分かれ道ノストラダムス

2016-12-06 | つれづれ日記

雪まじりの嵐の日

 

「分かれ道ノストラダムス」(深緑野分)を読む

 

高校生のあさぎは

中学校時代の同級生だった基(もとき)の三回忌に出席していた

基は心臓病で

ある日突然死んだのだった

 

基の祖母から渡された日記のあるページに

基の両親がどうしたら死なないですむかの思考実験が書かれていた

(基の両親は交通事故で死んだのだった)

 

あさぎはそれを読んで基が死なないための「もしも」を考えてみようと思うようになる

基は死ぬ前の日

あさぎの誕生日プレゼントを買いに行っていた

らしいのだ

 

もしもあの日

あさぎの誕生日プレゼントを買いに行っていなかったら・・・

 

基の通っていた病院は

あやしい宗教団体と関係があるという噂が立っていたので

基の祖父母は通院を続けることを躊躇していたらしい

もしもそんな噂が立っていなかったら・・・

 

あさぎは基のノートを手にしたことを契機に

同じクラスの八女君と親しくなり

(時はノストラダムスの予言が流布していた時代)

宗教団体の関係者の久慈さん

カウンセラーの桐さん

八女君の両親のカオルさん、マリさん

とも知り合う

 

そこからは銃が発砲されたり

あさぎがガムテープでぐるぐる巻きにされたり

・・・・・

 

「基の死で私は八女君や久慈さんに出会った

基の死で綾瀬ちゃんが死を恐れ

アンチ・アンゴルモア(宗教団体)に出会った

まるでビー玉はじきみたいに当たって弾んで別のビー玉に当たって

不思議なところへ転がっていく」と

あさぎは思う

 

石の名前のような地名(氷長、虎目、天河、石英)の由来

事件の後もう一度宗教団体をつくろうと動きはじめる親友の綾瀬

八女君の二人の母の暮らし

コックピットのような八女君の部屋ができるまで

あさぎの平行世界への強い関心

の物語も読みたい気ようながします

 

 

 

 



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