【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

未知なる深海へ 高井 研 =110=

2018-10-24 06:19:47 | 浪漫紀行・漫遊之譜

〇◎ 私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇

= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =

 青春を深海に掛けて=高井研=  

 第7話(最終話) 新たな「愛と青春の旅立ち」へ 

◇◆ ワタクシのセンチメンタル・ジャーニー =2/3= ◆◇

 実は、このワタクシの突然のセンチメンタル・ジャーニー詣はワタクシがこれまでお世話になった人々にも当てはまることを現実として感じるようになったことです。「会えるときに会っておこう。感謝の気持ちは伝えることができるときに伝えておこう」。そう思い始めました。

また一つの理由はこの連載のせいかも知れません。今までは、研究に対して一生懸命全力疾走している感じで、研究に直接関わらない催しや旅程には脇目を振らず、なるべく時間と労力を節約しようという意識があったような気がします。この連載を書いているうちに、自分のこれまで歩んできた道程を振り返ることが多々あり、いつの間にか気付かず遠く過ぎ去ってしまった自分の「青春みたいなモノ」が、とても懐かしく愛おしく思えてくるようになりました。

そしてこの旅で、留学時代の師であるジョン(・バロス)に会って、さらにもう一つの理由みたいなモノに気付きました。

多分ワタクシは、「世話になった師から声をかけてもらうまでは、自分からはノコノコ戻りたくない」みたいな想いをどこか心の片隅に抱いていたんだなと。ある意味「故郷に錦を飾るまではけっして・・・」的な想いでしょうか。自分がそんな昭和初期的な古めかしい感覚を持ち合わせていたことには軽くショックを受けましたが、なんとなくそんな気がしました。

つまり、ワタクシの最近のセンチメンタル・ジャーニーは、「もういいよ。そろそろ帰っていいよ」と自分にOKを出した結果なのかもしれないと気付きました。

このシアトルのユニバーシティー地区の街を50mも歩けば、ワタクシの心は18年前の自分にタイムトリップしました。街並や立ち並ぶ店や建物はほとんど変わっておらず、道行く若者達の様子も当時とそんなに変わりません。ハイティーンから20代の若者の街です。変わったのは、通り過ぎる東洋人のほとんどがあの当時は日本人だったのに、今は中国人になっていることぐらいでしょうか。

海洋学部の建物に入っても中は当時のままでした。久しぶりに会ったジョンのオフィスも同じ場所でした。そしてジョンと一旦話し始めれば、24歳だった「心もお目々もキュートなワタクシ」(あくまで当社比)に戻ったかのようでした。

「最近は、あまり深海熱水の研究は進展していないけど、どっぷりアストロバイオロジーに浸かっているよ。大学のプログラムも大きくなっているし、夏には世界各国を回ってアストロバイオロジーの夏期講義をやっているんだよ。アストロバイオロジーをもっとポピュラーにしたいと思っているんだ」とジョンが楽しそうに話すのを聞いて、ワタクシは「ああ、この師にしてこの弟子ありだな」と思わずにいられませんでした。

その繋がりについては、本編に譲るとして、ランチを挟んだ3時間強はホントーにあっという間に過ぎてしまいました。自分が指導している博士課程学生には、お決まりの「ケンがここに留学していた時には24時間研究していたんだ。朝来ると会議室や顕微鏡室の床で寝ていたんだよ。それぐらい研究に没頭すればどこに行っても大丈夫だ」のセリフを披露。ワタクシ、ソレ聞き飽きたし。

しんかい6500パイロットチーム <私はこうしてパイロットになりました> 5/6 =

「広告塔になる覚悟を持て」

 しかし、今となっては「小倉さんは、一番、私のことを見てくれている人だと思っています」という。
 いつ、意識が変わったのでしょうか?

「一緒にお酒を飲んで、小倉さんの考えを聞くことができて、私の考えも言えたときなのかな、はっきりは分かりませんが、いつからか違う意識になれました」 小倉さんは、女性パイロットの誕生を「いいことだと思いますよ。アメリカにはもう、何年も前からいますしね」と話す。

「それに、広告塔にもなるでしょう。本人にも言いましたよ。『そうやって使うし、使われることになる。それは覚悟の上で、いやがらずにやれ』と。あとは、女性だからどうこうというのはないですよ。もし池田に欠けているところがあるとすれば、それは、女性だからではなくて、個人の問題です」

 厳しくも優しい先輩パイロットの下で、すでに池田さんは出向4年目。コパイロットにもなることができた。
 今では、しんかい6500という船の一番好きなところは、“油圧ポンプ用のオイルを注ぐホースに、オイルが注入される瞬間に波打つところ”と、躍動感ある場面を即答するほど、メカにも愛を持っている。

 コパイロット同期に、片桐さんがいる。 どんな同僚ですか? 「片桐くんは、誇らしい、頼もしい同期です」

小倉さんにも聞いてみましょう。 「片桐は、冷静沈着に見えて、ときどきポカがありますね(笑)。でも、できる子です。コミュニケーションもしっかり取れますし、陸上勤務にも向いているタイプ。そっちに引っ張って行かれてしまうかも知れないです」

 期待の星なんですね。 片桐さん、これからの目標を教えてください。 「当面は、パイロットになることです。その先は、新しい、もっと便利な潜水調査船の開発にも関わっていきたいです」

「パイロットは遠いんです」  なるほど。では、続いて、池田さん。 次の目標は、何ですか? 「パイロットを目指す、次の女性に来てもらいたいです」

・・・・・・・・つづく・・・・・・・

動画 : 「地球外生命を探して -太陽系の"三大名所"をめぐる科学の旅」

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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