スポ根アメフトもの
DVD
私が今までに見た同様のアメフト映画では、
アル・パチーノの[エニイ・ギブン・サンデー]がすごく好きで印象に残っている
でも、同じアメフトを扱っていながらこの2作は似ているようで大きく異なる
・高校生←→プロ
・勝つことを使命として町じゅうから期待されている←→オーナーのお荷物
・実話←→創作
・・・・などなど
中でも監督役のアル・パチーノとビリー・ボブ・ソーントンがすごく対照的
(でありながらどちらもすごく良い)
私自身の中で
俳優:アル・パチーノ・・・・大好き
俳優:ビリー・ボブ・ソーントン・・・・ちょっと苦手
という先入観もあるかもしれないけど・・・・
(どうもビリー・ボブ・ソーントンというと、腹にイチモツありそうな気がして、
この作品でも前半では「途中で投げ出すんじゃないか・・」なんて思ってしまった)
とにかく、"勝利"に対する"周囲(学校・町・家族)の執着"が異常なほど強い
戦術に口を出しまくる教師陣、一度負けただけで"監督をクビにしろ"とわめくマスコミ&町衆、息子の練習や試合中に乗り込んできて罵りまくる父親、ドクターストップがかかっているのにそれを隠してプレイさせようとする叔父、朝食の最中に作戦のテストをする母親・・・・などなど
途中で観ていて不愉快になったシーンもいくつかあったほど
実話だって知らなかったら「いくらんでもそりゃ誇張しすぎなのでは・・・?」って思ってしまっただろう
そんな中で、ビリー・ボブ・ソーントンの監督振りは意外なほど素敵だった
全体として淡々とした演じている印象だったが、プレッシャーに対する苦悩、選手達への愛情は要所要所でしっかり伝わって来て、決勝前の静かなスピーチも(ちょっとクサかったけど)すごく胸に沁みた
(もちろん、アル・パチーノの試合前の激しいスピーチもよかったけどね)
監督も含めてスーパースターやすごく目立つ人物がいるわけでもなく、恋愛も無く・・・・
終わってみればやっぱりスポーツっていいなぁ、感動をありがとう、と素直に思わせてくれる"いい映画"だったと思う
ただ・・・
複数のシーンを同時進行で映してセリフや映像が交代で流れる・・・
という手法が何度も取られていたが、シーンによってはちょっと鬱陶しかった
決勝戦前、敵味方の両方のロッカーを映したシーンはすごく良かったと思うけど、
それ以外(インタビューを挟み込んだり)は却ってわかりにくくなっちゃってたんじゃないかなぁ
あと、最近のドキュメンタリータッチの映画でよく使われる手ブレっぽい映し方
あれも眼が疲れるから苦手
(2006/2/19 DVD)