『春期特別展 樂歴代』
楽美術館 ※6月7日(日)まで
かねてから、毎月第一週の土日に開催される「手にふれる樂茶碗鑑賞会」に参加したいと思っていた。
(以前、大西清右衛門美術館で「釜にふれる鑑賞会」に参加して、とても勉強になったから)
が、京都行きの日程と合わなくて。
そうこうするうちにすっかり忘れていた。
そして、今回たまたま第一日曜に訪れて、「あっ」
「予約が必要かなぁ~」という懸念もあっさりクリア。
晴れて、念願の(?)鑑賞会に参加できた
参加者もマックス15名のところ、6名だけ。
なので、説明もよく聞けたし、ゆっくり触れることができ、質問もできた。
対象の楽茶碗は2碗。
九代・了入作で光悦の緋縅を写した赤楽茶碗。
そして、当代吉左衛門作の黒楽茶碗の銘「三星」。
了入さんはねー。八代の得入さんの弟さん。
病弱なお兄さんが早くに引退したので、14歳の若さでを襲名して78歳で没するまで65年にわたる長い作歴。
(大火にも遭って、窯が焼けちゃって、苦労も重ねられたのよねぇ。。。)
だから、都合3回も楽印を変えられた。
印で作陶の年代がわかりやすいという。
が、今回出てきた茶碗は光悦の写しだから印はなし。
故に、何歳の時の作かも不明とのこと。
緋縅の赤楽って、加賀光悦を写したものだそうだ。
ん? この春、承天閣美術館で観たゾ。→こちら
あちらは実際にふれたわけじゃないから、比較するのは難しい。
なんとなく目の前の茶碗の方が一回り大ぶりのような印象がした。
持ってみて、思わず「重っ」
写しとはいえ、了入さんらしい力強さが伝わってくる茶碗だと感じた。
ご当代の黒楽は焼締の斬新さとは違って、歴代に連なる感じの茶碗。
釉薬がとんだ3つの点がオリオンの三ツ星みたい。
「詩経」の中の「繆綢」という題の詩の中にある「三星在天」という文言から銘をとったそうな。
こちらも「重いかな~」と思ったけど、了入さんほどではなかった。
リピーターも多い、この鑑賞会。
美術館の入場料(800円)も含んだ2,000円の参加費はオトク。
機会があればまた参加したい。
年8回開催されるお茶会も、いつかは参会してみたいナ。
『楽歴代』の感想
印象に残った茶碗も多かった。
二代・常慶は歪みのある茶碗。
織部の影響という。
確かに、常慶が活躍したのは利休亡き後、古田織部が活躍した時代。
生き抜く為の試行錯誤が感じられた。
長次郎の「面影」はたぶん前にも観ているはず。
「なんか、らしくないなぁ~」と漠然と思った。
四代・一入の赤楽「青苔」は緑釉が印象的。
五代・宗入の赤楽の赤釉はやさしい色だなと思った。
十二代・弘入の赤楽はなぜか同じ弘入作の白楽を思い出した。
十四代・覚入の赤楽はすごくはっきりした赤。
そのせいか、その隣にあった御当代の赤楽の暗い赤色との対比が目立った。
水指も歴代それぞれの個性が光っていて、面白かったなぁ。
今回はまぁ、そんなところ。
【参考~このブログにおける過去の楽美術館の記事】
2007年11月「元伯宗旦」
2008年3月「動物の意匠」
2008年5月「楽家の系譜」
2008年8月「楽茶碗を焼く」
2008年10月 開館30周年記念特別展『長谷川等伯・雲谷等益 山水花鳥図襖&樂美術館 吉左衞門セレクション』
楽美術館 ※6月7日(日)まで
かねてから、毎月第一週の土日に開催される「手にふれる樂茶碗鑑賞会」に参加したいと思っていた。
(以前、大西清右衛門美術館で「釜にふれる鑑賞会」に参加して、とても勉強になったから)
が、京都行きの日程と合わなくて。
そうこうするうちにすっかり忘れていた。
そして、今回たまたま第一日曜に訪れて、「あっ」
「予約が必要かなぁ~」という懸念もあっさりクリア。
晴れて、念願の(?)鑑賞会に参加できた
参加者もマックス15名のところ、6名だけ。
なので、説明もよく聞けたし、ゆっくり触れることができ、質問もできた。
対象の楽茶碗は2碗。
九代・了入作で光悦の緋縅を写した赤楽茶碗。
そして、当代吉左衛門作の黒楽茶碗の銘「三星」。
了入さんはねー。八代の得入さんの弟さん。
病弱なお兄さんが早くに引退したので、14歳の若さでを襲名して78歳で没するまで65年にわたる長い作歴。
(大火にも遭って、窯が焼けちゃって、苦労も重ねられたのよねぇ。。。)
だから、都合3回も楽印を変えられた。
印で作陶の年代がわかりやすいという。
が、今回出てきた茶碗は光悦の写しだから印はなし。
故に、何歳の時の作かも不明とのこと。
緋縅の赤楽って、加賀光悦を写したものだそうだ。
ん? この春、承天閣美術館で観たゾ。→こちら
あちらは実際にふれたわけじゃないから、比較するのは難しい。
なんとなく目の前の茶碗の方が一回り大ぶりのような印象がした。
持ってみて、思わず「重っ」
写しとはいえ、了入さんらしい力強さが伝わってくる茶碗だと感じた。
ご当代の黒楽は焼締の斬新さとは違って、歴代に連なる感じの茶碗。
釉薬がとんだ3つの点がオリオンの三ツ星みたい。
「詩経」の中の「繆綢」という題の詩の中にある「三星在天」という文言から銘をとったそうな。
こちらも「重いかな~」と思ったけど、了入さんほどではなかった。
リピーターも多い、この鑑賞会。
美術館の入場料(800円)も含んだ2,000円の参加費はオトク。
機会があればまた参加したい。
年8回開催されるお茶会も、いつかは参会してみたいナ。
『楽歴代』の感想
印象に残った茶碗も多かった。
二代・常慶は歪みのある茶碗。
織部の影響という。
確かに、常慶が活躍したのは利休亡き後、古田織部が活躍した時代。
生き抜く為の試行錯誤が感じられた。
長次郎の「面影」はたぶん前にも観ているはず。
「なんか、らしくないなぁ~」と漠然と思った。
四代・一入の赤楽「青苔」は緑釉が印象的。
五代・宗入の赤楽の赤釉はやさしい色だなと思った。
十二代・弘入の赤楽はなぜか同じ弘入作の白楽を思い出した。
十四代・覚入の赤楽はすごくはっきりした赤。
そのせいか、その隣にあった御当代の赤楽の暗い赤色との対比が目立った。
水指も歴代それぞれの個性が光っていて、面白かったなぁ。
今回はまぁ、そんなところ。
【参考~このブログにおける過去の楽美術館の記事】
2007年11月「元伯宗旦」
2008年3月「動物の意匠」
2008年5月「楽家の系譜」
2008年8月「楽茶碗を焼く」
2008年10月 開館30周年記念特別展『長谷川等伯・雲谷等益 山水花鳥図襖&樂美術館 吉左衞門セレクション』