茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

百事大吉(ひゃくじだいきち)

2009年11月24日 | Weblog
お煎茶の雅題は、
解説を聞いても
真に受けていいのかと思ってしまうほど
「音」の遊びがあります。

百合の「百」、
柿の音読みがジだから「事」、
柑橘類の「橘」→「吉」。
く、くるしい・・・。
それでも、
この子達で「百事大吉」を表しています。
「すべてのことが良いように!」
そんなメッセージを込めた盛りものです。

吉は、
蜜柑でもでもよいのです。
大きなブンタンがデーンと座れば、
まさに超大吉!
床に飾られたブンタンというのは、
本当にかわいく頼もしく
絶対いいことある!という気分にしてくれます。

柿は、
「ジ」つなかりで「事」として使われていますが、
これまたおめでたい果物。
昔から
「柿が赤くなると医者が青くなる」
といわれているとおり、
ビタミンやミネラルが豊富。
栄養価の高い果物です。

また、
中国では古くから、
柿は七つの徳を備えた果物とされています。
 一には木の寿命長し、
 二には樹蔭多し、
 三には鳥が巣を作らず、
 四には蟲が付かず、
 五には紅葉賞翫すべし、
 六には立派なる果実が生り、
 七には其の落葉が殊の外大きい。

そんな目で柿を見つめると
なかなかいい顔に見えてきます。
スーパーに行ったら、
吉をいっぱい呼んでくれそうな蜜柑、
恩恵をたくさんもたらしてくれそうな顔した柿、
そんな目で選んでみて下さい。
たくさん並んでいる果物達に
今まで感じたこともないような愛情を
感じるようになりますよ。

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1 コメント

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音の遊び (藤紫)
2009-11-26 12:22:32
今年もあとわずかですね・・・。
おせち料理の中身も「音の遊び」がごとく縁起を担いでいるものが多いですね。
昔々は命を長らえることそのものが貴重な事だったことを考えますと、言霊にもすがりたいという思いとどんな環境の中でもユーモアを忘れずに生き抜こうとした日本人の知恵を感じます。
どんな時代になってもこのユーモアを持って乗り越えていきたいものですね。

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