お祭り 歴史探索の旅   ~尾陽雑記抄~

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「バロン 猫の男爵」柊 あおい

2005年02月06日 01時30分35秒 | テーマサロン&トラックバック企画
「バロン 猫の男爵」柊あおい 著 (スタジオジブリ「猫の恩返し」原作)

 この本について書くの2回目か…
猫について書かれている漫画、これくらいしか知らないもんで…

 比較的評価の低い「猫の恩返し」ですが、原作にはペットを飼った者に
とって考えさせられるテーマが、あった様に思います。

 「飼い猫との死に別れ」

 ネタばれか?
原作ですと、車に轢かれそうになった猫を主人公の「ハル」が助けたら
その猫は、猫の国の王子様で、そのご恩返しとばかりに猫の国 国王
「猫王」(原作だと「みょうおう」)が、ありがた迷惑な、ご恩返しを
ハルにする… 最後には、強引に猫の国へ連れて行こうとするのを、
猫の事務所の「猫の男爵」が絡んで…

 といった話です。(映画だと猫の男爵は、アビシニアン?だが
原作だと黒猫 ロシアンブルー か ブラックのアメリカンショートヘアー?)

 猫の恩返し… 何処かの家のネズミを捕ってきて、
わざわざ家に持ってきて、御主人様に報告をする… だが、人間にとっては
とてつもないありがた迷惑。「みょうおうさま」の猫の恩返しがこれでしょう。

 私も経験がありますんで、とてつもない、ありがた迷惑です。
自分の家のネズミを捕らえるならまだしも、ご近所のネズミを捕ってくるので

 ちなみに、うちの近所では、ネズミが減ったらしい…
 その時、白い猫を飼っていたのだが、白い猫が、我が家の近所に遊びに行くと
ネズミがいなくなると、喜ばれていた時があった…
 そのはずだ… 捕らえたネズミを家に持ってきていたから…

 だが、猫の宿命か… 家の前で交通事故にあった…
頭は家の中を向いていた… 死を間際にして、我が家を恋しかったのだろう…

「狐は死ぬ時、生まれ故郷に頭を向ける」ということわざを聞いた事がある。

 我が家の猫もそれをやっていたのだ…


 話を戻して、原作も「ハル」が昔、白い猫「ユキ」を飼っていて、交通事故で
亡くす。

 人との死に別れも経験したが、愛する動物との死に別れもつらい。
「セカチュー」と比較するのも無礼かもしれないが、愛する猫との死に別れもつらい。
人と比較するのは、間違いかもしれない… しかし、同じ時間を過したものを
亡くすのは、とてもつらい。

 原作だと、「猫の国」は死んだ猫達が住む世界。いわゆる「死後の世界」
映画では、テーマが重過ぎると考えたのか?死後の世界という表現をやめている。
(しかし、名残か?「大霊界」の丹波哲郎さんが「猫王」の声優を務めている)

 猫の国に連れてこられた「ハル」を
原作だと、自分が生きていた時の飼い主(ハル)を「ユキ」が助ける、
もう一つの大きな「猫の恩返し」があって、なかなか感慨深い。

 因みに「みょうおうさま」を猫の男爵が不動明王のような憤怒の形相で
こらしめる。(憤怒の形相といっても、「耳をすませば」に出てくる
目が光るやつね)


 自分がかつて飼っていた猫の死後も祈る気持ちは…わかる。

 白い猫を交通事故で亡くしたものでね…
(その前は、黒い猫を飼っていたが、その猫も交通事故で亡くした)

 白い猫を交通事故で亡くしてからは、猫を飼っていません。
これ以上、悲劇を起こしたくないので…


 「純愛ブーム」人の純愛も映画になるのなら、ペットとの純愛も映画になるのでは?
「電○男」の映画化の次は、ペットとの純愛物語を出してください。
おねがいします。

(日本昔ばなしにも「猫の恩返し」があったような記憶があるが…
この猫も白い猫で名は「すず」
 「すず」という名をかつて「黒い猫」につけましたので)

 犬は、三日飼って、三年の恩 猫は三年飼って 三日の恩とは言いますが、
猫もそれなりに、生きているのです。
人間は、恩を仇で返しますので、人間の方が怖い。


 そんな訳で「バロン 猫の男爵」をお薦めします。こちらも
「愛するものとの死に別れ」が1つのテーマですので。


 私の記事、一見すると、現在猫を飼っておられる方への苦言のように
聞こえるかも知れませんが、猫との愛は、人間同士に勝るとも劣らないと、
エールを送るものですので、猫と時間を共有してください。

 私も、猫、犬、そしてうさぎと過した時間は、かけがえのない、
貴重な時間でした。そして、多くのものを私にくれました。

オススメ猫マンガありますか?


ついでに言っておきますと、「猫の恩返し」が映画化された時、
「バロン 猫の男爵」の続編も出ました。猫の男爵も出ますし、
ブタネコのムタも出て来ます。主人公は「アキ」
 本の名前は「ユメノ街」 あれ~~?


追記 関連記事「スタジオジブリ 猫の恩返し 原作にも味がある」

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