でわ太田裕美さんつながりで私のフェイヴァリット・シングルを。81年「恋のハーフ・ムーン」。両面とも、作詞・松本隆さん、作編曲・大滝詠一さん。これは、A面も好きだけれどB面の「ブルー・ベイビー・ブルー」が、とにかく大好きな曲。こういう構成を専門用語で何というのだっけ、いきなりサビから始まる曲。(大滝さんってこういうの得意だよね、「バチェラーガール」とかもそうだし。)転調含みのバカラック的メロディが本当に素晴らしい。こういうメロディって大滝さんしか書けないと思う。何しろ私はメロディで大滝さんに惚れた女ですから。まあ外見で惚れる人は少ないと思うけれど(いや、露出が少ないという意味で)。
前にもどこかに書いたことがある話だけれど、私がこの「ブルー・ベイビー・ブルー」を初めて聞いたのは、大滝さんのラジオ番組「GO!GO!NIAGARA」でのこと。その頃中学生の私、深夜のラジオなんて許されてなかったので、親にないしょで、ふとんの中でイヤホンして聴いてた。その、今にも眠りに落ちそうな状況で大滝さんがかけてくれたこのシングルを初めて聞いたとき、私はラジオ局のレコードプレイヤーの回転が調子狂ったのかな?と思ったのだ。そのくらい、ハッとするメロディなの。そして一気に恋に落ちた。太田さんの甘い声で歌われる一人称「ぼく」が、「まだ君のこと……過ぎたことだね」という、その「……」にこめられた、見えない言葉や時間に打たれる。空白まで含めて、松本さんの詞、なんだよね。
ところでこのシングル盤の歌詞面の隅に、「太田裕美コンサートツアースケジュール」というのが載っているんだけれど、3/24から5/19までのたった2カ月のあいだに、浦和、小山、平塚、日立、千葉、三島、浜松、高崎、川、桐生、新潟、東京、大分、宮崎、鹿児島、の15カ所を回るという何ともハードな日程。そういえば今は、歌謡界の人でもこんなツアーはあまりやらないよね。時代の牽引力ばかりでなく、地道な営業努力も底辺にあってこそのアイドル文化、だったのかもしれない、今思うと。
前にもどこかに書いたことがある話だけれど、私がこの「ブルー・ベイビー・ブルー」を初めて聞いたのは、大滝さんのラジオ番組「GO!GO!NIAGARA」でのこと。その頃中学生の私、深夜のラジオなんて許されてなかったので、親にないしょで、ふとんの中でイヤホンして聴いてた。その、今にも眠りに落ちそうな状況で大滝さんがかけてくれたこのシングルを初めて聞いたとき、私はラジオ局のレコードプレイヤーの回転が調子狂ったのかな?と思ったのだ。そのくらい、ハッとするメロディなの。そして一気に恋に落ちた。太田さんの甘い声で歌われる一人称「ぼく」が、「まだ君のこと……過ぎたことだね」という、その「……」にこめられた、見えない言葉や時間に打たれる。空白まで含めて、松本さんの詞、なんだよね。
ところでこのシングル盤の歌詞面の隅に、「太田裕美コンサートツアースケジュール」というのが載っているんだけれど、3/24から5/19までのたった2カ月のあいだに、浦和、小山、平塚、日立、千葉、三島、浜松、高崎、川、桐生、新潟、東京、大分、宮崎、鹿児島、の15カ所を回るという何ともハードな日程。そういえば今は、歌謡界の人でもこんなツアーはあまりやらないよね。時代の牽引力ばかりでなく、地道な営業努力も底辺にあってこそのアイドル文化、だったのかもしれない、今思うと。