JAZZ SINGER REIKO OSHIBUCHI 押淵玲子オフィシャルブログ

福岡で活動しているSINGERです。乳がん闘病中(再発転移あり)の事や、音楽の事など。
そして、趣味の着物リメイクなど

湯婆婆のウィッグの作り方

2016-10-28 23:03:00 | 日記
今日は今回の抗がん剤治療の1クール目3回目の治療でした。
前回に申しましたように
私は少し治療をなめていました。
半年前にやったものだし、最後の方は全然平気だし・・・と。
しかーし!やっぱり体へのダメージは多少あるわけで
普通通りに、いや、普通以上にライブ前だからって動き回ったらいけないんです。
脚立に上って色々やろうなど、もってのほか!
譜読みだけでも見えないからって立ったままじゃダメなんですよ!

これは自分への戒めですね。

投与当日は副作用止めの薬でぼんやりってのもありますが
声が枯れるので、ここは休むしかない。
ということで、先日からこそこそと必死に作っている
「湯婆婆のウィッグ」が完成しましたので
メイキングを公開!。

まず、色んな道具を揃えます。
安い水色の毛糸、ガーゼ、ボンド、ノリ、段ボール、その他諸々。
作り方を頭の中で描いて
自分のウィッグ用のスタンドでは張り付けていくときの台にならないな・・・
と、そこで、25年くらい通っている美容院へ。
年も近いし、ずっと仲良しで私のライブにも来てくれる美容師さん。

なんと!カリスマ美容師なんですって!

・・・ってそんな失礼な事を!いや、とっても腕がいいから、そうだろうと思ったけど
業界では有名な人なんですって。
福岡市中央区赤坂の Hide & Seek というお店。前田先生。

え~そこで、美容師さん達が練習に使用するあの頭だけのマネキンってどうするの?

そんな質問をぶつけてみました。
「あぁ、あれは色々練習して、最後は坊主に近いくらいになったらゴミで捨てる」
ん?なんだと?捨てる?
そ~~~んなものならば、その坊主くらいになったものを一ついただきたいのですよ!
私の計画を彼に話し、快諾していただき、後日、うちの子になった子



さて、まず、例の「頭」ですが、結構顔が小さい人なのですよ。
それで、私のサイズに包帯状の綿を巻きます(これは手芸用品もあるけど、私はダ~リンが開業していた頃のギプス下地用の綿を使用)



え~?と思う方もいらっしゃることでしょう。
これはね、裁縫に使うボディを自分サイズになおしたことがあるのです。
キルト用綿をいっぱい張り付けて、肩とかもね。
スッゴイ再現技術で、夜中にコイツとぶつかったら家族は皆私だと思ったらしい。





台の準備はこれで終わり。
次は実際に私の頭で型を取るのですが
和紙や新聞紙をくしゃくしゃにして柔らかくしたものでも可。
私は最終的の私の頭に直で触れるのでガーゼを使用。
だいたいすっぽり被る程度に一枚に縫い合わせます。



これを鏡の前ですっぽりと被ります。



まず、頭の周囲を決めて、布ガムテープでぐるっと一巻き。



その後はちょっとずつ切って頭に張り付けていきます。
だいたい頭に貼り終わったら終了です。



おでこの線など決めてマジックで書きこんだら台に移して
要らない部分をカットします。





それをひっくり返すとこんな感じになりますが、正面は一応書いておきます。
台に載せた頭でだいたいどれくらいの長さで「まげ」が出来るのか採寸。



おおよそ40センチもあればできそうです。

毛糸は引っ張ると多少伸びるので約、45センチくらいの毛糸を切り出すのに
何に巻けば、そういう毛糸が大量生産できるのか、色々計って、水のサーバーに板を張り付けることに決定。





使う毛糸はこいつら。約80円弱でゲット。
ANIME JAZZの衣装は総額2万以内。1万8千円くらいが予算です。
材料は殆ど100均で揃えます。
それと手芸用品店のセールです。
一つのライブの中で採算を取り、誰もが気持ち良くチャージバックを受け取り
その上、寄付のお金まで出していくというのは
結構難しいことなのです。誰もが、ということは私も赤字を出さない。

本題に戻りますが、毛糸をぐるぐるとサーバーに巻き付けたら
こうやって、2か所紐でまとめます。





外すとこんな感じです。
それに鋏を入れます。





くくったのは毛糸がバラバラにならないためですね。

さて、いよいよ植毛!
まず、ガムテープの型の上にボンドをつけます。





作業はやりにくいので、頭を寝せて根気よく植毛。



もう、本当になんて根気のいる作業だ・・・・ボンドが乾かなくては2段目に行けないので
これだけで数日かかります。

全部周囲に植毛するとこんな感じになります。



これは実は毛が足りなかったんですね。後日、更に2段くらい植毛します。
そして、目の粗い櫛でとかすと・・・あら、ウィッグっぽい。

そして、そろそろ髷の準備。
芯には発泡スチロールのこういうものを使い、頭囲よりも大きめに輪っかを作ります。



そして、それに前にも登場したギプス用の綿でぐるぐると巻いて
何となく、髷の形に近くなるようにします。



植毛した根元のボンドが固くなったら
丁寧にとかして、髪を少しずつ束ねます。



台の上に髷のあんこをのせます。



それを包むように、そして、くしでちゃんと髪の毛に見えるようにアップを作ります。



さあ!どうだ!綺麗に結いあがったでしょ?



真ん中の所はボンドで頭の型にボンドをつけて、大まかに固定し、先の長い所をカットします。



元結はバラバラになるのが恐いので外しませんでした。
そして、真ん中のポコンとなった髷の型を物色。
今回はこれ。



そう、紙皿です!
これに普通の「フエキののり」をべたべたに塗って
根気よく、くるくると毛糸を巻いていきます。



紙に張り付けるところと、紙皿には少し誤差があります。
この誤差を埋めるために、厚紙で輪っかを作ります。
これは平の方が、台にも固定しやすいので
ひだひだで紙皿にセロテープで固定する事にしました。



そして、これにも毛糸を貼り付っけ、ふたつを合体させてから
ボンドを代の髪の毛の部分に塗り、とっぺんのまげを固定します。



どうだ!



さて、ほぼ出来上がりですが、
ステージでキラッと時々光るように、100均のキラキラメイルを塗って

さあ、出来上がり!!



湯婆婆のウィッグはこれで完成です。

ここではざっと早回しで紹介しましたが
夫々の課程でボンドやノリが乾く時間が要ります。
だいたいこれの作成に3週間くらいかかりました。
まあ、自分のものですから・・・・。
色々手間暇かかるのですよ。

まだまだ、大物小道具は色々あります。

そして、肝心の衣装ですね。
これも順次アップしていきますので、乞うご期待!!

こんな楽しいものに溢れたLAST ANIME JAZZ
皆さん、いらしてくださいね。


最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (りり)
2018-05-27 11:42:20
文化祭でこの湯婆婆のカツラを作ることになりました。あんこの大きさって大体どれくらいですか。
頭の大きさによります (ぶちまま)
2018-05-28 08:32:37
あんこは髪を結っているところですよね?
頭の大きさにもよりますが
だいたい実際の頭の2倍以上の大きさになるくらい。
麦わら帽子を被った大きさくらい大きい方が「湯婆婆」ぽいです。
小さく作らない方が成功します。
綿だけでは重くなるだけなので。写真にあるように発泡スチロールとかを入れた方が軽量化できます。
髪の毛の毛糸は3段くらいでボンドで植えた方阿良いです。
そして、髪を結いあげるのはボンドが綺麗に乾いてからです。
パリパリに乾かないと。抜け毛になります。
楽しい作業ですから、皆さんで笑いながら作ってくださいね。
Unknown (Unknown)
2018-07-04 01:42:26
ご丁寧な返信ありがとうございます^ ^
少し小さくなってしまいましたが、形はとてもきれいにできました!作っている時が1番楽しかったです!
文化祭の劇では吉本新喜劇をして、その時の社長役の頭を湯婆婆でしました。当日は優秀賞を取る事できました!ぜひその時の動画を見てほしいのですが、動画はここでは送れなさそうですね。
観客からは衣装がとても良かったと褒められました。ほんとにありがとうございました!

コメントを投稿