おはなしをしようか?

ご来訪ありがとうございます。お話のモデルとして、アイドルさんの名前をお借りしてます。私の妄想と理解した上でご覧ください。

your beautiful dream

2013-02-22 18:36:34 | 東方神起妄想小説
「ジェジュンさん!」

下校途中に背後から呼ぶ声に振り返ると、後方に女子学生と、自分より一回り小さな黒髪が映る

数人の女子学生は近隣の高校の制服に身を包んでいた
白地に淡いブルーのタイ

呼ばれたものの、呼び掛けはジェジュンではなく、ひとりの男子校生に向けられていた

校門の入り口で、柵にもたれ掛かる彼に女子学生が群がり、高い声で会話が交わされるのを内側で見ていた

どうやら、彼を自分と間違え呼び止めたらしいことがわかる

『仕草まで似ていてゾッとしたよ…』

ユチョンの声が耳元に響く

『ユノの気をひきたいんだろ…』

首をかしげた仕草が目に入り、ジェジュンは背中に冷たい汗を感じた

何?

何を考えてるんだ…

彼を取り囲んでいた女の子達の声が一段と大きくなり、彼の奥を一斉に見た

彼が嬉しそうに微笑み、チラッと自分に視線を向けたのは気のせいではないだろう

門から顔を覗かせたのが

ユノだったからだ。

親しげに腕を触り、会話を交わすのは自分ではない
擬態した生き物

嫌悪で吐きそうだ…

ユノの腕にそっと触れた指先からネトネトしたものを感じる

何故振り払わないんだ

断ったんじゃないのか?

ユノの登場に益々興奮した女子学生を後にしてふたりが並んで歩いていく
ヘドが出そうだ。

呆然と立ち尽くしている自分を意識しているのは彼だけ
優越感に満ちた顔が振り向く

アンタが逃したんだ

いずれ後悔するだろう

違う…ユノに、そんな思いをもつなんて間違いだ

後悔するのは、お前だ

そう叫んで、ユノに触れた手を引きちぎりたいのに、ピクリとも動けない

どうしたらいい。
何故ユノはアイツと関わっているんだ

『そういう映画あったよね。』

ユチョンがポツリと落としたセリフに冷や汗が止まらない

入れ替わる

いまユノの隣にいるのは誰だ…

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your beautiful dream

2013-02-16 17:24:14 | 東方神起妄想小説
男だもん

自分の言った言葉で傷ついた。

男は男を好きになったら変だもんね

そういう事でしょ?

昨年末からユノの周りをチョロチョロしてた後輩

ユノは男気があって兄貴肌だから、後輩にはよく慕われてる

相談を受けたり、そんな事がよくあるのは知ってた

また告白されたのか?

ユノはそう言うけど、自分だって例外じゃない

女の子に呼び出されて出ていくのを知ってる
後輩や、同学年問わず手紙を貰ったり、モーションかけられてるのを目の当たりにしてる
それでも俺には関係ないって顔をするのは

自分はストレート

そう示してるの?

一番近くにいるけど、ユノは恋愛に関してはほぼ口にしない

付き合ってた彼女の事も人づてに聞いた
何故教えてくれないのか、それはずっと聞けずにいる

どうして?何故?

それを口にしたら、きっと続きにされる話が怖いから


一人で悶々としてると、同室のジュンスが帰ってきた
鼻の頭が真っ赤になって埃っぽい

「ただいまぁ!」

元気よくドアを締めたら、壁にかかった服がハンガーごと落ちる

「おかーえり、またサッカー?寒いのに。」

「寒いからいいんだよ!あ…今日はあの人も混じってやったんだ!」

「誰と?」

「ほら…最近一緒にいる。あの、声の低い。」

「ユチョン?」

「そうそう!ユチョンヒョン!」

意外…結構器用な奴だとは思ってたけど、後輩に混じって、この寒空の中サッカーするようには見えなかった

ユチョンが編入してきたのは夏も終わりの頃、決してレベルの低くはないうちの高校に入ってくるなんて稀で、それだけで目立っていた

しかも帰国子女
女も男も騒ぐわけだ。
もちろん見目麗しいし、何より優しい

声は低いセクシーボイス

「ヒョン達二人でも目立ってたのに、三人になってもっと凄くなったよね。」

目をくりくりさせてジュンスが振り替える
シャツを脱ぎながら話すので、声がこもっていた
ただ着替えてるだけなのに、ジュンスはいつも楽しそうだ

「あの二人は目立つけど、俺はそうでもないよ?」

ユノはあの恵まれたスタイルに加えて、鍛えてるから
それに年々男らしくなる

それに比べて、俺は背も止まってしまい小さいままだ

平均よりは高くても、ユノよりはだいぶ小さい

密かにコンプレックス

「ジェジュンヒョン本気で言ってる?ヒョンのファンメッチャクチャいるのに!!あ…今日ヒョンにそっくりな子見たよ?」

部屋着のTシャツの首からプハッと顔を出す
俺に似たやつ…

「それ1年?黒髪だった?」

「うん。知ってる子?」

アイツかな…

ユノを追いかけてた後輩


「ジェジュンに似させてるよ。アイツ…気味悪いくらい。」

ユチョンに言われた
以前の姿は知らないし、自分ではあまりわからない
確かに髪型は同じかもしれない
違うのは髪の色だけ

「仕草まで似てて、近くで見たらゾッとしたよ。そんな映画あったよな。」

「何のために?」

何かバカにされてるみたいで気分悪い

「そりゃユノの気を惹きたいんだろ?」

無駄だよ…ユノは俺の事そんな目で見てないから

言葉に出さずにユチョンを見返したら、フッと口の端にシニカルな笑みを浮かべてた

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your beautiful dream

2013-02-06 13:08:35 | 東方神起妄想小説
「たとえばさ…例えなんだけど…男から告白されたらユノはどうする?」

ポソリと呟くように聞いてくるジェジュン

放課後、何となく二人で帰る事になって、ブラブラと帰り道を歩く


「また告白されたのか?」

「う…うん。」

最近背が急激に伸びた俺に「ずるいよ…」と拗ねて、一緒に並ぶときは少しだけ背伸びしてる

「どうするって…今回は好みだったのか?」

更に背伸びして、顎を突き上げて睨んでるけど、艶々の白い肌に大きな瞳
ムッとつきだした赤い唇じゃ、あまり怖くは見えなかった

「好みじゃないし!好みって何だよ~!」

「だって俺に聞くなんてさ…いつもはユチョンに聞いてもらってるだろ?その類いは。」

「知ってたんだ…」

今回が初めてじゃない
男ばっかりの学校でしかも全寮制となれば、小さい男や、見目麗しい奴は必ずターゲットになる

ジェジュンは小さくはないけど、目立つ
群を抜いてると言ってもいい

最初に会った時はビックリした
え?男?まぢで?
口をついて出そうになった
今じゃ言わなくて良かったって思う

ジェジュンは自分が美しいのを知ってるし、それを保ちたいって努力もしてる
だけど、女になりたいって理由じゃないらしいから

根はなかなかに肝の座った男だってわかった今じゃジェジュンのプライドを傷つけずに済んでホッとしてる

「知らないフリするなんて、意地悪いな。」

「言う必要ないだろ?わざわざ。」

フイッと前を向いた横顔はやっぱり口を尖らせている
また拗ねた…

「なんで怒るんだよ。」

こんな時は二人きりだと困る
ユチョンが間にいてくれたら、適当にチャチャいれてジェジュンがバカじゃないの!とか笑って終わるのに

仲が悪い訳じゃなくて、俺達は逆にいつも二人一組で見られるくらい
だけど、最近ギクシャクしてるなって感じる
こんな時は特に

「俺が知らない男に言い寄られてもユノは関係ないもんね!ごめんね!変なこと言って!」

「関係無くはないさ。だけど、よくある事だろ?お前もかわせると思ってるし。」

なだめるつもりで言ったけど、こちらを見上げた顔からそれが失言だったのがわかる
眉を上げてる怒り顔だったからだ

「よくある事?」

「あ…あぁ実際そうじゃないか?」

ジェジュンは女にもよくモテる
近隣の女子高や共学校にもファンクラブがあるくらいで、ヘタなアイドルより人気があるかもしれない

告白なんて年中あるし、この前の誕生日は異様な盛り上がりだった
収まらない加熱ぶりに仕方なく教師まで出てきてプレゼントの列が出来た程だった

「ユノ…俺に黙ってることあるでしょ?」

やっぱり…それを聞こうとしてたのか
あんまりジェジュンには隠し事はしてないつもりだ
1から10まで言わなきゃいけないとは思わないけど、中学からずっと生活してる俺達は自他共に認める親友だ

俺もそう思ってる
でも、言わなくてもわかってくれるって考えの俺に最近ではジェジュンがイライラする事が増えてきた

なんで俺が知らない事をユチョンが知ってるの?

よく使われるフレーズだ

高校から編入してきたユチョンはジェジュンとルームメイトになってから3人でつるむ様になった

初めから打ち解けてた訳じゃないけど、今は仲良くやってる

ユチョンの兄貴っぽい性質は俺とも似たとこがあり、普段ジェジュンには言わない下ネタっぽい話も言い合って爆笑したりしていた

ジェジュンはそれが気に入らないみたいだ

「例の後輩に告白されたんでしょ?」

「まぁな…」

例の、とは去年の暮れあたりに顔を合わせる機会が多かった後輩のことで

「気にくわない…」

ジェジュンはよくそう言っていた
なら、近くにいなきゃいいのに、いつもより一緒にいて絶対に俺をひとりにしなかった

ソイツがいる時は必ず隣にジェジュンがいて笑って話を聞いていた

「ジェジュン先輩はいつも一緒にいるんですね?」

「あっは!邪魔?俺達は一心同体だからぁ!ね?ユノ!」

何だか自分が悪いことしてるみたいにジェジュンが見るから気が気じゃなかったのを思い出してプルっと体が震えた

「ユノ?」

「別にいいだろ!気にすんな。」

スタスタと足を早める
もうすぐ寮に着く

こんな話切り上げたい

「付き合うの?」

後ろから聞こえた声が泣いてるみたいで振りかえると、俺の腕をとろうとしていたジェジュンの右手がブランと下がった

「何故俺が男と付き合わなきゃなんねぇんだよ…」

「そ…だよね…男だもんね!」

顔をあげたジェジュンがニコッと笑った

やっと機嫌直った…
ホッとして下がった腕を引き寄せると案外力が入ってしまいジェジュンがよろけた

「悪い!引っ張りすぎた!」

ポスンと胸に収まったジェジュン
形のいい頭に思わず頬を寄せたくなり、やめた

「馬鹿力だなぁ…ユノは」

ヒュッと猫みたいに体を捻ってジェジュンが玄関を開けて入っていく

しなやかな動きをボンヤリ見ていた

「男だもんな。」

呟きは誰にも聞かれず冬の空気に溶けてしまった

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改めて…

2013-02-04 17:03:33 | 日記
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