気に報われたと感じることが出来たことも、この日大きな満足感が得られた理由の一つであったと思います。
ULTIMA RB5 |
※重量はバッテリー(IB3800バラセル:420g)を含む全備重量
TRF501X DF-03 ダークインパクト DARK IMPACT キーンホーク KEEN HAWK アバンテ AVANTE DF-02 グラベルハウンド GRAVEL HOUND ライジングストーム RISING STORM DT-02 サンドバイパー SAND VIPER デザートゲイター DESERT GATOR スーパーファイターG SFG
調べてみました… 私、いつの間にかオプションパーツの方の枚数と勘違いしていたようです。早速直しておきました、有難う御座います。さすが京商経験の豊富なトヨさん… これからも間違いがありましたら、宜しくご指摘の程お願い致します。