目隠しの国(全5巻)
・・・・・・・・・・・・・・・・・
もし『目隠しの国』があるとしたら
「見える」ということを
わかってもらえるだろうか?
私の『目隠し』は欠陥品で
たまに少しズレたりする
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高校生のかなで、あろう、並木。
3人は、他の人が見えないものが見える。
触れると、かなでと並木はその人の少し先の未来が、あろうはその人やモノの過去が見える。
「見える力」を持つ3人の日常を描いた全5巻。
(あろうは文字にすると読みづらいので、以下"あろう"と表記します)
『目隠し』という表現に、「見える」力が誰にでも備わっているのでは?と思わされます。
なお、私が一番好きなのは、5巻最初の1話完結の火事エピソードです。
本筋とも能力ともあまり関わってないけど、かなでが江戸っ子になるのと、"あろう"の名前を呼びながら抱きつくのがかわいく、かなでママの登場シーンも好きで。あー、かなでのおじいちゃんが好きだから、この回が好きなのかな。
かなでが本当に毒のない子で、1巻で"あろう"と付き合い始めるけど、友達のエリちゃんのことも、並木のことも、周りの人のこともみんな同じくらい大切にしているのが良い!見える力を自分のために利用しようとも考えないし、力があることで自分を特別な人間だとも思っていない。
母親を亡くしてから一気に能力が解放された"あろう"も、その能力がきっかけで家族と離れた並木も、能力ゆえに触れられることを拒否されてきたため人との距離を保ってきたが、かなでの影響で人と関わること信じることを取り戻していく。
少女マンガのお約束設定で、"あろう"だけでなく並木もかなでのことが好きなんだけど(もちろんどちらもイケメン)、並木は大人の世界に片足突っ込んでるだけあって"あろう"からかなでを奪い取るようなことはしない。奪い取りたいくらい好きなんだろうけど。過去エピソードとも相まってそこがまた切ないけど、彼には愛犬とか亀とかいるから、いいか?
会長といい雰囲気なのは賛否両論かなぁ。相性のいい2人だと思うけど、余り物同士感が否めない…。
並木と母親のエピソードは、胸が痛くなります。何度読んでも小さいお花のくだりでショックを受けてしまう。でもあっさり解決しないところがリアルでいいな。先は長そうだけど、明るそうなところも。
友達のエリちゃんが、女の子らしいのに男前でこれも良い!
かなでが初めて自分から能力のことを言った相手がエリちゃんで、告白回では最後泣きそうでした。エリちゃんの彼氏の江沢くんも当然イケメンだが、彼は回を重ねるごとに良い…というか面白い(苦笑)。
作者さんが「あろうを描きたくてこのマンガを始めた」と言われてるように、影の主役は"あろう"!(やはり真の主役はかなでなんだけどね)
彼に「俺は目を塞ぐことができないから」と言わしめる常に能力全開である辛さとか、自分が「見える」事実が真実とイコールではないことを受け入れる優しさとか、「見えた」事実を相手を脅す道具にしてしまう弱さだとか。そして、能力全開になってから叶わなかった友人関係に素直に喜んでいることだとか。
この先彼には優しい出来事だけが起こりますようにと、祈らずにはいられない。きっとそう簡単にはいかないからこそ、このラストの語りがあるんだろうけども。それでも。
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もし『目隠しの国』があるとしたら
「見える」ということを
わかってもらえるだろうか
たとえ
「見える」ことはわかってもらえなくても
誰かが
あなたの事をわかってくれるかもしれない
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もし『目隠しの国』があるとしたら
「見える」ということを
わかってもらえるだろうか?
私の『目隠し』は欠陥品で
たまに少しズレたりする
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高校生のかなで、あろう、並木。
3人は、他の人が見えないものが見える。
触れると、かなでと並木はその人の少し先の未来が、あろうはその人やモノの過去が見える。
「見える力」を持つ3人の日常を描いた全5巻。
(あろうは文字にすると読みづらいので、以下"あろう"と表記します)
『目隠し』という表現に、「見える」力が誰にでも備わっているのでは?と思わされます。
なお、私が一番好きなのは、5巻最初の1話完結の火事エピソードです。
本筋とも能力ともあまり関わってないけど、かなでが江戸っ子になるのと、"あろう"の名前を呼びながら抱きつくのがかわいく、かなでママの登場シーンも好きで。あー、かなでのおじいちゃんが好きだから、この回が好きなのかな。
かなでが本当に毒のない子で、1巻で"あろう"と付き合い始めるけど、友達のエリちゃんのことも、並木のことも、周りの人のこともみんな同じくらい大切にしているのが良い!見える力を自分のために利用しようとも考えないし、力があることで自分を特別な人間だとも思っていない。
母親を亡くしてから一気に能力が解放された"あろう"も、その能力がきっかけで家族と離れた並木も、能力ゆえに触れられることを拒否されてきたため人との距離を保ってきたが、かなでの影響で人と関わること信じることを取り戻していく。
少女マンガのお約束設定で、"あろう"だけでなく並木もかなでのことが好きなんだけど(もちろんどちらもイケメン)、並木は大人の世界に片足突っ込んでるだけあって"あろう"からかなでを奪い取るようなことはしない。奪い取りたいくらい好きなんだろうけど。過去エピソードとも相まってそこがまた切ないけど、彼には愛犬とか亀とかいるから、いいか?
会長といい雰囲気なのは賛否両論かなぁ。相性のいい2人だと思うけど、余り物同士感が否めない…。
並木と母親のエピソードは、胸が痛くなります。何度読んでも小さいお花のくだりでショックを受けてしまう。でもあっさり解決しないところがリアルでいいな。先は長そうだけど、明るそうなところも。
友達のエリちゃんが、女の子らしいのに男前でこれも良い!
かなでが初めて自分から能力のことを言った相手がエリちゃんで、告白回では最後泣きそうでした。エリちゃんの彼氏の江沢くんも当然イケメンだが、彼は回を重ねるごとに良い…というか面白い(苦笑)。
作者さんが「あろうを描きたくてこのマンガを始めた」と言われてるように、影の主役は"あろう"!(やはり真の主役はかなでなんだけどね)
彼に「俺は目を塞ぐことができないから」と言わしめる常に能力全開である辛さとか、自分が「見える」事実が真実とイコールではないことを受け入れる優しさとか、「見えた」事実を相手を脅す道具にしてしまう弱さだとか。そして、能力全開になってから叶わなかった友人関係に素直に喜んでいることだとか。
この先彼には優しい出来事だけが起こりますようにと、祈らずにはいられない。きっとそう簡単にはいかないからこそ、このラストの語りがあるんだろうけども。それでも。
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もし『目隠しの国』があるとしたら
「見える」ということを
わかってもらえるだろうか
たとえ
「見える」ことはわかってもらえなくても
誰かが
あなたの事をわかってくれるかもしれない
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