ゆっくりと世界が沈む水辺で

きしの字間漫遊記。読んでも読んでも、まだ読みたい。

ワシントン・アーヴィング【アルハンブラ物語 上巻】

2010-03-04 | 岩波書店
岩波文庫創刊70年は2008年のこと。
私の本にはこの帯は付いていません。
2005年版なので…。

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 アルハンブラ物語〈上〉

 著者:ワシントン・アーヴィング
 発行:岩波書店
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もう3月になったのですねぇ。
更新が滞っていたのは、この本が面白くなかったからではありません。
…真面目に仕事をしていたから…?
それは嘘ですが、なんだか本を開く時間がとても減っていたのです。
いったい何をしていたものか…。

それはさておき。

とてもゆったりとした旅行記です。
まばゆいばかりの光と、色濃い影の国・スペイン。
なんと、アルハンブラ宮殿に長逗留しての旅です。
廃墟の向こうに在りし日の栄華、歴史の輝きを幻視する著者のロマンチストぶりにうっとり。
その、著者が旅をしたその時間そのものが、今となってはすでに歴史といってよいほど過去になっていることが、なおさらロマンを感じさせます。
もし、今、私がアルハンブラ宮殿の美しい中庭に立ったとしたら、オリエントの香りとともに、この本の中の人たちを思い浮かべるに違いありません。

旅人が眼にする町の風景と、歴史上の英雄たちの物語。
著者が憧れの土地で過ごしている喜びにあふれています。
まだ上巻。
下巻も楽しみです。






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