やっと春の兆しかな。。と思えるような今日の暖かさ。
夕べ、めずらしく実家の父から電話があった。
あさって、予定通り旅立つから、という電話だった。
前にも書いたかもしれないけど
70歳を過ぎた父が、アフリカに旅立つ。
アフリカの最高峰のキリマンジャロに登るのだそうだ。
定年を迎えて、やっと時間に自由が出来てから始めた海外登山。
さすがにヒマラヤに登る。。とは言わないけど
登らないまでも、何度かヒマラヤのトレッキングの旅にも出かけている。
自分で遊ぶお金は、まだ自分で稼いでいる。
そんな父だけど
実は、母が突然亡くなった6年前、
私は、もしかしたら父も数年のうちにガクガクッと年老いて
後を追うように消えてしまうんじゃないかと思ったんだ。
妻が生き残ると妻は元気に長生きして
夫が残されると、後を追うようになくなってしまう場合が多いって訊いていたから。
母が倒れた時、貯金の額も保険のことも何も知らずにいた父が
ひとりで暮らす心細さに耐えられないんじゃないかと思っていたんだ。
。。。。ところが、どっこい、ちゃんと生きている。
ますます元気で飛び回っている。
もちろん、母がいなくなった穴は埋まることはないかもしれないけど
ぽかんと開いた穴から目を離すことができる自分の世界をちゃんと持っている。
そういうものを持ってる人の強みを感じる。
電話で父は孫の近況も一応、尋ねる。
一応訊かれたので、正直に「勉強しなくて困ってる」と泣きを入れてみる。
答えは決まってる。
「大丈夫だぁ。そのうちなんとかなる。」
。。。。。。全然、相談にもなんにもならない。(怒) 相談するのもアホらしくなる。
きっと、父ってこーゆー人なんだ。
あれこれ悩んでも、物事はそのうち自然に治まるところに治まるって考えてる人なんだ。
帰りに寄ったら?
一応、言ってみる。
いや、2週間以上休むんだから、帰ったらすぐ仕事に出るから。
予想通りの答えだった。
なんかあっても探しにいかないよ。
なんかあったら、そこで自力で骨になるんだからね。
それがイヤだったら、ちゃんと自力で帰ってきなよ。
ま、楽しんできて。
辛口の娘はいつもと同じようにズケズケと言う。
口の重い父は
苦笑いの気配を残して、いつもと同じように言いたいことだけ言うと
唐突に電話を切る。
明日も、こんな暖かな日だといいなと思う。