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公共と民間と

2020-06-22 22:32:31 | Weblog
4月からお世話になった区役所でのアドバイザー業務が、今月末で終わることになりました。
連休前後に怒涛のように殺到した企業からの相談が一段落し、予約に空きが出始めたためです。
(※パフォーマンスが悪くてクビになったわけではない、はず…笑)

4月からのタンザニア渡航の延期と、それに伴ってJICAからの業務委託契約の延期も決まり、実質無職・無収入になることが確定したのは3月の最終週。
その中で真っ先に「アドバイザーやりませんか?診断士の力を貸してください!」と声をかけてくださり、「必要だから」ということで勤務日を増やしてくださったのは、この区役所でした。
そんな収入面のピンチから僕を救ってくださったことは、本当に感謝が尽きません。

加えて、(褒められることではないし少し怖かったのも事実だけれど)自粛期間中に"人と接する大義名分があり、他人と会話ができる"という環境にいられたことも、精神的にだいぶ救われた気がします。


そして、経験という意味でも。
これまで新卒からずっと民間企業しか経験していない自分にとって、公共機関で一緒に働く経験は初めてでした。
一番感じたのは、「全員を救わなければならない難しさ」です。

民間企業であれば、極論すれば自社のファンだけを大切にすることができます。(換言するならアンチを「うちでは対応できません」と放置できる)
しかし公共機関は「切り捨てる」という選択肢がありません。

例えるなら…自分が10個のお菓子を持っていて、周りに10人の人がいたとします。
(お菓子は"自社のサービス"と考えても"自社リソース"と考えても良いです)
民間企業であれば10個のお菓子を1人のファンに配っても良いし、ファンに3個・ファンにしたい人に7個配ることもできます。
かたや公的機関であれば、10個を10人全員に均等に配らなければならないイメージです。

コロナ禍で「公務員は給料変わらなくて不公平」のような意見もありますが、"それは実態を知らないコメントだな"と感じる今日この頃です。
(もちろん立場に胡坐かいてる公務員の方もいるんだろうけれど、多かれ少なかれ、それは恐らく民間企業でも一緒)
間違いなく、そんな民間企業がサポートできない人をサポートする公的機関は必要だし、働く方々も、そんな民間企業とは違う難しさに直面していることを痛切に感じます。

とりわけ、こういった有事においては…
医療機関や物流の方々のインパクトが強すぎであまり光が当たっていませんが、このコロナ禍で市役所・区役所も「縁の下の力持ち」的な存在でフル稼働状態でした。
アドバイザーの僕は勤務日を決められていましたが、職員の方々は朝から晩まで・土日も働かれていました。


僕自身もこれまで、"他の組織の方"という立ち位置で公務員の方々と一緒に仕事させていただいた経験はあります。
議論が噛み合わないことが端々でありましたが、そのすれ違いの根源はそんな、ベースにある「全員を救う必要があるか否か」という価値観やミッションの違いだったのかな?…と今回経験してみて思います。

次に民間企業と公共機関で一緒に仕事をする機会があったら、両方を知る自分が間に入ってうまく調整できるように。
それぞれの良さ・強みを引き出せるように。
…「次はそんな役割を担えたら」と、感じずにいられない3か月間でした。

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