5月27日のリサイタルで演奏した、
バッハのコラール幻想曲「来たれ、異邦人の救い主よ」と、
ウェーバーの「アンダンテとハンガリー風ロンド」の2曲は、
長年イスラエル・フィルの首席ファゴット奏者を務めた、
モルデカイ・レヒトマンさんによる編曲でした
彼はオーケストラ退団後も指揮や編曲、後進の指導に積極的で、
彼がニューヨークに滞在している時は、恩師ヒンデル先生から、
「彼のレッスン受けてみるといいよ。」と言われていたけど、
まだマネスで大学生をやってる身だったので、なかなかタイミングが合わず、
遂に教えを請うチャンスには恵まれないままでした
帰国後、彼が自分のリードメソッドを出版して、
宣伝の動画をYouTubeにアップしてるのを発見。
(過去記事
「The bassoon reed - my system - by Mordechai Rechtman」)
出版社に注文して入手し、いろいろ勉強させてもらいました。
(過去記事
「オランダから到着」)
YouTubeには他にも指揮者としての彼や、ファゴットを吹く動画がアップされていて、
その90歳超とは思えない、しっかり鳴ってよく響くいい音に圧倒されました
今年のリサイタルが終わってひと息ついたところで、
「そういえばレヒトマンさんはお元気なのかな?」と思い、
英語版ウィキペディアを見てみたら没年に書き込みが?
「ええっ
彼亡くなってしまったのか。え?これって
」
そう、彼の命日は今年の5月27日。正にリサイタルの日。
気づいて鳥肌が立ちました。享年97歳。
そういえば最近93歳、94歳と演奏動画を上げてたけど、
95歳以降の動画は上がってなかったなあ。
今年のリサイタルは同じく演奏したガーフィールドさん99回目の誕生日でもあったので、
何だか忘れられない日になってしまいましたよ
日本でこんなブログ記事を書くのは僕くらいかと思うので、
ここにいくつかレヒトマンさんの動画を紹介しておこうと思います。
ショート動画も紹介したいけどブログに貼れないみたい
グリンカ「悲愴トリオ」のソロ。御年94歳
同じく94歳のドニゼッティ「愛の妙薬」のソロ
こんなの見ると振幅の大きいビブラートって必要ないよなあ。
息とリードのバランスがバッチリ取れてて素晴らしい
僕もこれくらいの歳になってもまだファゴット吹いていたいなあ