タイトルにつられました。
イラクは食べる―革命と日常の風景
著者:酒井啓子
発行:岩波書店
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序章 チグリスの川魚 ― 戦火を逃れるイラク人たち
第1章 祝祭の振舞い料理 ― シーア派社会の政治力学
第2章 ファッルージャの串焼肉 ― 追い詰められたスンナ派社会
第3章 天国から降ってきたお菓子 ― イラク・クルドの苦難と繁栄
第4章 肉団子氏、コメ親父、料理親父 ― 外国軍とどう向き合うか
終章 ひっくり返しご飯 ― 革命と日常の風景
確かにイラクの人たちに馴染み深い土地の料理が章のタイトルや起こしに入っていますし、レシピも載っているのですが、内容はサブタイトルのほうがメインで、思った以上に政治的なイラク情勢についての本でした。
となると、いつものようにうかうかと書けることもありません。
初めに年表がおかれいて、中心は先の戦争と現在に至るその後の状況とはなりますが、割合長い期間が記述されています。
現在を語ろうとすると、過去の経緯に遡らざるを得ないというか。
タイトルとの乖離は感じずにはいられませんが、多少なりともそういった観点が入ることで、改めて同じような風土、同じような料理を食べている地域で起きていることなのだと思いださせられます。
平和に豊かに暮らしたいと思う気持ちは同じなのに、人って難しい。
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