新春展「京の粋 樂家初春のよそおい」
楽美術館 3月4日(日)まで サイト
個人的には2月も下旬に入ろうかというのに、まだ正月気分なのはどーなのっという気もするが
展示リストはこちら
第一展示室(1階)はホントに正月らしい華やかな茶碗が並ぶ。
長入の若松絵赤楽は白い釉薬で描かれた松が“正月”らしい。
惺入(せいにゅう)の龍ノ絵赤楽は龍のところだけ黒で描かれている。
旦入の万歳楽絵の黒楽は「細かい」(←とメモしてる)。うーーん、何がなんだろう? たぶん貫入かな。
了入の黒楽筒「霜柱」はその長さと力強さが「いかにも」って思う。
左入の赤楽「多福」は白っぽい釉薬で真ん中にくびれがあって、お多福の笑顔を連想させる。
一入の狂言袴赤楽筒は高麗茶碗のそれと形が少し似ている程度。白い○3つがポイント
了入の赤楽筒「梅枝」。へら削りが厳しい。いかにもゴツゴツした梅の枝って感じ。
惺入の馬上盃初午赤楽はとてもきれいな赤。白い釉薬で描かれた宝珠が“辰年”。
長入の土師鰭黒楽筒、了入の桃形薄赤楽「桃柳」。
当代の赤楽「若草」はくすんだ赤。たぶん初期の頃の?
弘入の玉ノ彫黒楽は宝珠が描かれている。
宗入の赤楽「福の神」に長入の木守写の赤楽。(あれ?木守って、こういう形だったっけ?と思う)
慶入の三宝台に載った惺入に辰香合。辰の緑が深い。
第二展示室はいろいろ
長入のノンコウ写の葵御紋の白楽。
本歌のノンコウの茶碗は何度か見たことあるけど、色合いとかホントに器用にコピーしてる。
九代宗哲の青漆端紅台子と芽張柳棗もよかった。
そこに載った大きな朱桶水指の隣には、弘入の菊置上建水と杓立。風格あり。
旦入の栄螺蓋置もいい。
了入、旦入合作の嶋台もあった。金箔と銀箔がきれいに貼られていた。
(先月、トーハクでも見たけどあちらは剥がれていた)
その他、弘入の黄薬末広水指、慶入の伝来喜勢和田写鮑皿、覚入の赤楽三角水指「曙」が印象に残った。
面白かったのは当代の西王母香合。「桃」の形。れき釉(「れき」は「白」へんに「楽」)の透明な感じがきれい。
紀州徳川治宝侯の側室が形作った香合(偕楽園窯、焼は旦入)もユニーク。
※第二展示室は小さいものが数多く出ているので、じっくり見ると面白い。
第三展示室は真打ち級。
道入のやや小ぶりな黒楽茶碗「早梅」
覚入の富士山の夜明けを違う3つ時間帯で表現した3つの茶碗。
探幽筆の宝珠の絵(←書き殴ったみたい)。
そして、宗入の「亀入」と「梅衣」。
この2つは隔年で楽家の初釜で用いられるそうで。
「亀入」は好きな茶碗で何回か拝見済み。
最初の頃は縦長に見えたけど、今回はデブ短に見えた。(不思議)
「梅衣」は初見かな。荒っぽい表面が面白い。
楽家では1月4日に手始め式(土をいじって、茶碗を造る最初の日)があって、
1月14日に焼初め式があるのだとか。
そういう年中行事があることを知ったことも、また勉強になった。
今回は長次郎が一つもなかったのが、ちょっと意外だった。(楽家だから?)
(得入さんは点数が少ないから、今回は残念)
次回は一転して、長次郎特集?
春期特別展『樂歴代の名品 秘蔵の長次郎を見る 利休所持・利休の婿 万代屋宗安伝来黒樂茶碗「万代屋黒」』
平成24年3月10日(土)~6月24日(日)
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★楽美術館バックナンバー
2011年10月 『樂と永楽そして仁清 京の陶家 「侘と雅」の系譜』
2011年8月 「樂焼のルーツは、なんと! カラフルな中国の焼き物」
2011年5月 「樂美術館コレクション-樂歴代とその周縁」
2011年2月 「特別展樂吉左衞門還暦記念Ⅱ 個展「天問」以後今日まで」
2010年11月 特別展『千家十職 楽家の茶碗-極められた赤と黒の美-』 表千家北山会館
2010年11月 『楽吉左衛門還暦記念展』
2010年5月 春季特別展『楽歴代展』
2009年11月 重要文化財新指定記念特別展『長次郎二彩獅子像+勢揃い京の焼き物 侘と雅』
2009年8月 「『楽焼のはじまり、そして今』親子で見る展覧会/シリーズ「楽ってなんだろう」
2009年5月 春期特別展『樂歴代』
2008年10月 開館30周年記念特別展『長谷川等伯・雲谷等益 山水花鳥図襖&樂美術館 吉左衞門セレクション』
2008年8月「楽茶碗を焼く」
2008年5月「楽家の系譜」
2008年3月「動物の意匠」
2007年11月「元伯宗旦」
楽美術館 3月4日(日)まで サイト
個人的には2月も下旬に入ろうかというのに、まだ正月気分なのはどーなのっという気もするが
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第一展示室(1階)はホントに正月らしい華やかな茶碗が並ぶ。
長入の若松絵赤楽は白い釉薬で描かれた松が“正月”らしい。
惺入(せいにゅう)の龍ノ絵赤楽は龍のところだけ黒で描かれている。
旦入の万歳楽絵の黒楽は「細かい」(←とメモしてる)。うーーん、何がなんだろう? たぶん貫入かな。
了入の黒楽筒「霜柱」はその長さと力強さが「いかにも」って思う。
左入の赤楽「多福」は白っぽい釉薬で真ん中にくびれがあって、お多福の笑顔を連想させる。
一入の狂言袴赤楽筒は高麗茶碗のそれと形が少し似ている程度。白い○3つがポイント
了入の赤楽筒「梅枝」。へら削りが厳しい。いかにもゴツゴツした梅の枝って感じ。
惺入の馬上盃初午赤楽はとてもきれいな赤。白い釉薬で描かれた宝珠が“辰年”。
長入の土師鰭黒楽筒、了入の桃形薄赤楽「桃柳」。
当代の赤楽「若草」はくすんだ赤。たぶん初期の頃の?
弘入の玉ノ彫黒楽は宝珠が描かれている。
宗入の赤楽「福の神」に長入の木守写の赤楽。(あれ?木守って、こういう形だったっけ?と思う)
慶入の三宝台に載った惺入に辰香合。辰の緑が深い。
第二展示室はいろいろ
長入のノンコウ写の葵御紋の白楽。
本歌のノンコウの茶碗は何度か見たことあるけど、色合いとかホントに器用にコピーしてる。
九代宗哲の青漆端紅台子と芽張柳棗もよかった。
そこに載った大きな朱桶水指の隣には、弘入の菊置上建水と杓立。風格あり。
旦入の栄螺蓋置もいい。
了入、旦入合作の嶋台もあった。金箔と銀箔がきれいに貼られていた。
(先月、トーハクでも見たけどあちらは剥がれていた)
その他、弘入の黄薬末広水指、慶入の伝来喜勢和田写鮑皿、覚入の赤楽三角水指「曙」が印象に残った。
面白かったのは当代の西王母香合。「桃」の形。れき釉(「れき」は「白」へんに「楽」)の透明な感じがきれい。
紀州徳川治宝侯の側室が形作った香合(偕楽園窯、焼は旦入)もユニーク。
※第二展示室は小さいものが数多く出ているので、じっくり見ると面白い。
第三展示室は真打ち級。
道入のやや小ぶりな黒楽茶碗「早梅」
覚入の富士山の夜明けを違う3つ時間帯で表現した3つの茶碗。
探幽筆の宝珠の絵(←書き殴ったみたい)。
そして、宗入の「亀入」と「梅衣」。
この2つは隔年で楽家の初釜で用いられるそうで。
「亀入」は好きな茶碗で何回か拝見済み。
最初の頃は縦長に見えたけど、今回はデブ短に見えた。(不思議)
「梅衣」は初見かな。荒っぽい表面が面白い。
楽家では1月4日に手始め式(土をいじって、茶碗を造る最初の日)があって、
1月14日に焼初め式があるのだとか。
そういう年中行事があることを知ったことも、また勉強になった。
今回は長次郎が一つもなかったのが、ちょっと意外だった。(楽家だから?)
(得入さんは点数が少ないから、今回は残念)
次回は一転して、長次郎特集?
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2010年5月 春季特別展『楽歴代展』
2009年11月 重要文化財新指定記念特別展『長次郎二彩獅子像+勢揃い京の焼き物 侘と雅』
2009年8月 「『楽焼のはじまり、そして今』親子で見る展覧会/シリーズ「楽ってなんだろう」
2009年5月 春期特別展『樂歴代』
2008年10月 開館30周年記念特別展『長谷川等伯・雲谷等益 山水花鳥図襖&樂美術館 吉左衞門セレクション』
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