~step by step~[ 側弯症ライブラリー]患者の皆さんへ

側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

行ってはいけない !  整体は逆効果 治るものも治らなくなります

2008-06-23 15:28:38 | 大人の側弯症進行
大人の側わん症シリーズを掲載してから、何通かのメールとブログへのコメントを
いただきました。

(コメント:悔やみきれない母さんより)
今回の内容を読んでいて、うちの場合があてはまると思い、皆さんに知らせた
ほうがいいと思いました。うちの場合は、那須の林という整体に、いま思うと
本当に騙された、ということです。そこでは装具をしてはいけないと言われ、
装具なしの状態での整体が続きました。三ヶ月ほどたったところで、
改善どころかわたしの目で見てもますますカーブがひどくなるのがわかり....
大学病院にいったところ、すでに55度を超えていて、すぐに手術したほうが良いと
。三ヶ月前は30度だったのが、55度まで急激に悪化したのは、装具もなしで整体に
いじられたためかと、読んでいて悔しいやら、わたしがいたらないために娘に苦労
をかけてしまったと、もう泣くまいと思っていたのですが、涙がとまりませんでし
た。こういうことが二度とおこらないために、どうか皆さんは、くれぐれも同じ過ち
をおかさないでください。

(コメント:かんちさんより)
私も整体で28度から43度になりそれからは装具6年付けましたが悪化し!
でも手術はしませんでした! 今は42歳になり、体がきついです! だから
お母さん悔やまないで! 進行する人は装具してもなるんですよ! 年取って手術する
より良かったと思いましょう!(^^ゞがんばれ


メール:数学教師さんより (内容は省略しています)
いま38歳、二児の母です。わたしの場合も、進行するタイプのようです。48度
ですが、高校卒業時で装具をおえてから、20年間ほどで8度から10度ほど進んでいる
みたいです。腰痛があるのですが、august03さんのブログで自分のからだにどういう
変化が起こっているかを理解できて、とてもありがたいです。だいたい0.5度の進行
ということですから、48歳で53度、58歳で58度、68歳で63度ですかね。大人の場合は
ひとにより症状は様々のようですが、60度から70度くらいで手術に踏み切る患者さん
が多い、というのがわたしを診てくれている先生のお話でした。とすると、まあ
私の場合は、60後半から70に入ってからでしょうか。中学の教師をしている性格
もあると思うのですが、august03さんのおっしゃるように、そんな先のことを
くよくよしてもしょうがないと達観することができました。医学は確かに日進月歩
ですものね。いまより、もっと楽な治療方法ができていることを期待してます。

メール:腰痛持ちさんより (内容は省略しています)
今回ご紹介いただいた研究ですと、海外では大人になつても進行しない人の割合が
多いと思うのですが、日本では、進行する比率のほうが多いのではないかと感じ
ます。ミクシィのそくわんコミュニティにも参加して覗いてみているのですが、
大人になってから進行が続いている患者さんが多いと思うのです。これは整体に
通っていたことが影響しているのでしょうか?

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(august03より)
このブログ Step by stepのカテゴリー「特発性側弯症と民間療法」のなかで
なんども同じことを述べさせてきていますが、整体で“側弯症“が治る。と
言ってるのはどこの誰でしょうか?  整体が自分で言ってるだけです。
巧妙なビォーアフターの写真を掲載して、さも整体で治るように見せていますが
あれは、すべて、いわば、写真撮影時のトリックのようなものです。
自画自賛の宣伝に騙されてしまうのは、それは患者さん(こども)の母親という
負い目をおった心理ゆえのことです。うちのこどもを治したい、自分(母親)に
何か原因があって、こどもがこんな病気になってしまったのではないか......
そういう心の傷を突いてくるのが、整体の宣伝なのです。

整体で即湾症が治ったという実例は1件も存在しません。医学的に認められた例は
古代から現代にいたるまで、この世界中で1件も存在しません。
測湾症が整体で治るならば、大塚整体の宣伝するユラユラと揺れるベッドに寝て
いて治るならば、大塚整体はノーベル医学賞を受賞するだけの歴史に残る大業績
ということになります。

そんなことがありえないのは、皆さんはすでにおわかりのはずです。

そして、それ以上に重要なことは、整体にいくことで、母親がこどもを整体に
連れて行くことで、次のような弊害/実害が生まれている、ということです。

 1. 装具療法を否定する整体、そくわんヨガが存在すること
 2. 装具療法を否定しないとしても、母親もこどもも、整体に通えば「治る」
   という潜在意識があるので、装具療法に熱心に取り組む意識がなくなる
 3. 整体は病院ではなく、整体師は医師ではない。
   そのような街中のマンションの一室で施術を受けるこどもの心のなかには、
   自分の病気を病気として認識することができず、誰にも言えない隠さない
   ければならない「業病」的意識が植え付けられる。
   母親も同じ。整体に通って治療してます、とは表立っては言えない負い目を
   負い続ける。
 4. 整体に行ってる間に、カーブが進行しても、そのことに気づくのが遅れて
   きづいたときには、手術するしか残された道がなくなっている

 5. そして、もっとも、重要なことは、
   整体で治る、という長年にわたる宣伝に多くの人が騙されてきたために
   あたかも、「整体で治る」というイメージが、あたかも事実であるかのよう
   に独り歩きしてしまい、整体で脊柱をいじられることにより、逆にカーブを
   進行させることがあることが表にだされていないことです。

   施術という力学的作用が、どうして「治る」というプラス作用であると
   いえるでしょうか?
   どうして、そこにマイナス作用がありえないといえるでしょうか?

   作用には反作用があるのは、物理の世界の常識です。
   押されることで、いったんは真っ直ぐになるかもしれません。
   しかし、脊柱側弯症とは、脊柱がねじれながら曲がっていく体躯の変化です
   ねじれという三次元の変化を身体の外(平面)から押すという二次元の作用で
   どうして戻すこと.....ねじれを戻すという作用....ができるでしょう。

 先の研究が示しているように、カーブが進行しない人は、何もしなくても
 進行しません。 (人によっては減少することもある)
 では、整体にいって施術を受けた人は、全員がカーブ進行が止まったでしょうか?
 全員がカーブが減少したでしょうか? 

 そのような事実がないことも、皆さんはすでにご存知です。
 
 そして、いままで、皆さんが知らなかった新しい事実を皆さんは知りました。

 整体で施術を受けることで、逆にカーブ進行が加速することがある、ということ

 それでも、お母さん、あなたはまだお子さんを整体につれていくのですか?

 その反作用で、抑制されるものも抑制されずに、逆に進行するリスクを犯して
 でも、連れていかれるのですか?

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ブログ内の関連記事
「大人の側わん症 装具治療後 23年間の結果 No.4」シリーズ
 http://blog.goo.ne.jp/august03/e/b498e4ce9954d3ce81e583728a00a73b


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今更ながら勉強しています。 (Yumi)
2009-10-24 20:53:22
初めまして。Yumiと申します。
40才にして側わん症について調べ始めました。
長文になります。

これまでの自分の経緯を申しますと、中学ぐらいから健康診断で、「側わん症」と診断され続けていたのですが、軽度だから適度に運動すれば良いと言われ、ここまで来ました。
その後、その運動を怠っていたせいか、35才で腰を痛めました。

その後、腰の歪みばかり着目し、側わん症はただ曲がっているだけで、時折右肩下にしびれがあっても大丈夫と思っていました。

そして今年。腰痛も少しあり、ウエストの括れがずっと左右おかしかったので、友人の薦めた整体へ行きました。短期間に2回やったせい?もあるかもしれませんが、施術後、ぎっくり腰になりました。しかも鏡を見ると前よりも上半身が左に傾いているのです。

今後自分は治すために何をすれば良いのか、病院の先生に聞いたところ、ただ姿勢を良くしてるしかないと言われました。運動しても治らないし、年を取ったら椎間板ヘルニアになるかもしれないとも言われました。(側わん症だからヘルニアになると言っているのではありません。あくまで私の場合です)

怖くなり、やっと側わん症について調べ始め、このサイトにたどり着きました。側わん症は決して軽く見てはいけない病気だったのに、これまで調べもしなかったこと、整体がなんたるものか、こちらも調べせずに行ってしまったこと。自分がいかに愚かだったか思い知らされています。

自分のことを滔々と語ってしまい申し訳ありません。
ただ、整体は行っては行けなかったのだと、このサイトで分かりました。ありがとうございました。

私の症状が、もし大人の側わん症の方に反面教師として、少しでもお役に立てれば幸いです。
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