日本は、どこに行っても黒いアスファルト舗装で、景観という見方からすると、あまり美しくはないですが、ただ黒いだけではなく、そこには長年の技術が詰め込まれていることもあります。
もちろん一般の歩行者やドライバーの方は、そんなことは考える必要もないのですが、雨が降ったときに速やかに路面が乾くように、透水性に優れたものや、アイスバーンにならないようにヒーターが入ったものなどがあります。
さて、イタリアは概ねアスファルトで舗装されていますが、中心市街地は石畳も多く、素材そのものが古いですから、見ているだけなら時には中世を彷彿させてくれることもあります。
もしかするとこの同じ石の上をナポレオンが通ったかもしれない・・・なんて思うこともあり、歴史のロマンを感じさせてくれます。
先日書いた鐘と同じで、異国情緒ということでは、ポイント高かったりしますが、これがなかなか曲者でして、凹凸がありますし、石と石の間には隙間がありますから、車を運転していると振動はあるしボコボコと煩いのです。
それだけならまだいいのですが、変な具合に飛び出してきて、車の底にガツンとあたることもあり、そうなると車が壊れたり、最悪怪我したりしますので、ちょっと厄介でもあります。
歩行者の場合は、ハイヒールの踵の部分が石と石の間に入って、取れてしまったなんて笑えない話もあります。
ハイヒール壊れるくらいならまだしも、足を取られて転んで捻挫や骨折なんてこも時々見受けられます。
イタリアは日本ほど道路を通行止めにして地下の工事をすることは頻繁ではないのですが、この石畳をいったん外して工事なんてことになると、最終的にまた同じ素材で復旧するために、石1つ1つにナンバーリングをして、画像に記録を残し、ほぼ元あった位置に戻して行きますから、これはこれで面倒なこともあるんです。
街の景観を保つためには、しょうがないことなのかも知れません。
イタリアでは、この景観を重要視していまして、主要な街の中心部は、都市計画法によってかなりきつい縛りがありますので、建物の改築は外側の景観を保つことが義務化され、石畳も原則、元あった素材を元に戻すことになります。
まあこんな努力があって、10年前に訪れた印象が10年後に再度来訪しても変わらないということにもなります。
画像は、先日舗道の石が飛び出して来て、タクシーを直撃したというニュースからです(La Repubblica MILANO.it から引用)
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