みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

金環日食

2012-05-21 20:30:00 | Everyday is special
ご無沙汰しました。
こちら日本からこんにちは。
おかげさまで、与えられたミッションをやり遂げ、フィリピンから無事に戻ってまいりました。

さて、今朝の金環日食、楽しみにしていました。
さっそく、3日前に買っておいた日食観測用のメガネ(380円)をカメラの前にかざして撮りました。

「国立天文台によると、国内で金環日食が観測されたのは1987年9月23日の沖縄以来、約25年ぶり。日本の広い範囲では平安時代の1080年以来932年ぶり」(「ウォール・ストリート・ジャーナル日本版」より)とのこと。

とても珍しいことなのですね。
太陽と月と地球が一直線に並ぶだけではなく、月がちょっと太陽より小さくなる距離になるのですね、この金環日食というのは。

皆既日食とは違って、かなり明るいと聞きましたが、それでも、かなり減光されたように思いました。

なんだか、932年ぶり、というのに惹かれます。それは、先日樹齢1000年の滝桜を見たからでしょうか。
ひとつの物語でもできそうな気がします。

写真は、小さく写った太陽を大きくするためにトリミングしたものです。
安い最小の機材で、なかなかよく撮れました。

晴れてよかったね。


















なんとなく暗くなった様子が撮れたでしょうか。

お祝い続き

2012-05-11 22:40:00 | Everyday is special
フィリピンからこんにちは。

おかげさまで、こちらでの一連の会議が無事に終わりました。
そして、今回の旅のもうひとつの目的、こちらの誓願式があります。

すでに、昨日(聖ダミアン神父の記念日)、イエズス・マリアの聖心会の初誓願式が行われ、男子は、インド人、インドネシア人、タヒチ人、そしてフィリピン人一人ずつの計4名が、女子は、インド人とフィリピン人一人ずつの計2名が修道会の会員となりました。

そして、明日、フィリピン人男子2名の終生誓願式があります。そして、そのうちの一人が、来週の月曜日に助祭に叙階されます。

これだけを見ても、なんとも修道会の将来が明るく思えてきて、やはりうれしいです。

ぼくの初誓願は、1992年9月でしたから、今年で20年になるのですね(はっ、いま気づきました)。修道誓願を立てて20年になる先輩としては、なんとも頼りないですが、やはり、神さまと皆さんのお祈りに支えられてこれまで来たのだと思います。

若い兄弟とともに、これからも、この召命を歩んでいくことができますように、またお祈りをよろしくお願いいたします。

上の写真は、バゴンシラン教会での初誓願式のあと、トビアス司教さまによる祝福式があった新しい「聖ダミアン・センター」と呼ばれる教会の信徒会館です。
じつは、まだ完成していないのですが、この日のために、多くの皆さんが集まりました。



これは、その入り口。



この会館は3階建てで、ホールもあるし、部屋数も多くて、とても立派です。
ここで、バゴンシラン教会の様々な活動が行われます(奨学金制度、障がいを持つ子どもたちの支援、貧しいお母さんのためのミルクステーション、無料薬局、などなど)。

バゴンシランの献堂式

2012-05-07 14:00:00 | Everyday is special
昨日茨城県と栃木県で竜巻の被害がありましたが、皆さんのご無事を願っています。
ニュースを見たところでは、つくば教会からは離れた所を通過したようですが、甚大な被害が出ているようで心配しています。

ところで、昨日こちらでは、バゴンシラン教会の新しい聖堂の献堂式が行われ、参加してきました。

古い聖堂の周りをすっぽり囲むようにして建てられ、内側の古い聖堂が順に解体されていく工法でした。
鉄骨の白を基調とした聖堂は、青空に映えてとても美しいです。

この日は、所属するノヴァリチェス教区のトビアス司教さまが来て、司式してくださいました。
みことばの祭儀から祭壇の祝福までに2時間、その後の感謝の祭儀に1時間の、合計3時間にわたる荘厳な式でした。

やはり、教会聖堂は地元に住む信徒にとっての誇りであり、心のより所です。とくに、この教会のある地域は比較的貧しい所なのでなおさらです。
皆さんの、本当にうれしそうな笑顔が印象的でした。

式には、会議に出席しているイエズス・マリアの聖心会の総長ハビエル神父を初め、アジア各国の管区長たちも出席しました。

これからの、教会の皆さんの歩みの一歩いっぽに、神さまの祝福がありますようにと祈りました。

このたびは、まことにおめでとうございました。



祭壇は、ダークブラウンの、落ち着いた色調。



聖ひつも、聖堂の形をしています。



式の前、1階も2階も満席となり、座れない人も出てきました。



みことばの祭儀の後、聖堂祝別の儀が始まります。祭壇の上に聖香油をかけていく司教さま。



司教さまは、カズラと呼ばれる祭服を脱ぎ、「エプロン」をして、ていねいに素手で聖香油を塗り込んでいきます。



時間をかけて、聖香油が祭壇上のすべてに行き渡るように、じっくりと塗り込んでいきます。



香もたくさん焚かれて、荘厳な儀式が続きます。



祝別が終わった後、司祭団の数名が祭壇上の余分な油を拭き取っていきます。



つづいて、信徒の代表も拭き取っていきます。



ミサの最後にあいさつした主任司祭のマリシ神父さま(ハワイ出身のイエズス・マリアの聖心会士)。皆で感動し、よろこびを分かち合いました。空いた窓の部分には、後日ステンドグラスが付けられます。



とくべつに着飾った聖歌隊の面々。みんな若いですが、素晴らしい歌声でした。

滝桜

2012-05-05 18:00:00 | Everyday is special
突然ですが、フィリピンからこんにちは。

今週初めから修道会の会議のために来ています。今日まで連休返上で会議があり、また、来週も別な会議があります。
もちろん、会議だけではなく、こちらのフィリピン人会員の誓願式や助祭叙階式もあります。

先週まで、この会議のための準備で忙しかったのですが、その息抜きも兼ねてふと思い立ち、福島県の三春の滝桜を見てきました。
滝桜に行くのは三回目になりますが、やはり、今回は大震災の一年後ということもあって、テレビや新聞にも取り上げられていましたし、とくべつな感じがしました。

樹齢1000年と言われるエドヒガン系の紅枝垂桜(ベニシダレザクラ)。

その姿は、なにか人格をもった存在のようにも見え、人の心に深く何かを語りかけているかのようです。

1000年の間には、本当にいろんなことがあったでしょうね。
その間、その場所を動かずにずっと生きてきた滝桜。
何を見てきたのでしょうか。

これからも、ずっと元気に生きていってほしいと思います。
そして、多くの人に元気を与え続けてほしいと思います。

滝桜を守る地元の方々にも感謝。



枝の近くに行けるのは、ほんのわずかな区画だけ。



NHKの番組によれば、幹は7本から成っているそうです。



まさに雄姿です。



うしろの丘の上のソメイヨシノも満開でした。



花の季節だけでなく、他の季節の姿もいいでしょうね。



猫と滝桜。



瞑想にふけっています。が、人なつっこい猫でした。(あいさつに、なでなでしてきました。)