Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

国宝を鑑賞しに畠山記念館へ

2011年06月02日 00時00分11秒 | 美術館・博物館etc.
「春季展 国宝 離洛帖と蝶螺鈿蒔絵手箱-伝えられた日本の美-」6月19日(日)まで
畠山記念館 ※国宝は6月5日まで

6月に入ったのに、また少し涼しくなって調子狂うなぁ
(スーパークールビズ初日だったのに)

さて、5月の“宿題”をこなすべく(?)高輪台へ。
掛け物は正直まだ勉強不足なんだけど、
国宝の離洛帖のよさは何となくわかった。
平安時代の?三筆の一人、藤原佐理が太宰府に赴任する途上に書いた手紙。
なんと、時の関白に挨拶に行くのを忘れちゃった~
ごめんなさ~い
という感情が伝わってくる。

急いで、かつ恐縮しながらも一気にしたためた詫び状。
それでも美しい書体
って、実物みて「キレイな字」とは思わないけど、迫力は感じる。
文字も直接には読み取れないんだけど
脇にある活字の原文を見るとわかる。
漢文なので、読み下すことは出来ないけど、漢字ゆえに意味は理解できる。

教科書と違い、千年以上も昔の人の心にリアルに触れた感じ。
(和歌を書いた○○切よりもいいかも)

もう一つの国宝、蝶螺鈿蒔絵手箱。
鎌倉時代の作。
つい、武家社会の武骨な文化、鎌倉五山の仏教に付随する文化。
それと南宋の磁器や漆器(堆朱や倶利)、鎌倉彫~
というイメージがある。
でも、どっこい京都の雅な文化を忘れちゃいけないぜっ
というくらい、細かい細工が美しい蒔絵。
蝶の羽に光る螺鈿がいい
少し離れたところに掛合もあって、そちらは螺鈿はないけど、
かわりに蒔絵が細かいし、空気に触れない分だけ保存状態がよい。

茶道具は粉引茶碗『松平』がよかった。
それから明月形懐石皆具。
「明月形」って、織田有楽斎ゆかりらしい。

朱の漆器に螺鈿の桜が散らされたお揃いの懐石道具。
この前、野村美術館でもギヤマンね懐石皆具みた。
大正から昭和初期に流行ったのかなぁ。
あ、作は渡辺喜三郎。

南リョウの台子の皆具もよかった。
こちら沢田宗味作。
何年か前に見たけど、改めて見ると細工の精巧さに感心させられた。
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※参考 過去の畠山記念館
2011年2月→ 『生誕250年 酒井抱一-琳派の華』
2010年11月→『織部が愛した茶碗 高麗・割高台』その2 
2010年10月→『織部が愛した茶碗 高麗・割高台』その1
2010年8月→『涼を愉しむ-書画・茶器・懐石道具-』
2010年5月→『茶の湯の美-数寄のかたちと意匠-』
2010年2月→『懐石のうつわ -向付と鉢を中心に-』
2009年10月→『戦国武将と茶の湯 -信長・秀吉ゆかりの品々-』
2009年4月→『畠山記念館名品展 季節の書画と茶道具』
2009年2月→『冬季展 日本の春-華やぎと侘び』
2008年10月→『益田鈍翁 -心づくしの茶人-』
2008年8月→『夏季展 夏のやきもの -金襴手・万暦赤絵・古赤絵・南京赤絵』
2008年4月→『細川井戸と名物茶道具』
2008年3月→『花によせる日本の心 -梅・桜・椿を中心に』
2007.12月→『茶の湯の美 -利休から宗旦へ-』後期
2007.11月→『茶の湯の美 利休から宗旦へ』前期

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