わたしの散歩道

ブログを始めました。

江月水仙ロードから鋸山日本寺へ

2018-01-07 08:52:17 | Weblog
 冬将軍が居座り厳しい寒さがつづく。庭のスイセンは冬の
日をいっぱい浴びてつぼもみがほころび始めた。

12月25日、水仙で有名な千葉県鋸南町の観光協会に水仙
の開花を尋ねたら「今年は例年になく開花が早く進み見頃を
迎えています」とのこと。

12月28日(木)、快晴。年の瀬も押し迫るなか、鋸南町
の江月水仙ロードを見たくなり早朝自宅をでる。横浜駅東口
バスターミナル発午前7時20分の木更津駅行き高速バス・


          陽を浴びる水仙

アクアラインバスにのる。横浜ベイブリッジを渡り臨海部を
走り海底トンネルへ。海上に出ると朝日が眩しい。

キラメク海に感嘆していたら千葉県に入り袖ヶ浦を経て木更
津駅前に着いた。JR木更津駅発午前8時28分の館山行に乗
る。のんびり車窓から景色を眺めていたら水仙の群落が見え


        明るい陽に春らしい菜の花

隠れする。海岸沿いを走る列車から明るい海が見え心は晴れ
晴れしい。やがて、目的地の保田駅に9時13分に着いた。

鋸南町は水仙の日本三大生産地である。その歴史は古く江戸
時代(1854~60年)に鋸南町元名地区に咲く日本水仙
が、元名水仙として船で江戸へ運ばれたのが始まりという。


         七面川の土手の水仙

また、昔から「鋸山を越えると肌着が一枚いらない」と言わ
れてきた。温暖な海洋性気候に恵まれて花き栽培が盛んだ。

保田駅前の案会図により、駅前広場から商店街を10分ほど
歩くと信号がある十字路だ。道を左折し踏切を渡ると保田神
社だ。神社に沿って行くと案内板があり道を右折する。

のんびりとたどり保田川橋を渡りしばらく行くと水仙ロード
入口だ。道なりに行くと高速道路の高架橋が見える。高架下
を過ぎ、町道の南斜面の畑に水仙が見られるようになった。


         斜面を彩る水仙の群落

進むにつれ、山が迫る丘陵帯は春に先がけて咲く水仙の白い
花が彩りすばらしい。爽やかな水仙の香りもただよう。歩く
に従いどこかしこも水仙でいっぱいだ。

やがて、江月コミュニティセンターだ。散策マップを参照す
る。路傍の可憐な水仙を楽しみながらたどる。


         水仙畑のわらポッチ

水仙ロードのハイライトか……七面川の土手や河原は水仙の
花で埋め尽くす。畑には「わらポッチ」が並ぶ。山裾に水仙
の花が咲き広がる畑に素朴なわらポッチはノスタルジジック
な情趣をかもし郷愁を呼び覚ます。

しばらく行くと東屋がある水仙広場。さらに町道を700m
ほど登ると地蔵堂だ。見晴しから富士山を眺め一息入れる。
地蔵堂から水仙の里の散策路をくだる。


         陽に華やぐ冬サクラ

明るい日差しを浴び水仙は輝き冬サクラや紅梅も咲きはじめ
早春の息吹がただよう。南斜面のだんだん畑は白いジュウタ
ンを敷き詰めたような水仙の大群落だ。絵のような美しさ…。

ひなびた水仙の里に抱かれて、清楚な白い花の美しさに魅せ
られ爽やかな芳香の心地よさに感慨無量だ。水仙の花を惜し
みつつ往路をくだる。


          水仙の里散策路

保田駅から浜金谷まで一駅のり鋸山日本寺へ。浜金谷駅から
国道127号を漁港の方面に向かい10分ほど歩くと案内板
が立ち信号を左折するとすぐに鋸山ロープウェー山麓駅だ。

絶景を眼下に収め約4分の空中散歩を楽しむ。展望台に上が
り東京湾を一望する。雲海に富士山が浮かび、水平線の彼方
には洲崎、三浦岬、久里浜、観音崎、横浜と広がり壮観だ。


            鋸山の山頂

山頂から岩の急坂を下り、日本寺入口で拝観料を納めて入山
する。日本寺は神亀2年(725)行基によって開かれた古
刹。慈覚大師、弘法大師などの名僧が修行した古道場だ。

緩い石段を昇って行くと分岐だ。まずは百尺観音へ。切り立
つ岩の道をゆくと小広場だ。垂直の岩壁に高さ30mの百尺
観音が刻まれている。荘厳なお姿を遥拝して分岐へ。

急な石段が上へ上へとつづく。息を弾ませながら昇っていく
と、ようやく有名な「地獄のぞき」だ。断崖に飛び出た岩に
恐る恐る立つ。ぞくぞくする…。


           有名な地獄のぞき

そうそうに引き上げ次の展望台に。そこから階段を下ると分
岐だ。長い千五百羅漢道を下る。上総の名工大野甚五郎と門
弟が生涯をかけて1553体の石仏を刻み風食等により出来
た空洞に安置した。

凡人には石仏のお顔が似たように映ってしまう。水仙が咲く
大仏参道を下り大仏広場へ。日本一の大仏はどっしりと鎮座
する。総高31mと高い。天明3年(1783)大野甚五郎
と門弟が三カ年を費やして完成したという。


            石の大仏様

自然崩壊があり、昭和44年から4年の歳月をかけて修復さ
れた。名前は《薬師瑠璃光如来》という。大仏様に息災を祈
願し一休みする。

往路を戻りロープウェーで下山する。帰途は浜金谷から東京
湾フェリーで40分の船旅を楽しみ久里浜港へ。京浜急行電
鉄で家路へ。