シャッとカーテンを開ける音を聞いて目を開けると、日差しを受けたジェジュンの後ろ姿があった
既に制服に着替えているのを見てユノは慌ててベッドから飛び降りた
「あ、おはよ~ユノ!昨夜はありがとな。部屋変わってくれたんだね。ごめん。」
「あぁ、いいんだ。…じゃなくて、お前まだ寝てなきゃ駄目だ!」
あんなに憔悴しきっていたのに、また無理をして寝込んだら…
「大丈夫だよ。そんな弱くないから。薬も効いたみたいだし!」
クルリと振り向いてガッツポーズをしてみせるが、ユノには何だか無理をしてるようにしか見えない
笑った顔もほんの少し陰っている
「ユノも早く支度しなきゃ駄目だよ?まだ時間あるけどさ。ヒチョルと見回りすんの今日でしょ?」
寮長になるにあたってヒチョルは補佐をユノにさせる事を条件としていた
最終的にヒチョルかユノが寮長になると決まっていたから喜んで引き受けた
朝の点呼や、部屋の見回り
各寮生の簡単な健康チェックなどを始め、やる事はたくさんあるのだが、ヒチョルにかかると、いとも容易く片付いていく
ヒチョルが寮長なのには納得の手腕だと、手伝いながらも感心してばかりいる
「また揚げ足とりの材料にされちゃたまんないでしょ~はい制服。」
昨夜脱ぎ捨てたままだった制服はきちんとハンガーにかけられている
シャツを手に取り、ユノに渡してくれる仕草は慣れたものだ
ジェジュンの世話焼きにも毎度感心しきりなユノだった
…が感心してばかりもいられない
コイツは人のことばかり気にして!
「俺は自分でやるから、お前はこっち!」
差し出されたシャツと一緒に手首を掴み、ベッドに押し返す
ジェジュンは体をよたつかせながら、ポスンとベッドに腰を落とした
「平気だってば!」
真っ赤な唇を尖らせて抗議をしてくる肩を押さえつけ、顔を近付け額で熱を計ってみる
他の野郎にはしてみようとも思わないが、ジェジュンには自然とそうなる
「やっぱり!!」
少し触れただけで熱があるとわかる
無茶してばかりだ
「動けば治る程度だよ…」
シュンと肩をすぼめた顔を見ると白い頬がほんのりと赤みをさしている
熱が高いんだな
嫌がるジェジュンに体温計を渡すと案の定8度を越えている
「休め…」
でも…とまだ言い出すのを手で制して、ヒチョルに連絡をする
「俺、ヒチョルの言った通りだ、泊まって良かったよ…うん…かなり高い…うん…へ?あ~そうなの?じゃあ暫くしたら行くわ。…悪いな…ん、じゃあ。」
ヒチョルの言った通り…って何だよ…と面白くなさそうにジェジュンはブツブツ言いながらも寝る支度を始めた
ボタンを外す仕草をベッドに座って眺めているとジェジュンと目が合う
「ユノ?なにゆっくりしてんだよ…早くしなきゃ。」
「や…ユチョンが見回りしてくれるってさ。あと、1限が自習だから、2限から出る。」
「あ、そうなんだ。」
話ながらも丸っこい指先でボタンを外すのを見ていると、最後のボタンをはずし終えたジェジュンがピタリと止まる
顔をあげると、また唇を尖らせて責めるようにこちらを見ていた
「あんまり見られると着替えにくいんだけど…」
「いいじゃないか、減るもんでもないし。」
「ユノ…エロオヤジみたい…」
何だと!と頭をクシャリと撫でると胸元であっは!と笑ったジェジュンから仄かに石鹸の香りが漂う
あんなに汗かいてたのに、こいつはいつも良い香りがするんだな…
「ユノ?」
「とにかくお前は絶対安静!帰った時寝てなかったらただじゃおかないからな!」
「わかったよ!寝るよ!」
着替え終わるとおとなしく布団に入ったのを見届けて、ユノは朝食をとりに部屋を出た
部屋でとればいいか…
のんびりと食堂へと歩くと、早めに移動する寮生達がユノに挨拶をして通りすぎていく
ジェジュンが風邪をひいたというに、俺はちょっと楽しんでる
久しぶりにゆっくりといられて安心していた
昨夜は弱っている姿に胸が痛んだが、もう少し一緒にいたいと願っていた
さ、メシだ!
足取りも軽く食堂へと歩いていく
早くジェジュンの元に戻りたいと思うと歩調が早くなっていった
既に制服に着替えているのを見てユノは慌ててベッドから飛び降りた
「あ、おはよ~ユノ!昨夜はありがとな。部屋変わってくれたんだね。ごめん。」
「あぁ、いいんだ。…じゃなくて、お前まだ寝てなきゃ駄目だ!」
あんなに憔悴しきっていたのに、また無理をして寝込んだら…
「大丈夫だよ。そんな弱くないから。薬も効いたみたいだし!」
クルリと振り向いてガッツポーズをしてみせるが、ユノには何だか無理をしてるようにしか見えない
笑った顔もほんの少し陰っている
「ユノも早く支度しなきゃ駄目だよ?まだ時間あるけどさ。ヒチョルと見回りすんの今日でしょ?」
寮長になるにあたってヒチョルは補佐をユノにさせる事を条件としていた
最終的にヒチョルかユノが寮長になると決まっていたから喜んで引き受けた
朝の点呼や、部屋の見回り
各寮生の簡単な健康チェックなどを始め、やる事はたくさんあるのだが、ヒチョルにかかると、いとも容易く片付いていく
ヒチョルが寮長なのには納得の手腕だと、手伝いながらも感心してばかりいる
「また揚げ足とりの材料にされちゃたまんないでしょ~はい制服。」
昨夜脱ぎ捨てたままだった制服はきちんとハンガーにかけられている
シャツを手に取り、ユノに渡してくれる仕草は慣れたものだ
ジェジュンの世話焼きにも毎度感心しきりなユノだった
…が感心してばかりもいられない
コイツは人のことばかり気にして!
「俺は自分でやるから、お前はこっち!」
差し出されたシャツと一緒に手首を掴み、ベッドに押し返す
ジェジュンは体をよたつかせながら、ポスンとベッドに腰を落とした
「平気だってば!」
真っ赤な唇を尖らせて抗議をしてくる肩を押さえつけ、顔を近付け額で熱を計ってみる
他の野郎にはしてみようとも思わないが、ジェジュンには自然とそうなる
「やっぱり!!」
少し触れただけで熱があるとわかる
無茶してばかりだ
「動けば治る程度だよ…」
シュンと肩をすぼめた顔を見ると白い頬がほんのりと赤みをさしている
熱が高いんだな
嫌がるジェジュンに体温計を渡すと案の定8度を越えている
「休め…」
でも…とまだ言い出すのを手で制して、ヒチョルに連絡をする
「俺、ヒチョルの言った通りだ、泊まって良かったよ…うん…かなり高い…うん…へ?あ~そうなの?じゃあ暫くしたら行くわ。…悪いな…ん、じゃあ。」
ヒチョルの言った通り…って何だよ…と面白くなさそうにジェジュンはブツブツ言いながらも寝る支度を始めた
ボタンを外す仕草をベッドに座って眺めているとジェジュンと目が合う
「ユノ?なにゆっくりしてんだよ…早くしなきゃ。」
「や…ユチョンが見回りしてくれるってさ。あと、1限が自習だから、2限から出る。」
「あ、そうなんだ。」
話ながらも丸っこい指先でボタンを外すのを見ていると、最後のボタンをはずし終えたジェジュンがピタリと止まる
顔をあげると、また唇を尖らせて責めるようにこちらを見ていた
「あんまり見られると着替えにくいんだけど…」
「いいじゃないか、減るもんでもないし。」
「ユノ…エロオヤジみたい…」
何だと!と頭をクシャリと撫でると胸元であっは!と笑ったジェジュンから仄かに石鹸の香りが漂う
あんなに汗かいてたのに、こいつはいつも良い香りがするんだな…
「ユノ?」
「とにかくお前は絶対安静!帰った時寝てなかったらただじゃおかないからな!」
「わかったよ!寝るよ!」
着替え終わるとおとなしく布団に入ったのを見届けて、ユノは朝食をとりに部屋を出た
部屋でとればいいか…
のんびりと食堂へと歩くと、早めに移動する寮生達がユノに挨拶をして通りすぎていく
ジェジュンが風邪をひいたというに、俺はちょっと楽しんでる
久しぶりにゆっくりといられて安心していた
昨夜は弱っている姿に胸が痛んだが、もう少し一緒にいたいと願っていた
さ、メシだ!
足取りも軽く食堂へと歩いていく
早くジェジュンの元に戻りたいと思うと歩調が早くなっていった