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極私的レポート(竹の谷蔓牛)

2015年08月23日 | 焼肉、肉料理
ブランド和牛覚書(随時更新)

竹の谷蔓牛


現在日本で和牛として認められている品種は、黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種の4品種。これらはそれぞれ在来種に外来種を掛けあわせて作られた品種なのですが、この竹の谷蔓牛は他のどの和牛とも異なる独自の進化を遂げた、外来種との交配が一切無い日本固有の在来種。「蔓」と呼ばれる中国地方で独自に改良された優良系統が、他の品種と交わること無く、岡山県新郷村竹の谷でひっそりと守られ続けて来たのです。まさに、「すべての和牛のルーツ」とも呼べる特別な品種と言えるでしょう。



肉質は一般的な黒毛和牛とは異なる脂身の少ない赤身質。 霜降りの重宝される現在では生産農家も減り、今では十数頭が残るのみ。生産頭数は年間1~2頭と極端に少ないため通常のルートにはまず上がらず、取り扱っている業者も宮崎県にある直売所か、特約店である岐阜市のみなと家精肉店のみという非常に希少価値の高い牛肉です。


竹ノ谷蔓牛 サーロインステーキ

黒毛和牛のような柔らかな肉質ではありますが味わいは全くの別物。惹きつけてやまない独特の風味、これまでに食べたどんな和牛とも異なる味わい深さ。価値観が覆されるほどの衝撃を受けました。


竹ノ谷蔓牛 ヒレステーキ

血統による部分が一番大きいのでしょうが、藁や雑穀などの伝統的な飼料で育てられているからこそ、この味が守られているのでしょうか。


竹ノ谷蔓牛 ホルモン

1800年台から約200年に渡り、脈々と受け継がれ続ける和牛の系譜。その原点とも言えるこの牛肉との出会いにはやはり感慨深いものがあります。機会があれば是非またいただきたいものです。

いぶさな牛

いぶさな牛 ヒレステーキ

竹ノ谷蔓牛に黒毛和牛を掛けあわせた、いぶさなさんのオリジナルブランドです。風味・旨み共に竹ノ谷蔓牛よりも弱まる傾向にあるようですが、それでも通常のブランド和牛とは比べ物にならない味わい深さは健在。竹ノ谷系を食べると他の牛肉がしばらく食べられなくなるから困る…。


いぶさな牛 サーロインステーキ

風味が弱まる傾向にあると上では書きましたが個体によるようです。今回のはかなり近かった。交雑なのでどちらかの特徴が強く出るようです。格付けは2等級だそうですが、一般的なA5黒毛和牛とは比べ物にならない味わい深さ。牛肉の格付け等級ってなんなのだろうと考えちゃいますね。脂肪交雑だけで肉質を格付けする現在の制度では測れない魅力をこの牛は秘めています。

※購入先 みなと家精肉店

2017/1/1 更新
飛騨古川産 かぐや牛

かぐや牛とは、日本最古の和牛 竹の谷蔓牛の血を3/4受け継ぐ子牛を、飛騨古川の飛騨牛生産農家のもと、特別な飼料で育てられた、みなと家精肉店のオリジナルブランド牛。

竹の谷蔓牛のような強い旨み、麦のような香ばしさ。血統はほぼ同じでも、飼料による風味の違いが面白い。次回が楽しみ。



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