お庭の自然

ある博物館のお庭で2007年12月から2009年3月まで16ヶ月の自然観察記録です

ちょっきりあらわる

2008年08月07日 | 昆虫


 かいじあむのお庭の、あるクヌギの木の根元に異変がおこりました。
若い実一つをつけた枝が、まるでナイフで切り落としたように、
いくつも落ちているのです。

 ここまでのところで、ははん、あいつだな・・・と思われた方も
いらっしゃるかもしれませんが、まあ続きをご覧ください。



 マルで囲んで中をじっくりと見てください。
正面から写っているので、ややわかりにくいですが、
二つのつぶらな(?)お目々、ゾウさんのような長い鼻・・・



 ちょっと角度を変えて見てみました。
この昆虫は、ハイイロチョッキリというそうです。
長く伸びた顔の前の角で、ドングリの若い実に、小さな穴を開け、
そこに卵を1つ産みつけ、その後は、初めの写真のように
枝ごと切り落とすのです。
卵がかえると、ドングリの実の中で、ドングリの栄養をいただきながら成長し、
大きくなると小さな穴を開けて這い出し、成虫になっていきます。
ドングリの中には、1つの幼虫が大きくなる分の栄養しかありませんので、
他のやつの卵が産みつけられないように、枝から切り落とされるのだそうです。
どのへんのおつむで考えているのか、すごいなと思いました。

(撮影: 2008.8.7 h)


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