正月なので、意味性認知症で介護老人保健施設にいる母を、
一時的に自宅に連れてきた。
母と一緒に自宅の近くにあるお寺で母の実家の墓参りをして、
そのご自宅に戻って家族でおせち料理を食べて、
その後近所の神社にお参りに行く予定を立てた。
最初にどうにか一緒に墓参りを済ませたが、
母の体力も判断力も著しく落ちているのが明らかだった。
動きがとても鈍くて何をやるのもおぼつかなく、
何もない場所でも躓きそう。
この時点で、近所の神社への初詣はあきらめることにした。
さて食事だ。
おせち料理のうち、母の好きな栗きんとんや
黒豆といったものは特に問題はない。
問題はお雑煮だ。母は餅が好きだ。
そして東京の板橋区で生まれ育った母は、厳格な名取(菜鶏)雑煮派だ。
かつおだしのすまし汁に、小松菜と鶏肉と焼餅を入れるやつ。
しかし、この状態の母が、餅をどう小さく切っても
喉に詰まらせずに食べられるかどうかは、私には判断できなかった。
というわけで母の大事をとって、そして余計なトラブルを防ぐために
全員餅なしのなとり雑煮。
というか、たんなる鶏肉と小松菜のすまし汁。
実のところ、あんなに餅が好きだった母が、
お雑煮のことも、餅というものが世の中に存在していることも
覚えていなかった。
だから食事中は「お餅がない」「お餅が食べたい」などと
母が騒ぎ出すなどのトラブルは起こらなかった。
起こらなかったから安堵すべきことなのだが…
ちょっと悲しい。
一時的に自宅に連れてきた。
母と一緒に自宅の近くにあるお寺で母の実家の墓参りをして、
そのご自宅に戻って家族でおせち料理を食べて、
その後近所の神社にお参りに行く予定を立てた。
最初にどうにか一緒に墓参りを済ませたが、
母の体力も判断力も著しく落ちているのが明らかだった。
動きがとても鈍くて何をやるのもおぼつかなく、
何もない場所でも躓きそう。
この時点で、近所の神社への初詣はあきらめることにした。
さて食事だ。
おせち料理のうち、母の好きな栗きんとんや
黒豆といったものは特に問題はない。
問題はお雑煮だ。母は餅が好きだ。
そして東京の板橋区で生まれ育った母は、厳格な名取(菜鶏)雑煮派だ。
かつおだしのすまし汁に、小松菜と鶏肉と焼餅を入れるやつ。
しかし、この状態の母が、餅をどう小さく切っても
喉に詰まらせずに食べられるかどうかは、私には判断できなかった。
というわけで母の大事をとって、そして余計なトラブルを防ぐために
全員餅なしのなとり雑煮。
というか、たんなる鶏肉と小松菜のすまし汁。
実のところ、あんなに餅が好きだった母が、
お雑煮のことも、餅というものが世の中に存在していることも
覚えていなかった。
だから食事中は「お餅がない」「お餅が食べたい」などと
母が騒ぎ出すなどのトラブルは起こらなかった。
起こらなかったから安堵すべきことなのだが…
ちょっと悲しい。