2013/04/02「『子どもたちが主役!~プロジェクトアドベンチャーでつくるとっても楽しいクラス』

2013-04-02 06:30:00 | 日記・エッセイ・コラム

20130219g032岩瀬直樹先生から送っていただいていた『「子どもたちが主役!プロジェクトアドベンチャーでつくるとっても楽しいクラス』(学事出版)。 

新年度が始まり、新しいクラスが決まってから、その子どもたちをイメージしながら読みたいと思っていて、新年度になり、さっそく読ませてもらった。 

本書の中に、「クラスは巨大で長大なアクティビティ」という言葉がある。 

本当にその通りで、4月のこの時期は、幸せなことに、毎年ワクワクする気持ちになっているが、本書を読ませもらったボクは、今まで以上に「ワクワク、ドキドキで、チャレンジ」する気持ちでいっぱいになった。今年度のクラスは、これまで以上に、PAを柱にしていきたいと強く思った。 

ボクは、野外活動に長い間携わらせてもらい、その中で、プロジェクトアドベンチャーに出会った。岩瀬先生たちが高久啓吾さんの「楽しみながら信頼関係を築くゲーム集」(学事出版)との出会いが大きかったと書かれているが、実は、ボクもそうだった。 

野外活動で知って、すぐに高久さんの本を手にした。 ボクは、それからずっと野外活動のフィールドで主に取り組んできた。当然の流れで、それをクラスの集団づくりにも生かそうとなり、PAを集団づくりに生かすという講座なんて、もう何回やったかわからないぐらいやらせてもらった。振り返り、価値づけが大事だと強く提案してきたし、時期(集団の状況)に合わせてアクティビティも考えましょうと提案してきた。 

でも、まだまだ行き当たりばったり的に、クラスづくりに生かしてきたな…と、本書を読んで、あらためて思った。価値づけも、指導者からすることが多く、基本的な信頼度も足りなかった。力不足だったことを痛感している。  

岩瀬先生たちは、子どもたちを心から信頼する気持ちをベースに、「PA」と「子どもたち」と「自分たちの思い」としっかり向き合って、これまで進めてきたことをトレースされている。 

本書は、アクティビティ集ではない。PAを通して、どうクラスを高めていくか。というところに特化している。だから、紹介しているアクティビティの数も多くない。

だけど、アクティビティの具体的な進め方だけではなく、振り返りの進め方も、アクティビティの進め方と、ほぼ同じ分量で、いや場面によっては、それ以上の量で提案されている。これは、これまでの類書になかったところだと思う。

振り返りは、それほど重要だということ。 

類書にない部分は、まだある。たとえば、クラスの一年間の流れの中にPAを位置づけているところ。

『クラスの人間関係がぐ~んとよくなる楽しい活動集: 信頼と安心を築くプロジェクトアドベンチャー』(学事出版)も、アクティビティ集ではなく、具体的なクラスの中の場面をそれぞれ取り上げていたが、本書は、一年間のスタートから、学級目標づくり、学校行事、授業、卒業に向けて…というような一年間の見通しの中で、PAとのかかわりをていねいに提案されている。

ボクは、数多くの提案の中でも、「PAを子どもたちの日常へ」という中での概念崩しが興味深かった。PAをそのようなねらいで、子どもたちと共有したことがなかった。ひ、今年度は、こういう角度からもPAを取り上げてみたいと思っている。

学級目標の作り方や清掃当番の進め方など、少し難しいところはあると思う。特に、若い先生が、クラスの集団の状況に合わせて、本書で提案していることを生かすためには、それなりの経験知が必要になってくると思う。

でも、本書に書かれているように、子どもたちに最初から委ねるのではなく、「 緩やかに受け渡しをして行く。刺激が強くなりすぎないように。小さな成功体験を積み重ねて行く。」というベースを大切にしながらチャレンジしたいという気持ちは、いつか形になっていくだろうと思う。

さあ、来週から新年度が始まる。ワクワクドキドキの一年間が始まる。


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