大人になってからの側弯症についてもっといろいろと教えて欲しい、というリクエストのメールをいただきました。
このブログのなかでも多く引用させていただいている National Scoliosis Foundation
(1976年設立の米国の側弯症に関する非営利団体)のサイトになかに関連するQ&Aが
ありますので、ご紹介したいと思います。
National Scoliosis Foundation (米国側弯症財団)
http://www.scoliosis.org/resources/medicalupdates/degenerative.php
Q&Aは10数個あり、本来は、大人の側弯症の原因....変性側弯症など...について
から説明すべきかとも思いますが、それらは次回以降にさせていただき、今回は
「運動療法」についてご紹介します。
なお、ここに掲示されていますのは、米国の様子ですので、患者の皆さんは、
必ず素人判断をせずに、専門医師のいる病院にて診察を受け、ご自分のカーブの
状態がどの程度なのか、進行性のものなのか、変性疾患がどの程度骨や神経に
ダメージを与えているのか/いないのか、どういう治療方針をとればいいかなどに
ついて先生からの指示をあおいでください。
今回、ここに運動療法からとりあげてみましたのは、運動することは病気予防と
健康維持にとって、どなたにとっても大切なものと考えるからです。
腰痛がひどくなる前に、筋肉をほぐし、筋力を鍛えること。固くなってきた関節を
ほぐし、身体を柔軟にすること、運動により体力をつけること、健康の基本であり
そしてまたそれは側弯症治療にも通じるものであることを再確認していただきたい
と考え、このQ&Aからはじめてみました。
なお、カテゴリー「大人の側弯症進行」もご参照ください。
関連「骨成長終了後に進行する脊柱側わん症 現実と向き合う為に」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/41cb2120c8fce5db3f2448ede299427f
......................................................................
Q: 患者さんの症状がひどい腰痛である場合、どういう治療法をとられますか?
A:もし患者さんの症状が腰痛だけであり、カーブ進行の履歴がない場合は、理学
療法と非ステロイド系鎮痛剤(アスピリンなど)をすすめることになるでしょう。
それから、ある種の有酸素運動プログラムに参加することを勧めます。たとえば
フィットネスとかウォーキングとかスイミングなどです。ある一定レベルの有酸素
運動を継続することは、いかなる種類の脊椎疾患においても重要なことです。
最新の科学データによれば、有酸素運動をすることで脊椎疾患によるトラブルが
少なくなることが示唆されています。さらに、耐久力が向上し、適正体重が維持さ
れそして生体内の痛み制御機能である「エンドルフィン」のレベルも向上すること
になります。
とくに、例えばスイミングとか、自転車運動とか、クロスカントリースキーとか
そういう運動を続けることは、軽度な変性側弯の患者さんにとってはかなり症状
軽減に役立ちます。
カーブが40度以下の場合は、活動的運動をすることを勧めます。40度~60度の場合
は患者さんの個々のケースを考慮して検討をすることになります。
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下記URLにも説明を加えていますので、参照ください
Little by little [大人の側弯症]
http://sokuwan.googlepages.com/adultscoliosis2
Q: Let's say the patient's symptom is strictly backache. What would you
prescribe?
A: If the patient's symptom is strictly backache and there's no history of
curve progression, we would probably start them with physical therapy and
NSAIDs such as asprin or ibuprofen. Then we would get them involved in
some type of aerobic conditioning program (general fitness exercises such
as walk-ing and swimming). Maintaining a good level of aerobic fitness is
really important for anybody with any kind of spinal problem.
Recent scientific data suggests that if you are aerobically fit, you will
have less trouble with your spine. More over, your endurance will be
better, your proper weight will be maintained, and your endorphin levels -
known as nature's pain killers - will be higher. Typically, patients get
involved in activities such as swimming, stationary bicycle riding, or
using a cross country ski machine. We're finding that aerobic exercises
really help patients with mild cases of degenerative scoliosis.
Those with curves under 40 degrees can be involved with pretty active
programs; those between 40 and 60, we would consider on a case-by-case
basis.
このブログのなかでも多く引用させていただいている National Scoliosis Foundation
(1976年設立の米国の側弯症に関する非営利団体)のサイトになかに関連するQ&Aが
ありますので、ご紹介したいと思います。
National Scoliosis Foundation (米国側弯症財団)
http://www.scoliosis.org/resources/medicalupdates/degenerative.php
Q&Aは10数個あり、本来は、大人の側弯症の原因....変性側弯症など...について
から説明すべきかとも思いますが、それらは次回以降にさせていただき、今回は
「運動療法」についてご紹介します。
なお、ここに掲示されていますのは、米国の様子ですので、患者の皆さんは、
必ず素人判断をせずに、専門医師のいる病院にて診察を受け、ご自分のカーブの
状態がどの程度なのか、進行性のものなのか、変性疾患がどの程度骨や神経に
ダメージを与えているのか/いないのか、どういう治療方針をとればいいかなどに
ついて先生からの指示をあおいでください。
今回、ここに運動療法からとりあげてみましたのは、運動することは病気予防と
健康維持にとって、どなたにとっても大切なものと考えるからです。
腰痛がひどくなる前に、筋肉をほぐし、筋力を鍛えること。固くなってきた関節を
ほぐし、身体を柔軟にすること、運動により体力をつけること、健康の基本であり
そしてまたそれは側弯症治療にも通じるものであることを再確認していただきたい
と考え、このQ&Aからはじめてみました。
なお、カテゴリー「大人の側弯症進行」もご参照ください。
関連「骨成長終了後に進行する脊柱側わん症 現実と向き合う為に」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/41cb2120c8fce5db3f2448ede299427f
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Q: 患者さんの症状がひどい腰痛である場合、どういう治療法をとられますか?
A:もし患者さんの症状が腰痛だけであり、カーブ進行の履歴がない場合は、理学
療法と非ステロイド系鎮痛剤(アスピリンなど)をすすめることになるでしょう。
それから、ある種の有酸素運動プログラムに参加することを勧めます。たとえば
フィットネスとかウォーキングとかスイミングなどです。ある一定レベルの有酸素
運動を継続することは、いかなる種類の脊椎疾患においても重要なことです。
最新の科学データによれば、有酸素運動をすることで脊椎疾患によるトラブルが
少なくなることが示唆されています。さらに、耐久力が向上し、適正体重が維持さ
れそして生体内の痛み制御機能である「エンドルフィン」のレベルも向上すること
になります。
とくに、例えばスイミングとか、自転車運動とか、クロスカントリースキーとか
そういう運動を続けることは、軽度な変性側弯の患者さんにとってはかなり症状
軽減に役立ちます。
カーブが40度以下の場合は、活動的運動をすることを勧めます。40度~60度の場合
は患者さんの個々のケースを考慮して検討をすることになります。
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下記URLにも説明を加えていますので、参照ください
Little by little [大人の側弯症]
http://sokuwan.googlepages.com/adultscoliosis2
Q: Let's say the patient's symptom is strictly backache. What would you
prescribe?
A: If the patient's symptom is strictly backache and there's no history of
curve progression, we would probably start them with physical therapy and
NSAIDs such as asprin or ibuprofen. Then we would get them involved in
some type of aerobic conditioning program (general fitness exercises such
as walk-ing and swimming). Maintaining a good level of aerobic fitness is
really important for anybody with any kind of spinal problem.
Recent scientific data suggests that if you are aerobically fit, you will
have less trouble with your spine. More over, your endurance will be
better, your proper weight will be maintained, and your endorphin levels -
known as nature's pain killers - will be higher. Typically, patients get
involved in activities such as swimming, stationary bicycle riding, or
using a cross country ski machine. We're finding that aerobic exercises
really help patients with mild cases of degenerative scoliosis.
Those with curves under 40 degrees can be involved with pretty active
programs; those between 40 and 60, we would consider on a case-by-case
basis.