与野党の国会議員や閣僚の不適切な発言が相次いでいる。政治不信を助長する恐れがある。重い職責を担う自覚と緊張感を持つべきだ。
参院憲法審査会で自民党の丸山和也氏が「今、米国は黒人が大統領になっている。黒人の血を引く。これは奴隷ですよ」と語った。人種差別と受けとられかねない。オバマ大統領の父はケニア人で、奴隷の子孫でもない。
翌日、「自己変革があって、今の米国が生まれたことをたたえるつもりで話した」と釈明したが、到底、理解されまい。
丸山氏は「日本が米国の51番目の州になれば、集団的自衛権は問題にならないし、拉致問題も起こらなかった」とも述べた。荒唐無稽であり、国会議員としての資質を疑われても仕方ない発言だ。