桜エレガンス着物美人

写真による活動報告

リメイクシリーズ『兵児帯』

2021-03-09 11:30:50 | 活動報告
すっかり着物を着る人が少なくなってしまった昨今
和装品をリメイクして
洋服にしたり
バック等の小物を作ったり
つるし雛のような人形の材料としたり
『現代風に使えるモノ』にかえる話をよく耳にします

私がこのブログで『リメイクシリーズ』と称して紹介している記事は全て
そのままでは使用しないと思われる
でも大切な思い出がつまったモノを
『着物姿で使用出来るモノ』へのリメイクを紹介しています

今回のリメイクは
《男物の兵児帯》

私の父親は家では365日和装で過ごしておりました
とは言っても95%は浴衣
つまり部屋着&パジャマが浴衣だったのです

残り5%の時に愛用していた
『総絞りの兵児帯』
シミなどの汚れが多くありますが手放すことは考えられず
何とか使用できないかとリメイクすることにしました



《ショール》にしました



※色が上手く出ていませんが
写真左側が「総絞りの兵児帯」
右側写真は「絞りを全て伸ばした状態」

絞った職人さんの事を思うと
伸ばしてしまう事に躊躇はありましたが
伸ばしてなお!!絞りの技術の正確さがよくわかり
一層の愛着がわきました


ショールにするにあたり
縁の始末には少しこだわりました

兵児帯の端にあった二段のラインを利用して
ショールの両端のアクセントとしました


兵児帯の両端の無地を幅広く折返して
(ショールは裏と言っても事実上は両面見えますから)
反対側のアクセントとしました

無地には目立つ変色があるのですが
それも思い出として
そのまま使用することにしました



実際に着装してみて・・・
市販されているショールよりもカナリ薄手で軽いです
でも「絹」の温もり感はあります
そこが実に良い!!

これからの時期
防寒着は必要なくなり
羽織が活躍するかと思いますが
私はすぐに汗をかいてしまうので着脱が安易な「ショール派」です

脱いだ時にかさ張らない「兵児帯ショール」はバックの中にも入ります
重さも全く感じません
着物姿の時は荷物の多さが気になりますが
その心配もクリアーです

想像以上・予想を超えて実用性に長けていると思います


実はもう1本!父親の兵児帯をショールにしました



こちらは兵児帯を半分に切断
2枚並べて縫いつないでもらいました
いたってシンプルな作りですが
仕立て職人さんの見事なツナギ目のおかげで
デザイン性がググッとあがり
素敵に仕上がったと自負しております


《男性用の兵児帯》
我が家ではしまっておくだけのモノでしたが

《ショール》をかけてのお出掛けが待ち遠しいです