わたしの散歩道

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レンゲショウマが彩る8月の御岳山

2017-09-07 10:06:19 | Weblog
八月に入り連日の雨。梅雨に逆戻りしたようなうっとうし
い日々。あすからはお盆だ。

8月12日、御岳ビジターセンターに問い合わせてみた。ビ
ジターセンターの話では「午前中、レンゲショウマの開花状
況を見てきたら2割ほど咲いていました。中旬以降がいいで
しょう」とのこと。


          森の妖精のよう

8月23日(水)、久々の晴。午前6時半過ぎに拙宅をでる。
地下鉄、JRを乗り継ぎ青梅線の御嶽駅に9時2分に着いた
。電車は平日ながら大変な混みようだ。

ホームは下車した人であふれんばかり。バス停も黒山の人で
二台のバスに乗りきれず臨時便に乗る。ケーブルの滝本駅で
も長蛇の列だった。定刻の便には乗れず臨時便となった。

山アジサイを眺めているうちに標高831mの御岳山駅に着
いた。ほっと一息つく。かくも可憐なレンゲショウマは山の
愛好家たちを惹きつけるのだろうか。ただ驚くばかり。


          二輪のグラデーション

レンゲショウマは「キンポウゲ科レンゲショウマ属。1種1
属の日本特産種。主に低山のやや湿り気のある林のなかなど
に咲き、高さは40~80cm。8月に直径3~4cmの花
が下向きに咲く」とある。

御岳山駅を出て御岳平からレンゲショウマの群生地がある富
士峰園地へ。よそ1万㎡の斜面に5万本のレンゲショウマが
咲き誇る。


         木漏れ日に映える花姿

広葉樹林の回遊路をゆっくりと登って行く。湿り気のある斜
面のそこかしこに、薄紫の小さな花がうつむき加減に咲いて
いる。茎からのびる丸い蕾も可愛らしい。

レンゲショウマが美しく咲き競う斜面はどこも混み合って行
き交うのも容易ではない。ういういしく咲き初めるレンゲソ
ウマを求めてあちこちの斜面を巡っていく。


       浮き立つ透明感のある美しさ

レンゲショウマという和名のとおり、レンゲ(ハス)の花を
小ぶりにしたような花姿だという。近寄って観察すると小さ
なハスの花にも似た風情がある。

したからそっと覗いてみた。木間からこぼれる光に透明感の
ある小花は森の妖精のように美しい…。

斜面のそこかしこに、茎の先から小さな花をつり下げゆらゆ
らと風に揺れて夏山の叙情がだたよう。木漏れ日に白と紫の
グラデーションは魅惑的だ…。


           カメラの放列

レンゲショウマが咲く斜面の中でもカメラアングルのいい格
好なポジションはカメラの放列だ。

巡りながら尾根近くに上がったら、夏の日差しに青葉が光り
木陰では可憐なレンゲショウマが華やかに咲きそろい晩夏の
調べを奏でているよう…。


         群落するレンゲショウマ

やがて、標高883mの大展望台だ。遥かな山々が青く霞み
眼下に街並みがマッチ箱のように並びすばらしい眺めだ。

大展望台休憩所で「レンゲショウマ写真展」を鑑賞する。レ
ンゲショウマの芸術的な写真を眺めプロは一味違うなと感心
した。

武蔵御嶽神社へ向かう。静かな杉木立の道を下る。杉の巨木
を眺め心地よく下っていたら雨が降ってきた。だんだん強く
なるころ、御岳ビジターセンターに着いた。

資料を見ながらしばらく雨宿りをする。小ぶりになったので
神社へ。天然記念物の神代ケヤキの坂道を上り商店街を抜け
ると随身門だ。鳥居の周りにレンゲショウマが咲いている。



     2000年の歴史を誇る武蔵御嶽神社


石段を上り随身門をくぐり、最後の250段の石段を汗して
登っていくと、2000年の歴史を誇る武蔵御嶽神社だ。山
行無事を祈る。奥に御岳山山頂(929m)の碑が立つ。


遥拝所から、遠く霞む奥の院(1077m)を遥拝しロック
ガーデンへ。階段を下りしばらく杉木立の道を行く。ほどな
く、長尾平分岐だ。

急な丸太の階段の道を分け、天狗の腰かけ杉から天狗岩へ下
る。尾根を巻くように緩やかに下って行く。しばらくすると
水の音が聞こえ天狗岩だ。さらに急な石段下る。


        ロックガーデン行くハイカー

やがて、両側から山が迫る奥御岳渓谷(ロックガーデン)だ。
緑の渓谷に沿った登山道は渓谷を何度か渡り返しアプダウンを
重ねてちょとしたアドベンチャー気分を楽しむ。


このあたりから綾広の滝までは渓谷の核心部分で最高の沢歩
きだ。苔むした岩を渡り涼風が抜ける渓谷は天然クーラーさ
ながらで「すばらしい」の一語に尽きる。


             綾広の滝

川沿いの休憩所を過ぎるとほどなく綾広の滝だ。落差10m
の緑の谷間から流れ落ちる滝は見事だ。轟音と水しぶきの滝
は修行の場でもある。

渓谷美を満喫し尾根を登り返し御師の集落を通り御岳山駅へ
。下山後、時間があったので久しぶりに御岳渓谷を散策して
みる。多摩川は長雨でかなりの水量だ。


         激流を下るラフテングのボート

岩をはみ泡立つ激流は夏の多摩川とは思えない厳しい顔を見
せていた。激流に乗ったラフテングのボートは水しぶきを上
げながら4から5隻が連なり川を下って行く。

歓声を上げ岩をはむ激流を勇壮に漕ぎ下る様子はダイナミッ
クで実に楽しそう。一度乗ってみたくなる一時だった。