silly ski squadronスキー雑記

バカなスキー集団。スキーならなんでもやります京都方面本部。
突撃我ニ続ケ!!

コブの滑り方(高度なモデルを参考にして)

2008年01月31日 00時29分17秒 | スキー
写真1:右ターンを見てみましょう。スキートップはまっすぐにコブの肩を目がけています。右のストックリングは遠く低く構えられています。
写真2:瞬間的な強いエッジングとほぼ同時に右ターンの開始。昨日のエントリーの赤い丸印の部分です。谷回り部分。
写真3:右ターン終了!(笑)まさに神業です。写真2と3の間の山回り部分では殆ど減速していません。
写真4:左ターンに向けて左手のストックリングが前へ突き出されています。スキートップはまっすぐ次のコブの肩へ!

この写真2と3の間で、エッジングによる減速と(コブの膨らみによる受動的なエッジングと言い換えても良い)ターン(これまたコブの膨らみとスキー板のたわみやサイドカーブによる受動的なターンと言い換えても良い)が終了しています。
規則正しくコブの並ぶ斜面で板を真下に向けていると、当然コブにぶつかって板はしなり、弧を描きます。
そこでしっかり板を踏む(前圧をかける)ことによりスピードコントロールも可能になるというわけです。
(そうなると板の選択も重要になってきます。コブによる板の反発を押さえ込める程度の固さの板を、自分の筋力や技術程度と相談しながら選ばなければなりません。反対に柔らかすぎると不安定になりスピードが出せなくなってしまいます。ただしそれは、このようなハイレベルの滑りの場合であって、一般スキーヤーがモーグルバーンを普通に降りてくるには基礎のデモ用の板でも全く問題ありません)
ではゆっくり滑る場合はどうすればいいのでしょう?
昨日のエントリーを参考にして下さい。写真1から2に到るまで横滑り(デラパージュ)を入れればいいのです。そしてコブの膨らみの頂点を越してからもコブの腹を同じくデラパージュすれば減速できます。
そのため、雪面を捉えている時間は、この連続写真に比べて非常に長くなります。

結局こういうモーグルスタイルでハイスピードで滑るためには、同じラインをズラシを使ったターンを繰り返し練習し、徐々にスキーを真下に向けて自分のトップスピードを上げていく必要があります。
そのためには筋力、瞬発力も必要になるので十分な基礎体力を作っておかねばなりません。
でないと練習にすらなりません。
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モーグルスタイルと基礎スタイルのライン取りの違い

2008年01月30日 00時00分26秒 | スキーテクニック編
スキー場にある同じコブを使って滑っているのを見ても、モーグルスキーヤーと基礎スキーヤーでは全く異なる印象を受けます。
その要因のうちの重要なものの一つはライン取りです。
では実際ゲレンデにあるコブで説明してみましょう。
この部分の斜度は20度前後、雪質は良く、ほどほどなラインに仕上がっています。コブとコブのピッチは3.5m前後。
凹凸を分かりやすくするためにPhotoshopでコントラストを強めています。

緑色の矢印は基礎スキーヤーのいわゆるバンクターンのラインです。
ここでは一応、基礎スキー=バンクターンと言うことにしておきます。当然のことながら、それはイコールではなく、基礎スキーにも幾種類ものコブを滑る方法がありますが、現在は基礎スキー界においてバンクターンが主流なので便宜的にそうしておきます。
板をコブのバンク部分に押し付けるように滑る技術で、板が大きく回り込む為、重心の落下速度は遅いですがスキーが移動するいわゆるターンスピードは素早いものになります。
またコブの出っ張った部分を回避できるので、深い吸収は必要ありません。
このため基礎スタイルの滑りを見ていると、左右に板が大きく移動し脚部をバンクに押し付けるような動きが認められます。
上手い人になると、三次元要素も取り入れドルフィンターン(イルカ)になります。
バンクターンでゆっくり滑りたい場合は、板がちょうどフォールラインに来た時にバンクのフチを削り取るようにすればいいだけです。

対してモーグルスタイルのラインは赤い丸印です。
コブの肩の部分一点に集中しています。
基本的にモーグルは遅いスピードでも速いスピードでもここを通過します。
速いスピードで降りる場合は、この赤い丸印の場所に真っすぐスキートップを押し付けます。すると板がたわみターンが始めるわけです。板が切り替わったらすぐに次の丸印にまっすぐ板を向ける。
実際にはこの丸印から下り始めるあたりまでの数10cmでエッジング(減速)、方向転換が済まされます。
非常に高度なテクニックの滑りです。
遅いスピードで降りていく場合にも通るラインは同じですが、板を斜め、極端な場合は横向けにして横滑りしながら丸印にぶつかり、方向転換してまた今度は次の丸印に向かいます。
バンクターンに対して真っすぐな凹凸のある場所を滑ることになりますので、吸収動作(アバル)が認められます。
傍から見ていると、真っすぐにスキー板と身体が一緒になって降りてくるような印象を受ける筈です。
基礎スタイルと異なり、この滑りをする場合には早く雪面を捉えようと脚部を伸ばしたり、押し付けようとするべきではありません。
板の真上にぴったり重心が乗っているべきです。ここがベンディングによるターンと最も違うところです。
そしてコブを越す時には、脚部(ブーツ)の動きが上下運動を伴いながら後ろから前へ動くので(少し分かりにくい表現ですね)ポーパスターン(ネズミイルカ)とも呼ばれます。
また積極的にポーパス的な動きを意識するのもいいでしょう。
ポーパスターンは非常に速いリズムの縦の要素の強い三次元的なターン、ドルフィンターンはもう少しおおらかなリズムの横の要素の強い三次元的なターンと言ってもいいでしょう。

※上記の矢印や丸印はブーツの通るラインと考えるといいと思います。
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コブの腹の部分でのスピードコントロール

2008年01月29日 00時15分29秒 | スキーテクニック編
箱館山スキー場にて。
斜度は25度~30度未満の自然発生的なラインコブ。
モーグラーJ氏が、コブの頂点を通り越して、溝に向かってコブの腹の部分を削りながらブラッカージュでスピードコントロールをしているところ。
ポジシオンがしっかりしているので、ここからまっすぐ板を走らせることも、ゆっくり削りながら降りることも出来ます。
しかしながらこの下の数コブは非常に荒れていて、まっすぐ突っ込むにはスピードが速すぎるので減速が必要でした。
でもなるべく減速を最小限度に抑えるために過度にエッジングすることなく(板と雪面との角度に注目)、ほどほどに減速をやめて次のコブの肩を狙おうとしているのが分かると思います。
それは膝の角度を見ても分かります。ややサーフィンターン気味に膝を外に逃がしているところからも微妙な雪面へのコンタクトを得意とするスキーヤーであることを伺わせます。

◆関連エントリー◆
急斜面のゴディーユ
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膝が割れる

2008年01月09日 00時26分10秒 | スキーテクニック編
アグレッシブに攻めていますが、膝が割れて密脚が崩れています。
原因は何でしょうか?
先を急ぎすぎて足をターン外側に押し出してしまう、または内足だけでも先に方向づけしようとしているとも考えられます。
あとはコース取りです。
ここまで攻めるならもっとコブの肩を狙うべきでしょう。
いずれにせよ、谷足から身体の重心が外れてしまっているようです。
又、左ターンのエッジングが強く(右谷足)、その反対が弱いのも顕著です。

恐らくですが改善点は基本に戻り体軸をスキーから離さない、もっとコース取りを中心にする、あたりでしょうか。
このスキーヤーの癖である左手のフックも右スキーが身体から放れすぎていることの代償運動なのだと思います。
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みんなの失敗

2008年01月07日 22時57分01秒 | スキーテクニック編
溝の深いラインコブでの撮影。
ラインの中でも特に深くなった場所での三人三様のクリアの仕方を見てみます。勿論ラインは外さず転倒もしていません。

A氏:基礎スキー的な処理です。一コマ目では右腕が残されていて、ややスネの角度が不足しています。それにより二コマ目は空中に飛ばされコブの裏側を削ることが出来ません。
しかし三コマ目では遅れを取り戻しています。
B氏(私):一コマ目、はっきり後傾で、深い吸収でそれを取り戻そうとしていますが、二コマ目は同じく空中へ。殆どヒールキックで着地後三コマ目の体勢に戻しています。
C氏:速いスピードで滑り降りて来ています。一コマ目でも三人のうちでは最も重心が前に出てきていて、跳ね上がったスキートップを押さえ込んでいます。
それでも溝が深いのとスピードが高い為二コマ目では飛ばされ気味。
空中での姿勢は上体が谷側に向いていて次のターンに備えられています。
三コマ目は残念ながらやや足が割れてしまっていますが、次の谷足(右足)は既にエッジが切り替わっています。

シーズン始めにこういうえぐれの強い溝コブは厳しいですね。
谷側にしっかり荷重して、強く踏んでひとつひとつのターンを丁寧に仕上げていく練習が必要だと思います。
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シーズン始めは良いイメージでスタート

2008年01月06日 23時56分29秒 | スキーテクニック編
モーグルシーズンです。
まずやるべきは、シーズンを通しての自分の目標の設置でしょう。
そのためには正しく良いイメージを持たなければいけません。
まずイデアを作って、それに近づく努力をするということが大切だと思われます。

モーグルのコース取りをコブのどの部分でやるべきかと言うことを、この直線的な滑りの連続写真は如実に物語っています。

写真1:前のターン終わりから次のコブの肩に向かってまっすぐに板を向けています。ここから写真2までの間に激しくスキー板はしなります。
写真2:コブの肩の部分に強くスキーを押し付けながらターンが開始されています。見事な上体、しっかりとしたスキーの踏みつけ。ここからモーグルのターンは始まり、
写真3:でターンはもう終了しています。その区間たるや、ピッチ3.5mのコブの中の僅か50cmほどにすぎません。

直線的なライン取りのために、コブの溝の底まで落ちることなく、大袈裟な吸収動作はここでは認められません(もっとも、もっとスピードが上がれば話は別ですが)。
現実的に一般スキーヤーにはここまでのライン取りは非常に困難であるのですが、これを知って練習するのと知らないのでは大きな差が出来ます。
ポイントとしては、その50cmの部分を意識して、実際にはそれ以上のスペースを使って低速で滑るとしてもそれはそれでいいと思います。
いずれ徐々にそれに近づくでしょうから、今後はどうすればそうなれるかをぼちぼちと解析してゆきたいと思います。
コブの滑り方にはいろいろありますが、一つの究極のスタイルとしてこれをイメージしておいてシーズンをスタートしましょう。
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